1.7.42 複数の部位に障害が発生したときには
複数の部位に障害が発生した場合は、次の手順で障害から回復します。
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ストレージシステムから発行されるSIMや、SAN管理ソフトウェアなどから障害部位を特定して、障害から回復します。
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両方のボリュームのデータが消失してしまった場合は、バックアップソフトウェアや、ShadowImage、Thin Imageのボリュームなどを使用して、バックアップデータからデータを回復します。
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サーバからのI/Oが停止している場合は、サーバからのI/Oを再開します。
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GADペアが中断している場合は、GADペアを再同期します。
- 注意
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GADペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、GADペアの作成、再同期、スワップリシンク、およびhorctakeover操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
GADペアを再同期できないときは、ペア状態とI/Oモードによって、次のとおり手順が異なります。
ペア状態
I/Oモード
手順
P-VOL
S-VOL
P-VOL
S-VOL
PSUE
COPY
Local
Block
-
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを削除して、サーバからアクセスできないようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 (略)
VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
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プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。
プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -SFV -IH1
-
セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
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プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1
誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。
SMPL
COPY
-
Block
-
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを削除して、サーバからアクセスできないようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
-
セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 (略)
VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。※1
-
プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例:
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1
誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。
PSUS/PSUE
SSWS
Block
Local
セカンダリボリュームを指定してGADペアを再同期する。※2
コマンド例:
pairresync -g oraHA -d dev1 -swaps -IH2
SMPL
SSWS
-
Local
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -RFV -IH2
-
セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : 1111 (略)
-
セカンダリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例:
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH2
誤ってセカンダリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをセカンダリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x2222 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDがプライマリボリュームの実LDEV IDと一致していることを確認してください。
PSUS/PSUE
SSUS/PSUE
Local
Block
プライマリボリュームを指定してGADペアを再同期する。※2
コマンド例:
pairresync -g oraHA -d dev1 -IH1
SMPL
SSUS/PSUE
-
Block
-
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
-
セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 (略)
VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。※1
-
プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例:
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1
誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。
PSUE
PSUE
Block
Block
-
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。
セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを削除して、サーバからアクセスできないようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
-
セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。
プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -SFV -IH1
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 (略)
VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例:
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1
誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。
PSUS/PSUE
PSUS/PSUE
Local
Block
プライマリボリュームを指定してGADペアを再同期する。※2
コマンド例:
pairresync -g oraHA -d dev1 -IH1
PSUS/PSUE
SMPL
Local
-
-
セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。
プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -SFV -IH1
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 (略)
VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
-
プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例:
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1
誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。
PSUS/PSUE
SMPL
Block
-
-
プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。
プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。
コマンド例:
pairsplit -g oraHA -d dev1 -SF -IH1
-
プライマリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1 (略) LDEV : 1111 VIR_LDEV : ffff (略)
VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。
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セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2 (略) LDEV : 2222 VIR_LDEV : 1111 (略)
仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。※1
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セカンダリボリュームを指定してGADペアを再作成する。※2
コマンド例:
paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH2
誤ってセカンダリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをセカンダリボリュームに再設定してください。
コマンド例:
raidcom map resource -ldev_id 0x2222 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1
仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDがプライマリボリュームの実LDEV IDと一致していることを確認してください。
- (凡例)
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P-VOL:プライマリボリューム
S-VOL:セカンダリボリューム
-:非該当
- 注※1
-
副サイトのストレージシステムでシェアドメモリが揮発する障害が発生した場合、セカンダリボリュームのペア状態はSMPLに変わり、仮想属性にGAD予約が割り当てられます。
- 注※2
-
GADペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、GADペアの作成、再同期、スワップリシンク、およびhorctakeover操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。