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2.10.11 Thin Imageペアの回復とは

Thin Imageでは、プールに格納されているスナップショットデータをプライマリボリュームに上書きすることで、プライマリボリュームの内容をスナップショットデータ取得時の状態に戻すことができます。スナップショットデータをプライマリボリュームに上書きすることを、Thin Imageペアの回復Thin Imageペアの回復と呼びます。

セカンダリボリュームにデータが書き込まれている場合は、Thin Imageペアを回復すると、スナップショットデータではなく、セカンダリボリュームに書き込まれたデータがプライマリボリュームに上書きされます。

障害によってプライマリボリュームのデータに問題が発生した場合は、ペアを回復することで、プライマリボリュームのデータをスナップショットデータ取得時の正常な状態に戻せます。ただし、ペアがPSUE状態の場合は、ペアを回復できません。

Thin Imageペアの回復には、ペアの一致率(現在のセカンダリボリュームと1つ新しい世代のセカンダリボリュームとを比較したときの一致率。現在のセカンダリボリュームが最新世代の場合は、セカンダリボリュームとプライマリボリュームを比較したときの一致率)が100%の状態であっても一定の時間が掛かります。Thin Imageペアの回復に掛かる時間は、そのペアが使用しているプールの容量が多いほど、また、同時に操作するペアの数が多いほど、長くなります。なお、カスケード属性が有効なThin Imageペアの場合は、ペアの状態によって、Storage Navigatorでは、[ペア一致率参照]画面の[一致率]に表示される情報がRAID Managerでは、raidcom get snapshotコマンドで表示される情報が異なります。[ペア一致率参照]画面の詳細は(1) [ペア一致率参照]画面を参照してください。

Thin Imageペアの回復には、[ペア再同期]画面を利用します。