2.8.3 Thin Imageペアを作成する
背景
Thin Imageペアを作成する方法について説明します。
セカンダリボリュームを指定してThin Imageペアを作成する場合、プライマリボリュームとセカンダリボリュームには同じサイズのボリュームを指定してください。すでに別のThin Imageペアのプライマリボリュームとして使用しているボリュームをプライマリボリュームに指定する場合、そのThin Imageペアが使用しているプールと同じプールを指定してください。
一度に作成できるペアの数は32,768ペアです。32,768より多くペアを作成したい場合は、複数回に分けてペアを作成してください。
- メモ
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Storage Navigatorを使用する場合は、[論理デバイス]画面の[オプション]で[容量単位]を[block]にして、プライマリボリュームとセカンダリボリュームの容量が同じであることを確認してください。[容量単位]を[GB]などのバイト単位で表示すると、プライマリボリュームとセカンダリボリュームの容量にわずかな差があった場合に、プライマリボリュームとセカンダリボリュームの容量の差異が表れないことがあります。
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プライマリボリュームのT10 PI属性とセカンダリボリュームのT10 PI属性は、同じ値を設定する必要があります。
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プールの警告しきい値を超えている場合はペアを作成できません。警告しきい値を超える場合は、プールの空き容量を増やしてからペアを作成してください。
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- 注意
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Thin Imageペアの作成操作後に、サマリに表示しているペア数とリストに表示しているペア数などについて画面の表示に差異が出る場合は、構成変更中のおそれがあります。しばらく待ってから[ファイル]‐[すべて更新]をクリックして、構成情報を再読み込みさせてください。
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ホストがダウンすると、Thin Imageペアが1つもないコンシステンシーグループが発生する場合があります。このような状態でRAID Managerからコンシステンシーグループ指定ペア分割機能の対象となるペアを作成しようとすると、コマンド拒否されるおそれがあります。このような場合、Storage Navigatorの[ローカルレプリケーション]画面の[コンシステンシーグループ]タブで、異常が発生したコンシステンシーグループを探して、そのコンシステンシーグループを指定したペアを意図的に作成してください。
また、ホストがダウンした場合などにThin Image ペアが1つもないコンシステンシーグループが大量に発生し、空きコンシステンシーグループが不足することがあります。このような場合、[ローカルレプリケーション]画面の[コンシステンシーグループ]タブで、Thin Imageペアが1つもないコンシステンシーグループを探して、そのコンシステンシーグループにペアを意図的に作成してください。その後、ペアを削除をすることにより、ペアが1つもないコンシステンシーグループを削除してください。
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計画停止中にThin Imageペアを作成しないでください。計画停止中にThin Imageペアを作成すると、そのペアの状態がPSUEとなるおそれがあります。
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前提条件
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必要なロール:ストレージ管理者(ローカルバックアップ管理)ロール
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ShadowImageのセカンダリボリュームをThin Imageのプライマリボリュームとして利用する場合、先にShadowImageペアを作成しておくこと。
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Thin Imageペアを作成すると、MU番号は3から割り当てられます。ShadowImageのボリュームをThin Imageのプライマリボリュームとして利用する場合、使用可能なMU番号がなければ、MU番号が0から2のThin Imageペアを削除しておくこと。
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RAID Managerの場合は、raidcom add snapshotコマンドを使用すること
操作手順
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次のどれかの方法で、[TIペア作成]画面を表示します。
Hitachi Command Suiteを使用する場合:
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[リソース]タブで[ストレージシステム]ツリーを展開します。ローカルストレージシステムを右クリックし、[ローカルレプリケーション]を選択します。[TIルートボリューム]タブまたは[スナップショットグループ]タブで[TIペア作成]をクリックします。
Storage Navigatorのよく使うタスクを使用する場合:
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[よく使うタスク]から[TIペア作成]を選択します。
Storage Navigatorの[ローカルレプリケーション]画面を使用する場合:
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[ストレージシステム]ツリーから[レプリケーション]‐[ローカルレプリケーション]を選択します。[TIルートボリューム]タブまたは[スナップショットグループ]タブで[TIペア作成]をクリックします。
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[ストレージシステム]ツリーから[レプリケーション]‐[ローカルレプリケーション]を選択します。[アクション]メニューから[ローカルレプリケーション]‐[TIペア作成]を選択します。
Storage Navigatorの[TIペア]画面を使用する場合:
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[ストレージシステム]ツリーから[レプリケーション]‐[ローカルレプリケーション]を選択します。[TIルートボリューム]タブでプライマリボリュームのチェックボックスを選択するか[スナップショットグループ]タブでスナップショットグループのチェックボックスを選択して、[TIペア操作]をクリックします。その後、[TIペア]画面で[TIペア作成]をクリックします。
