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 ローカルレプリケーション クイックリファレンス 


2.10.15 Thin Imageペアの削除とは

Thin Imageペアの削除には、Storage Navigatorでは、[ペア削除]画面をRAID Managerでは、raidcom delete snapshotコマンドを利用します。ペアの必要がなくなったとき、またはスナップショットデータを削除したいときに、ペアを削除できます。ペアを削除すると、プライマリボリュームおよびセカンダリボリュームは、SMPL(PD)になり、その後、単一のボリュームになります。単一のボリュームに戻ると、Storage Navigatorでは表示されなくなります。削除後は、両ボリュームとも別のペアとして使用できます。

SMPL(PD)では、ペアを再作成できません。またスナップショットデータへのセカンダリボリューム割り当て、割り当て解除、および割り当ての変更もできません。SMPL(PD)の時間を短くするために、スナップショットデータがある場合はスナップショットデータを削除し、ペア状態がPAIRになるまで待ってからペアを削除してください。スナップショットグループを設定している場合は、スナップショットグループ内の全ペアが単一のボリュームになると、そのスナップショットグループは消滅します。スナップショットグループの消滅を確認してから、次のペア操作を実施してください。

Thin Imageペアの削除には、ペアの一致率(現在のセカンダリボリュームと1つ新しい世代のセカンダリボリュームとを比較したときの一致率。現在のセカンダリボリュームが最新世代の場合は、セカンダリボリュームとプライマリボリュームを比較したときの一致率)が100%の状態であっても一定の時間が掛かります。Thin Imageペアの削除に掛かる時間は、そのペアが使用しているプールの容量が多いほど、また、同時に操作するペアの数が多いほど、長くなります。なお、カスケード属性が有効なThin Imageペアの場合は、ペアの状態によって、Storage Navigatorでは、[ペア一致率参照]画面の[一致率]に表示される情報がRAID Managerでは、raidcom get snapshotコマンドで表示される情報が異なります。[ペア一致率参照]画面の詳細は(1) [ペア一致率参照]画面 を参照してください。

RAID Managerraidcom delete snapshot -range treeコマンドをコマンドを使用すると、カスケード属性が有効なThin Imageペアに対して、スナップショットツリー内のすべてのペアを強制的に削除できます。RAID Managerコマンドの詳細については、「2.9.2 RAID ManagerStorage Navigatorを利用したペア操作」および RAID Managerコマンドリファレンス を参照してください。

スナップショットツリー内のすべてのペアを強制的に削除するコマンドを発行してから10分以上経過しても削除が完了しない場合は、ストレージシステムの構成変更処理が競合して、ペア削除処理が中断された可能性があります。この場合、再度スナップショットツリー内のすべてのペアを強制的に削除するコマンドを指示してください。