1.4.11 ネットワークの設定に関する注意事項(iSCSIを使用するとき)
-
iSCSIポートに接続しているスイッチのポートでは、スパニングツリーの設定を無効にしてください。スイッチでスパニングツリー機能を有効にすると、リンクがアップまたはダウンするときに、ネットワーク上でパケットがループしなくなります。このときに、パケットが約30秒間遮断されるおそれがあります。スパニングツリーの設定を有効にする必要がある場合は、スイッチのPort Fast機能を有効にしてください。
-
ストレージシステム間のネットワーク経路で、iSCSIポートの転送速度よりも転送速度が低い回線を使用した場合、パケットが消失し、回線品質が低下します。iSCSIポートの転送速度と回線が、同一の転送速度となるシステム環境を構築してください。
-
ストレージシステム間の回線の遅延はシステム環境によって異なるため、事前にシステムを検証して、最適なiSCSIポートのウィンドウサイズの設定を確認してください。回線の遅延の影響が大きいと判断した場合は、WAN最適化・高速化の装置の適用を検討してください。
-
iSCSIを使用する場合、TCP/IPでパケットを送受信します。このため、パケットの量が通信回線の許容量を超えてしまったり、パケットの再送が発生することがあり、性能に大きく影響を与えるおそれがあります。性能を重視する重要なシステムの場合は、ファイバチャネルを使用してください。