1.12.7 非優先WWNのトラフィックに上限値を設定する
背景
優先WWNと非優先WWNのトラフィックを測定したら、非優先WWNのトラフィック(I/Oレートまたは転送レート)に上限を設定します。上限を設定すると、優先度の低いサーバでは、ストレージシステムへのアクセス回数または転送データ量が抑制されます。一方、優先度の高いサーバでは、ストレージシステムへのアクセス回数または転送データ量が高いレベルで安定します。
- 注意
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SPMグループに入っているホストバスアダプタは、ここでは上限値を設定または変更できません。これらのホストバスアダプタの上限値は、登録先のSPMグループ側で設定されています。
- ヒント
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複数の非優先WWNに対して同じ上限値を適用したい場合は、SPMグループを利用すると便利です。
前提条件
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必要なロール:ストレージ管理者(システムリソース管理)ロール
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Storage Navigatorのサブ画面を使用できること(詳細はHitachi Device Manager - Storage NavigatorユーザガイドのStorage Navigatorサブ画面の使い方に関する章を参照)。
操作手順
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次のどちらかの方法で、[性能モニタ]画面を表示します。
Hitachi Command Suiteを使用する場合:
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[リソース]タブで[ストレージシステム]ツリーを展開します。ローカルストレージシステムを右クリックし、[性能モニタ]を選択します。
Storage Navigatorを使用する場合:
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[分析]ツリーから[性能モニタ]を選択します。
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[Server Priority Manager]をクリックします。
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をクリックして、Modifyモードに変更します。
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[Server Priority Manager]画面で[Server Priority Manager]をクリックします。
[優先ポート制御]画面が表示されます。
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[WWN]タブが表示されていることを確認します。
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次のどちらかの操作を実施します。
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I/Oレートの上限値を設定したい場合は、リストの左上にあるドロップダウンリストから[IOPS]を選択します。
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転送レートの上限値を設定したい場合は、リストの左上にあるドロップダウンリストから[MB/s]を選択します。
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画面左上のツリーで、[ストレージシステム]フォルダ下から、上限値を設定したいポートのアイコンをクリックします。
選択したポートに接続しているホストバスアダプタの情報が、右側のリストに表示されます。
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リストで、非優先WWN([属性]の欄に[Non-Prio.]と表示されている)を探します。
非優先WWNが見つからない場合、画面右上のドロップダウンリストに[Prioritize]と表示されていることがあります。その場合はドロップダウンリストから[All]または[Non-Prioritize]を選択してください。
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次のどちらかの操作を実施します。
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I/Oレートの上限値を設定したい場合は、[上限値]の[IOPS]のセルをダブルクリックして、セルに上限値を入力します。
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転送レートの上限値を設定したい場合は、[上限値]の[MB/s]のセルをダブルクリックして、セルに上限値を入力します。
リスト上では、[IOPS]と[MB/s]のうち、手順6で設定したレートのセルだけが活性化しています。1つのホストバスアダプタに対して、I/Oレートと転送レートのどちらかで上限値を設定できます。入力した上限値は青色の文字で表示されます。ホストバスアダプタごとに、I/Oレートと転送レートのどちらで設定するかを変更できます。
- メモ
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1つのホストバスアダプタが複数のポートに接続している場合は、非優先WWNの上限値を1つのポートに対して設定すると、ほかのポートに対してのその非優先WWNの上限値も自動的に同じ設定になります。非優先WWNに、ポートごとに異なる上限値は設定できません。
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[適用]をクリックします。
今までの設定内容がストレージシステムに適用されます。上限値の色は黒色の文字に変わります。