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[ストレージシステム]ツリーから[レプリケーション]‐[ローカルレプリケーション]を選択します。[TIルートボリューム]タブでプライマリボリュームのチェックボックスを選択するか[スナップショットグループ]タブでスナップショットグループのチェックボックスを選択して、[アクション]メニューから[ローカルレプリケーション]‐[TIペア操作]を選択します。その後、[TIペア]画面で[TIペア作成]をクリックします。
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[ルートボリュームとして新規にペアを作成する]を有効にするかどうかを選択します。
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[選択対象]で、LUNを指定してからLDEVを選択してペアを作成するか、LUNを指定せずにLDEVを選択してペアを作成するかを、選択します。
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画面左側の[利用可能なプライマリボリューム]テーブルからプライマリボリュームにしたいLDEVのチェックボックスを選択します。
nondisruptive migrationのボリュームは[利用可能なプライマリボリューム]テーブルに表示されません。
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[カスケード]で、カスケードペアを作成できるようにするかどうかを選択します。
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[ペアタイプ]で、スナップショット属性のペアを作成するかクローン属性のペアを作成するかを選択します。
[ルートボリュームとして新規にペアを作成する]で[非該当]を選択した場合は手順10.へ進んでください。手順7.、手順8.、および手順9.は不要です。
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[プール選択]をクリックします。
[プール選択]画面が表示されます。
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[利用可能なプール]テーブルからプールのラジオボタンを選択します。
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[OK]をクリックします。
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[スナップショットグループ]で、新規にスナップショットグループを作成するか、定義済みのスナップショットグループを使用するかを、選択します。Thin Imageのペア作成時には、スナップショットグループの設定が必要です。
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[新規作成]を選択した場合は、[プライマリボリュームごとのスナップショットデータ数]、[固定文字]、および[開始番号]を入力し、[スナップショットグループ構成]を選択します。
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[定義済みを使用]を選択した場合は、[スナップショットグループ構成]を選択し、[利用可能なスナップショットグループ]テーブルからスナップショットグループのチェックボックスを選択します。また、[スナップショットグループ構成]で[全て]を選択した場合は、[プライマリボリュームごとのスナップショットデータ数]を入力します。
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[追加]をクリックします。
選択された内容が、画面右側の[選択したプライマリボリューム]テーブルに表示されます。
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[次へ]をクリックします。
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画面上側の[利用可能なLDEV]テーブルからセカンダリボリュームにしたいLDEVのチェックボックスを選択し、[セット]をクリックします。
選択したLDEVが、画面下側の[選択したペア]テーブルにある[セカンダリボリューム]に表示されます。
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nondisruptive migrationのボリュームは[利用可能なLDEV]テーブルに表示されません。
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任意の[容量]を選択すると、選択した容量のLDEVを[利用可能なLDEV]テーブル、および[選択したペア]テーブルに表示できます。
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[利用可能なLDEV]テーブルにあるLDEVのチェックボックスと、[選択したペア]テーブルにあるLDEVのチェックボックスを選択して、[セット]をクリックすると、任意のペアを設定できます。
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[割り当て済みボリュームを除く]チェックボックスを外し、セカンダリボリュームに割り当て済みのLDEVのチェックボックスを選択することで、スナップショットデータに割り当てるセカンダリボリュームを変更できます。
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[完了]をクリックします。
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[設定確認]画面で設定内容を確認し、[タスク名]にタスク名を入力します。
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[適用]をクリックして設定をストレージシステムに適用します。設定した内容はタスクとしてキューイングされ、順に実行されます。
- ヒント
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ウィザードを閉じたあとに[タスク]画面を自動的に表示するには、ウィザードで[「適用」をクリックした後にタスク画面を表示]を選択して、[適用]をクリックします。
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[タスク]画面で、操作結果を確認します。実行前であれば、[タスク]画面でタスクを一時中断したりキャンセルしたりできます。