1.3.6 ShadowImageとThin Imageの併用
Thin ImageとShadowImageは、次の表に示すとおりボリュームを共有できます。
- メモ
-
Thin Imageペアのノードボリュームおよびリーフボリュームについては、次の表の「プライマリボリューム」ではなく「Thin Imageの仮想ボリューム」の内容を参照してください。
Thin Imageボリューム |
ShadowImageボリューム |
|
---|---|---|
プライマリボリュームとして使用できるか |
セカンダリボリュームとして使用できるか |
|
プライマリボリューム (RCPY状態) |
× |
× |
プライマリボリューム (RCPY以外の状態) |
○ |
○※ |
Thin Imageの仮想ボリューム |
× |
× |
Thin ImageのプールVOL |
× |
× |
- (凡例)
-
○:使用可
×:使用不可
- 注※
-
この環境を構築したいときには、ShadowImageペアを作成したあとにThin Imageペアを作成してください。Thin Imageペアを作成したあとにShadowImageペアを作成できません。
Thin ImageペアのプライマリボリュームとShadowImageペアのボリュームを共有した場合の、Thin Imageのペア状態とShadowImageの操作の関係について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) Thin ImageプライマリボリュームとShadowImageプライマリボリューム共有時のShadowImageの操作
ShadowImageの操作 |
Thin Imageペアの状態 |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
COPY |
PAIR、PFUL |
PSUS、PFUS |
SMPL(PD) |
RCPY |
PSUE |
|
ペア生成 (paircreate) |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
ペア作成‐分割 (paircreate -split) |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
ペア分割 (pairsplit) |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
正方向ペア再同期 (pairresync) |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
通常の逆方向ペア再同期 (pairresync -restore) |
○ |
○※ |
○ |
○ |
× |
○ |
高速の逆方向ペア再同期 (pairresync -restore) |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
コピー処理の中断 (pairsplit -E) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ペア解除 (pairsplit -S) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
- (凡例)
-
○:操作可
×:操作不可(コマンド拒否)
- 注※
-
コンシステンシーグループが設定されているThin Imageペアに対してpairsplitコマンドを発行したあとは、Thin Imageのコンシステンシーグループ内のペアがすべてPSUSまたは単一のボリュームになったことを確認してから、ShadowImageの操作を実行してください。Thin Imageのスナップショットデータが、pairsplitコマンドをVSP G130, G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900が受け付けた時刻のプライマリボリュームデータと同一であることを保証できなくなります。Thin Imageのペア状態と操作の詳細についてはThin Imageユーザガイドを参照してください。
(2) Thin ImageプライマリボリュームとShadowImageセカンダリボリューム共有時のShadowImageの操作
ShadowImageの操作 |
Thin Imageペアの状態 |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
COPY |
PAIR、PFUL |
PSUS、PFUS |
SMPL(PD) |
RCPY |
PSUE |
|
ペア生成 (paircreate) |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
ペア作成‐分割 (paircreate -split) |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
ペア分割 (pairsplit) |
○ |
○※1 |
○ |
○ |
× |
○ |
正方向ペア再同期 (pairresync) |
○ |
○※1 |
○ |
○ |
× |
○ |
通常の逆方向ペア再同期 (pairresync -restore) |
○ |
○※1 |
○ |
○ |
× |
○ |
高速の逆方向ペア再同期※2 (pairresync -restore) |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
コピー処理の中断 (pairsplit -E) |
○ |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
ペア解除 (pairsplit -S) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
- (凡例)
-
○:操作可
×:操作不可(コマンド拒否)
- 注※1
-
コンシステンシーグループが設定されているThin Imageペアに対してpairsplitコマンドを発行したあとは、Thin Imageのコンシステンシーグループ内のペアがすべてPSUSまたは単一のボリュームになったことを確認してから、ShadowImageの操作を実行してください。Thin Imageのスナップショットデータが、pairsplitコマンドをVSP G130, G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900が受け付けた時刻のプライマリボリュームデータと同一であることを保証できなくなります。Thin Imageのペア状態と操作の詳細についてはThin Imageユーザガイドを参照してください。
- 注※2
-
ホストからThin Imageのセカンダリボリュームにアクセスする際には、Thin Imageのプライマリボリュームのデータを用いて応答を返す場合があります。そのため、ShadowImageのプライマリボリュームとセカンダリボリューム(=Thin Imageのプライマリボリューム)を入れ替える操作(ShadowImageの高速の逆方向ペア再同期(Quick Restore)操作)を実行できません。