1.7.27 正サイトのストレージシステムから外部ストレージシステムへの物理パスの障害から回復する手順例(ペア状態がPAIRのときに障害が発生した場合)
ペア状態がPAIRのときに、正サイトのストレージシステムから外部ストレージシステムへの物理パスの障害によって、GADペアが中断状態またはQuorumディスク閉塞状態に変わった場合の回復手順を次に示します。
GADペアが中断状態に変わった場合は、プライマリボリュームのI/OモードがLocal、セカンダリボリュームのI/OモードがBlockに変わります。プライマリボリュームでI/Oを継続します。
GADペアがQuorumディスク閉塞状態に変わった場合は、プライマリボリュームのI/OモードはMirror(RL)のままですが、セカンダリボリュームのI/OモードがBlockに変わります。プライマリボリュームでサーバからのI/Oを継続します。
障害回復の概要
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障害回復の流れ
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外部ストレージシステムへのパスを回復します。
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物理パスの再接続やSANの再設定によって、障害が発生した外部ストレージシステムへの物理パスを回復します。
外部ストレージシステムへの物理パスが回復すると、外部パスも自動で回復します。
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外部ストレージシステムが正常に接続されていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get path -path_grp 1 -IH0 PHG GROUP STS CM IF MP# PORT WWN PR LUN PHS Serial# PRODUCT_ID LB PM 1 1-1 NML E D 0 CL5-A 50060e8007823520 1 0 NML 433333 VSP Gx00 N M
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正サイトのストレージシステムから外部ボリューム情報を取得し、QuorumディスクのLDEV IDを確認します。
コマンド例:
raidcom get external_grp -external_grp_id 1-1 -IH0 T GROUP P_NO LDEV# STS LOC_LBA SIZE_LBA Serial# E 1-1 0 9999 NML 0x000000000000 0x000003c00000 433333
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QuorumディスクのLDEV IDを指定し、正サイトのストレージシステムから外部ボリュームがQuorumディスクとして認識されていることを確認します。
コマンド例:
raidcom get ldev -ldev_id 0x9999 -fx -IH0 (略) QRDID : 0 QRP_Serial# : 422222 QRP_ID : M8 (略)
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中断状態のGADペアを再同期します。
- メモ
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Quorumディスク閉塞状態のGADペアは、手順1が完了したあとに、自動で二重化状態に変わります。
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プライマリボリュームのI/OモードがLocalであることを確認します。
コマンド例:
pairdisplay -g oraHA -fxce -IH0 Group PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#, LDEV#.P/S, Status, Fence, %,P-LDEV# M CTG JID AP EM E-Seq# E-LDEV# R/W oraHA dev1(L) (CL1-A-0, 0, 0)411111 2222. P-VOL PSUE NEVER , 100 4444 - - 0 - - - - L/L oraHA dev1(R) (CL1-C-0, 0, 0)422222 4444. S-VOL PSUE NEVER , 100 2222 - - 0 - - - - B/B
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正サイトのストレージシステムで、ペアを再同期します。
コマンド例:pairresync -g oraHA -IH0
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GADペアのプライマリボリュームとセカンダリボリュームのペア状態が、両方ともPAIR(Mirror(RL))に変わったことを確認します。
コマンド例:
pairdisplay -g oraHA -fxce -IH0 Group PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#, LDEV#.P/S, Status, Fence, %,P-LDEV# M CTG JID AP EM E-Seq# E-LDEV# R/W oraHA dev1(L) (CL1-A-0, 0, 0)411111 2222. P-VOL PAIR NEVER , 100 4444 - - 0 - - - - L/M oraHA dev1(R) (CL1-C-0, 0, 0)422222 4444. S-VOL PAIR NEVER , 100 2222 - - 0 - - - - L/M
pairdisplay -g oraHA -fxce -IH1 Group PairVol(L/R) (Port#,TID, LU),Seq#, LDEV#.P/S, Status, Fence, %,P-LDEV# M CTG JID AP EM E-Seq# E-LDEV# R/W oraHA dev1(L) (CL1-C-0, 0, 0)422222 4444. S-VOL PAIR NEVER , 100 2222 - - 0 - - - - L/M oraHA dev1(R) (CL1-A-0, 0, 0)411111 2222. P-VOL PAIR NEVER , 100 4444 - - 0 - - - - L/M
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交替パスソフトウェアを使用して、セカンダリボリュームへのI/Oを再開します。
自動でサーバからのI/Oが再開されていることもあります。