1.10.6 正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源を計画的にオン/オフする
Quorumディスクにボリュームを設定しない構成を使用している場合、Quorumディスク用外部ストレージがないため、電源オン/オフ作業がありません。
一つでも外部ストレージを使用してQuorumディスクにボリュームを設定済みの場合、次の手順に従ってください。
「(1) 正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオフにする」の手順を実施後、「(2) 正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオンにする」の手順を実施してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオフにする
正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオフにする手順を次に示します。
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サーバからのI/Oを、副サイトのストレージシステムへ集約します。
交替パスソフトウェアを使用して、サーバから正サイトのストレージシステムへのI/Oを停止します。
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副サイトのストレージシステムで、セカンダリボリュームのペア状態をSSWSに変更して、GADペアを中断します(スワップサスペンド)。
コマンド例:pairsplit -g oraHA -RS -IH1
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GADペアのプライマリボリュームのペア状態がPSUS(Block)、セカンダリボリュームのペア状態がSSWS(Local)に変わったことを確認します。
コマンド例:pairdisplay -g oraHA -fcxe -IH1
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正サイトおよび副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへの接続を切断します。
コマンド例:raidcom disconnect external_grp -ldev_id 0x8888 -IH1
- メモ
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Quorumディスクへの接続を切断するときに、Quorumディスク閉塞のSIM(def0zz※)が発生することがあります。SIMは、ストレージシステムの電源をオンにし、Quorumディスクを再接続したあとでコンプリートします。
注※ zzはQuorumディスクIDを示します。
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正サイトおよび副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへの接続が切断されていることを確認します。
コマンド例:raidcom get path -path_grp 1 -IH1
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正サイトのストレージシステムと外部ストレージシステムの電源をオフにします。
(2) 正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオンにする
停止中である正サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオンにする手順を次に示します。
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正サイトのストレージシステムと外部ストレージシステムの電源をオンにします。
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正サイトと副サイトのストレージシステム、およびQuorumディスク用ストレージシステムに閉塞部位がないことを確認します。
閉塞部位があった場合は、回復します。
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パスの閉塞に関するSIMが発生している場合は、それらのSIMをコンプリートします。
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正サイトおよび副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへ接続します。
コマンド例:raidcom check_ext_storage external_grp -ldev_id 0x8888 -IH1
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外部ストレージシステムが正常に接続されていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get path -path_grp 1 -IH1 PHG GROUP STS CM IF MP# PORT WWN PR LUN PHS Serial# PRODUCT_ID LB PM 1 1-2 NML E D 0 CL5-C 50060e8007823521 1 0 NML 433333 VSP Gx00 N M
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正サイトおよび副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへ接続していることを確認します。
コマンド例:raidcom get external_grp -external_grp_id 1-2 -IH1
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正サイトおよび副サイトのストレージシステムの外部ボリュームが、Quorumディスクとして認識されていることを確認します。
コマンド例:raidcom get ldev -ldev_id 0x8888 -IH1
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正サイトまたは副サイトのストレージシステムで、Quorumディスク閉塞のSIMが発生している場合は、それらのSIMをコンプリートします。
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GADペアのプライマリボリュームのペア状態がPSUS(Block)、セカンダリボリュームのペア状態がSSWS(Local)であることを確認します。
コマンド例:pairdisplay -g oraHA -fcxe -IH1
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副サイトのストレージシステムで、プライマリボリュームとセカンダリボリュームを入れ替えて、GADペアを再同期します(スワップリシンク)。
コマンド例:pairresync -g oraHA -swaps -IH1
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GADペアのプライマリボリュームとセカンダリボリュームのペア状態が、両方ともPAIR(Mirror(RL))に変わったことを確認します。
コマンド例:pairdisplay -g oraHA -fcxe -IH1
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交替パスソフトウェアを使用して、サーバから正サイトのストレージシステムへのI/Oを再開します。
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必要に応じて、プライマリボリュームとセカンダリボリュームを入れ替えます。