1.14.3 QoS運用手順
QoSは次のフローおよび手順で運用します。
モニタ情報異常とは、QoSモニタが示す値と、ユーザが想定している値が異なることを、ユーザが認識する工程です。
手順1:構成設計・環境構築
ボリューム単位にサービスレベルの設定が必要な場合、QoSを設定します。次の項目を設定できます。
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QoS設定項目1:上限値、下限値および優先度
「1.14.4 QoSのユースケース」を参照して、各ボリュームに、上限値、下限値または優先度を設定します。
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QoS設定項目2:QoSアラート
対象ボリュームに対して性能監視をしたい場合は、QoSアラートを設定してください。
手順2:運用
QoSモニタを使用すると、ボリュームの性能情報がモニタリングできます。必要に応じてモニタ情報異常を判断し、「1.14.4 QoSのユースケース」を参照して、QoSの設定値を見直してください。
QoSアラートを設定すると、ボリュームのI/O処理が、QoSに関連する設定値の範囲から外れたことを認識できます。必要に応じてQoS情報を参照し、「1.14.4 QoSのユースケース」を参照して、QoSの設定値を見直してください。
アラート条件に達したボリュームの確認
監視対象のボリュームに対してアラートが発生した最新の時刻は、RAID Managerで確認できます。アラート通知を受け取った場合、監視対象のすべてのボリュームに対して、制限値を超過した最新の時刻を確認してください。
コマンド例
CC:\HORCM\etc>raidcom get ldev -ldev_list defined -fx -key qos LDEV# UPPER_THROUGHPUT(IOps) UPPER_DATA_TRANS(MBps) UPPER_ALERT(s) UPPER_ALERT_NOTICE LOWER_THROUGHPUT(IOps) LOWER_DATA_TRANS(MBps) LOWER_ALERT(s) LOWER_ALERT_NOTICE PRIORITY RESPONS_TARGET(ms) RESPONSE_ALERT(s) RESPONSE_ALERT_NOTICE a000 100 1 1 2020-03-10T15:17:28 100 1 1 2020-03-10T15:17:28 1 10 1 -
- メモ
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アラート通知以前に上限値に達したボリュームも、UPPER_ALERT_NOTICEに時刻が表示されます。
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1度も上限値に達していないボリュームは、UPPER_ALERT_NOTICEに時刻が表示されません。
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アラート通知以前に下限値に達しないボリュームも、LOWER_ALERT_NOTICEに時刻が表示されます。
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1 度も下限値に達していないボリュームは、LOWER_ALERT_NOTICEに時刻が表示されません。
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アラート通知以前に目標レスポンスタイムを超過したボリュームも、RESPONSE_ALERT_NOTICEに時刻が表示されます。
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1 度も目標レスポンスタイムを超過していないボリュームも、RESPONSE_ALERT_NOTICEに時刻が表示されません。
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アラート条件に達した時刻はストレージシステムのシステム日時(日付、時刻、タイムゾーン)に基づいた時刻を記録しています。
このため、ストレージシステムのシステム日時を変更した場合、変更前のアラート条件に達した時刻が不正となります。
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