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 ローカルレプリケーション クイックリファレンス 


2.5.5 Thin Imageのボリュームの要件

Thin Imageでは、次の3種類のボリュームを使用します。

〈この項の構成〉

(1) Thin Imageプライマリボリュームの要件

項目

要件

ボリューム種別

論理ボリューム(LDEV)

Thin Imageのプライマリボリュームには、次のボリュームは指定できません。

  • プールボリュームとして使用しているボリューム

  • Thin Imageのセカンダリボリュームとして使用しているボリューム

  • 容量拡張設定が有効なパリティグループに属するボリューム

他のプログラムプロダクトとボリュームを共有してペアを作成するときは、2.4.1 Thin Imageと他のプログラムプロダクトとの併用を参照してください。

エミュレーションタイプ

OPEN-Vエミュレーションタイプ

最大数

2.6.1 作成できるThin Imageペア数の計算方法を参照してください。

パス定義

必須(カスケードペアまたはクローン属性のペアの場合は不要)

最大容量

256TB

カスケードの最大数

階層は第64階層(L64)まで作成でき、1個のプライマリボリュームに対して最大1,024個までのセカンダリボリュームを使用できます。

実行できるクローンの最大数

階層は第3階層(L3)まで作成でき、1個のプライマリボリュームに対して実行できるクローンは、最大1,024個(スナップショットデータを取得する場合は、スナップショットデータの数と合わせて最大1,024個)です。

(2) Thin Imageセカンダリボリュームの要件

項目

要件

ボリューム種別

Thin Imageの仮想ボリューム(Storage Navigatorでは、プロビジョニングタイプが[Snapshot]RAID Managerでは、raidcom add ldev -pool snapコマンドの仮想ボリューム)またはDP-VOL

Thin Imageのセカンダリボリュームには、次のボリュームは指定できません。

  • すでにThin Imageのセカンダリボリュームとして使用しているボリューム

  • 他のプログラムプロダクトのペアまたは移動プランで使用しているボリューム

  • 重複排除用システムデータボリューム

エミュレーションタイプ

OPEN-V

最大数

2.6.1 作成できるThin Imageペア数の計算方法を参照してください。

パス定義

必須(カスケードペアまたはクローン属性のペアの場合は不要)

(3) Thin Imageプールボリュームの要件

項目

要件

ボリューム種別

論理ボリューム(LDEV)

性能を低下させないためには、以下に挙げる構成とすることを推奨します。

  • 1つのパリティグループに通常のボリュームとプールボリュームを混在させないこと

  • プールボリュームは複数のパリティグループのLDEVで構成すること

Thin Imageプールのプールボリュームには、次のボリュームは指定できません。

  • Storage Navigatorで表示されるLDEVの状態が[Normal]、[Correction Access]、または[Copying]以外の状態のボリュームRAID Managerでは、raidcom get ldevコマンドを使用すること

  • Thin Imageのプライマリボリュームまたはセカンダリボリュームとして使用しているボリューム

  • Dynamic ProvisioningDynamic Tieringactive flash、またはThin Imageが使用する各プールに登録しているボリューム

  • 他のプログラムプロダクトのペアまたは移動プランで使用しているボリューム

  • Data Retention UtilityでProtect属性、Read Only属性、または副VOL拒否を設定しているボリューム

  • コマンドデバイス

  • global-active deviceの予約属性を設定しているボリューム

  • global-active deviceのQuorumディスク

  • データダイレクトマップ属性を設定している外部ボリューム

  • データダイレクトマップ属性を設定しているDynamic Provisioningの仮想ボリューム

なお、1つのプール内に次のプールボリュームを混在できません。

  • 外部ボリュームの場合、キャッシュモードを有効にしたプールボリュームと無効にしたプールボリューム

  • リソースグループが異なるボリューム

  • 内部ボリュームとキャッシュモードを無効にした外部ボリューム

エミュレーションタイプ

OPEN-V

RAIDレベル

DPプールのプールボリュームに使用できるRAIDレベルはすべてサポートしています。詳細はシステム構築ガイドを参照してください。

ドライブ種別

ドライブ種別には、SASおよびSSDが使用できます。

内部ボリューム、外部ボリュームの場合のどちらでも同じプールに異なるドライブ種別のプールボリュームが登録できます。ただし、最大限の性能を得るために、同じプールに登録するプールボリュームのドライブ種別は統一することを推奨します。

CLPR

1つのプールに異なるCLPRのプールボリュームを登録できます。また、プールボリュームが属するパリティグループのCLPRも変更できます。ただし、プールボリュームのCLPRに関係なく、プライマリボリュームと同一のCLPRを使用します。

プールボリューム数

1つのプール当たりに登録できるプールボリュームは、最大1,024個です。

ボリューム容量

8GB~4TB

パス定義

不要パスを定義してあるボリュームは、プールボリュームに指定できません。

注※

SSD(SLC、MLC)およびFMDを含みます。