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 ローカルレプリケーション クイックリファレンス 


1.4.4 Storage NavigatorまたはRAID Managerで設定できるオプション(ローカルレプリカオプション)

番号

オプション

説明

#1

Swap&FreezeオプションSwap&FreezeオプションSwap&Freezeオプション

ShadowImageのQuick Restore直後のデータをそのままの状態で保存したいときに使用します。このオプションを有効にしてQuick Restoreを実行すると、Quick Restoreを実行したあとの更新コピーが抑止され、PAIR状態になったペアのセカンダリボリュームが更新されないでそのままの状態で保存されます。

#2

Host I/O PerformanceオプションHost I/O PerformanceオプションHost I/O Performanceオプション

ボリュームのコピー時間よりもホストI/Oのレスポンスを重視したい場合に使用します。このオプションを有効にすると、ShadowImageコピー処理の実行が抑えられ、ホストI/Oのレスポンスが改善されます。Host I/O Performanceオプションは作業負荷に関係なく、いつでもコピー処理を抑止します。

#20

#21

#22

Copy Pace Ext.オプションCopy Pace Ext.オプションCopy Pace Ext. Slower1オプション、

Copy Pace Ext. Slower2オプション、

Copy Pace Ext. Noneオプション

PAIR状態でのコピー量を抑えることで、ホストサーバのI/O性能への影響を抑えます。このオプションは、PAIR状態のすべてのShadowImageペアに対して有効です。ホストサーバのI/O性能への影響を抑える効果は、Copy Pace Ext. Slower1、Copy Pace Ext. Slower2、Copy Pace Ext. Noneの順で大きくなります(Copy Pace Ext. Noneがいちばん効果は大きい)。複数のシステムオプションを設定した場合は、Copy Pace Ex. Slower1よりもCopy Pace Ex. Slower2が有効になり、Copy Pace Ex. Slower2よりもCopy Pace Ex. Noneが有効になります。

この機能はPAIR状態時だけで有効で、ペア状態がCOPY(PD)/COPYCOPY(SP)/COPYPSUS(SP)/PSUSCOPY(RS)/COPYCOPY(RS-R)/RCPYの状態では、ホストサーバのI/O性能への影響を抑える効果はありません。

#24

Quick/Steady Split多重化(ShadowImage)オプション

ShadowImageペアの分割を高速化します。

1ペア当たりのコピー処理の多重度(同時にコピーを実行できるジョブ数)が1から24になります。

#25

Reverse Copy多重化(ShadowImage)オプション

ShadowImageペアの再同期(セカンダリ > プライマリ)を高速化します。

1ペア当たりのコピー処理の多重度(同時にコピーを実行できるジョブ数)が1から24になります。

#26

Normal Resync多重化(ShadowImage)オプション

ShadowImageペアの再同期(プライマリ > セカンダリ)を高速化します。

1ペア当たりのコピー処理の多重度(同時にコピーを実行できるジョブ数)が1から最大24になります。

注意

Host I/O Performanceオプションでコピー処理の実行が抑えられると、コピー処理時間が非常に長くなります。コピー処理時間が長くなってもホストI/Oのレスポンスを改善したい場合には、ShadowImageについて、Host I/O Performanceオプションを有効にしてください。

注意

Quick/Steady Split多重化(ShadowImage)オプション、Reverse Copy多重化(ShadowImage)オプション、およびNormal Resync多重化(ShadowImage)オプションを使用するときの注意事項を次に示します。

  • コピー量が多くなるため、書き込み待ちデータが多くなる傾向があります。

  • ペア分割または再同期の性能に比べてECCの能力が不足している場合は、キャッシュメモリに占める書き込み待ちデータの割合(Writeペンディング率)が60%を超え、コピー処理が待ち状態になるおそれがあります。このため、同じECC内で同時にコピーを実行するペア数が少なくなるよう、コピーの順序を考慮してください。

  • 一度にペア分割または再同期するボリューム数が増えると、1ペア当たりの多重度(同時にペア分割または再同期を実行できるジョブ数)は低くなります。このため、同時に多数のペア分割または再同期を実行する場合はこのオプションを設定してもペア分割または再同期の性能が変わらないことがあります。

  • ShadowImageのコピー処理の最大多重度(同時に実行できる数)は128です。これは初期コピー、再同期、更新コピー、および差分コピーのすべてを含めた数のため、ペア分割または再同期以外のコピー処理が同時に動作している場合は、このオプションを設定してもペア分割または再同期の性能が変わらないことがあります。

  • バックグラウンドで同時にコピー可能ペアの最大数は504です。最大数を超えた場合、他ペアのコピー終了後順次コピーを開始します。

  • Quick/Steady Split多重化(ShadowImage)オプションが有効になる操作:Steady SplitおよびQuick Split

  • Reverse Copy多重化(ShadowImage)オプションが有効になる操作:Reverse Copy

  • Normal Resync多重化(ShadowImage)オプションが有効になる操作:Normal Resync

メモ

Copy Pace Ext. Noneオプションを設定することで、PAIR状態中にコピーを実施しないため、分割操作時の一致率が従来よりも低くなる傾向があります。そのため、分割操作時のPSUS(SP)/PSUSCOPY(SP)/COPY状態が長くなるおそれがあります。PSUS(SP)/PSUSCOPY(SP)/COPY状態が長くなることに問題がある場合は、次に示すどちらか、または両方の対応をしてください。

  • PAIR状態の期間をなるべく短くして、PAIR状態中に一致率を低くしないようにする。

  • オプションでCopy Pace Ext. Slower1、またはCopy Pace Ext. Slower2に変更する。ただし、Copy Pace Ext. Slower1、Copy Pace Ext. Slower2を選択した場合は、WriteレスポンスがCopy Pace Ext. Noneに比べて大きくなることがあります。

ヒント

Copy Pace Ext.オプションとの違いHost I/O Performanceオプションとの違いHost I/O PerformanceオプションとCopy Pace Ext.オプションの違い

Host I/O Performanceは、COPY(PD)/COPYPAIRCOPY(SP)/COPYPSUS(SP)/PSUSCOPY(RS)/COPYCOPY(RS-R)/RCPY状態中に、単位時間当たりのコピー量を低下させて、HOST I/Oへの影響を抑えるためのオプションです。Copy Pace Ext.は、PAIR状態中に限り、単位時間当たりのコピー量を低下させて、HOST I/Oへの影響を抑えるためのオプションです。Host I/O PerformanceとCopy Pace Ext.は、同時に設定できます。両方のオプションを設定した場合は、両方の効果を得られます。