1.1.30 GADの構成要素
GADの構成要素を次に示します。
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ストレージシステム
正サイトと副サイトの両方にVSP G150, G350, G370, G700, G900を設置する、または正サイトと副サイトの両方にVSP F350, F370, F700, F900を設置します。Quorumディスクを置く外部ストレージシステムも必要です。また、片方のサイトにVSP G1000, VSP G1500, VSP F1500、VSP 5000シリーズ、もう片方のサイトにVSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900を設置することもできます。
ペアボリューム
GADペアは、1つのプライマリボリュームと、1つのセカンダリボリュームで構成されます。正サイトのストレージシステムでGADペアを作成した場合、正サイトのボリュームがプライマリボリューム、副サイトのボリュームがセカンダリボリュームです。
コンシステンシーグループ
複数のGADペアで構成されるグループです。コンシステンシーグループにGADペアを登録すると、コンシステンシーグループ単位でGADペアを再同期したり、中断したりできます。
Quorumディスク
Quorumディスクは、パスやストレージシステムに障害が発生したときに、どちらのストレージシステムでサーバからのI/Oを継続するのかを決めるために使われます。Quorumディスクには外部ストレージシステムのボリュームを使用しますが、Universal Volume Managerがサポートしているサーバであれば、サーバのディスクをQuorumディスクとして使用できます。また、Quorumディスクにボリュームを設定しない構成によって、Quorumディスク用に外部ストレージシステムのボリュームを準備する必要がなくなります。詳細は「1.1.20 Quorumディスクにボリュームを設定しない構成」を参照してください。
仮想ストレージマシン
仮想ストレージマシンストレージシステムの中に作成する、仮想的なストレージシステムです。GADでは、副サイトのストレージシステムの中に、正サイトのストレージシステムと同じモデルとシリアル番号を設定した仮想ストレージマシンを作成して、サーバから1台の仮想ストレージマシンとして見えるようにします。
仮想ストレージマシン内のボリューム同士で、GADペアを作成することもできます。仮想ストレージマシン内のボリューム同士で、GADペアを作成する場合は、正サイトのストレージシステム内にある仮想ストレージマシンのモデルとシリアル番号を、副サイトのストレージシステム内にある仮想ストレージマシンに割り当ててください。
パスとポート
サーバとストレージシステム間、および各ストレージシステム間を物理パスで接続します。
正サイトと副サイトのストレージシステムでデータの送受信ができるよう、リモート接続を追加します。ストレージシステム間の通信には、物理パスだけでなく、論理パス(リモートパスや外部パス)の設定も必要です。
交替パスソフトウェア
交替パスソフトウェア交替パスソフトウェアは、サーバからボリュームまでのパスを冗長化したり、パス間での負荷を分散したりするソフトウェアです。1台のサーバでGAD構成を組む場合や、2台のサーバでクロスパス構成を組む場合に必要です。
クラスタソフトウェア
クラスタソフトウェアクラスタソフトウェアは、複数台のサーバで1つのシステムを構成し、あるサーバに障害が発生したときに別のサーバへ業務を切り替えられるソフトウェアです。2台のサーバでGAD構成を組む場合に必要です。
RAID Manager
ストレージシステムをCLIで操作するためのインタフェースです。サーバにインストールします。GADの操作に使用します。
Storage Navigator
ストレージシステムをGUIで操作するためのインタフェースです。クライアントPCから、ストレージシステムへアクセスします。GADの一部の操作を実行できます。