4.7.11 HUS/AMS/WMSストレージシステム接続時の設定と注意事項
HUS/AMS/WMSストレージシステム接続時の設定と注意事項について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) HUS/AMS/WMS接続時のシステムオプションパラメータ
HUS/AMS/WMSストレージシステムでポートを設定するときのシステムオプションパラメータの設定を次の表に示します。
その他のオプションは関係しません。
- 注意
-
HUS/AMS/WMSストレージシステムを接続する場合は、Storage Navigator ModularまたはStorage Navigator Modular2を使用して、使用する外部ストレージシステムへ接続するポートのデータ転送速度を[Auto]以外の固定値に設定してください。また、HUS/AMS/WMSストレージシステムのTargetポートのデータ転送速度も、外部ストレージシステムへ接続するポートのデータ転送速度に合わせた固定値に設定してください。
画面名称 |
設定項目 |
パラメータの設定 |
---|---|---|
Boot Options |
システムスタート属性 |
|
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HUS/AMS/WMSストレージシステムが1コントローラの構成の場合に設定してください。 |
|
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HUS/AMS/WMSストレージシステムが2コントローラの構成の場合に設定してください。 |
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計画停止ディレイ時間 |
関係なし |
|
ドライブ閉塞モード |
関係なし |
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ベンダID |
HITACHI(デフォルト)から変更しないでください。 |
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プロダクトID |
DF600F(デフォルト)から変更しないでください。 |
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ROMファームウェアバージョン |
関係なし |
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RAMファームウェアバージョン |
関係なし |
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System Parameter |
オプション |
関係なし |
プロセッサ障害発生時の動作 |
「障害をリセット」に設定してください。 |
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Webタイトル |
関係なし |
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ライトアンドベリファイ実行 |
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|
Port Options |
ポートオプション |
関係なし |
ホストグループオプション |
HUS/AMS:基本設定 WMS:ホスト接続モード1 |
「標準モード」に設定してください。 |
HUS/AMS:詳細設定 WMS:ホスト接続モード2 |
何も設定しないでください。 AMS1000、AMS500、AMS200、WMS100の場合、HISUP OFFモードも選択しないでください。 |
(2) HUS/AMS/WMS接続時のシリアル番号とモデルの関係
外部ストレージシステムがHUS/AMS/WMSストレージシステムの場合は、[外部ストレージシステム]タブに表示される[ベンダ / モデル / シリアル番号]から、ストレージシステムのシリアル番号とモデルを確認できます。
ストレージシステムのシリアル番号とモデルの関係を次の表に示します。
シリアル番号の「X」は任意の文字または数字です。
装置名 |
シリアル番号 |
モデル |
---|---|---|
HUS |
95XXXXXX |
HUS 150 |
93XXXXXX |
HUS 130 |
|
91XXXXXX |
HUS 110 |
|
AMS |
87XXXXXX |
AMS 2500 |
85XXXXXX |
AMS 2300 |
|
83XXXXXX |
AMS 2100、AMS 2010 |
|
77XXXXXX |
AMS 1000 |
|
75XXXXXX |
AMS 500 |
|
73XXXXXX |
AMS 200 |
|
WMS |
71XXXXXX |
WMS 100 |
HUS/AMS/WMSストレージシステムのモデルを変更した場合、上記の表に示すようにシリアル番号も変更となります。このため、HUS/AMS/WMSストレージシステムを外部ストレージシステムとして使用していた場合、モデルを変更するとマッピングしていた外部ボリュームが閉塞することがあります。閉塞した外部ボリュームを再び使用するためには、該当する外部ボリュームのマッピングを解除したあとに、再度マッピングする必要があります。
(3) HUS/ AMS/ WMS接続時のポートのWWNとコントローラの関係
外部ストレージシステムがHUS/AMS/WMSストレージシステムの場合は、ポートのWWNから、コントローラ0側か、コントローラ1側かを確認できます。
ポートのWWNとコントローラの関係を次の表にまとめます。
WWNの「X」は任意の文字または数字です。ただし、同じ筐体内のポートは同じ値になります。
モデル |
コントローラ |
ポートのWWN |
---|---|---|
AMS 200 WMS 100 |
コントローラ0側 |
XXXXXXXXXXXXXXX0 |
コントローラ1側 |
XXXXXXXXXXXXXXX1 |
|
AMS 2100 AMS 2010 AMS 500 |
コントローラ0側 |
XXXXXXXXXXXXXXX0 XXXXXXXXXXXXXXX1 |
コントローラ1側 |
XXXXXXXXXXXXXXX2 XXXXXXXXXXXXXXX3 |
|
HUS 130 HUS 110 AMS 2300 AMS 1000 |
コントローラ0側 |
XXXXXXXXXXXXXXX0 XXXXXXXXXXXXXXX1 XXXXXXXXXXXXXXX2 XXXXXXXXXXXXXXX3 |
コントローラ1側 |
XXXXXXXXXXXXXXX4 XXXXXXXXXXXXXXX5 XXXXXXXXXXXXXXX6 XXXXXXXXXXXXXXX7 |
|
HUS 150 AMS 2500 |
コントローラ0側 |
XXXXXXXXXXXXXXX0 XXXXXXXXXXXXXXX1 XXXXXXXXXXXXXXX2 XXXXXXXXXXXXXXX3 XXXXXXXXXXXXXXX4 XXXXXXXXXXXXXXX5 XXXXXXXXXXXXXXX6 XXXXXXXXXXXXXXX7 |
コントローラ1側 |
XXXXXXXXXXXXXXX8 XXXXXXXXXXXXXXX9 XXXXXXXXXXXXXXXA XXXXXXXXXXXXXXXB XXXXXXXXXXXXXXXC XXXXXXXXXXXXXXXD XXXXXXXXXXXXXXXE XXXXXXXXXXXXXXXF |
HUS/AMS/WMSストレージシステムのモデルを変更した場合、上記の表に示すようにポートのWWNも変更となります。このため、HUS/AMS/WMSストレージシステムを外部ストレージシステムとして使用していた場合、モデルを変更するとマッピングしていた外部パスが閉塞することがあります。閉塞した外部パスを再び使用するためには、再度外部パスを追加したあとに、閉塞した外部パスを削除する必要があります。
(4) HUS/AMS/WMS接続時の省電力機能使用時の注意事項
外部ストレージシステムがHUS 150、HUS 130、HUS 110、AMS 2500、AMS 2300、AMS 2100、またはAMS 2010ストレージシステムの場合で、外部ストレージシステムで省電力機能を使用するときは、スピンダウンしている外部ボリュームに対してホストからアクセスしないでください。スピンダウンしている外部ボリュームにホストからアクセスすると、外部ボリュームの状態が[閉塞]に遷移します。ホストからアクセスする場合は、省電力機能を無効にしてからアクセスしてください。
外部ボリュームの状態が[閉塞]になった場合、数時間経つと外部ボリュームは自動的に回復します。[外部ボリューム再接続]を使用して、外部ボリュームを手動で回復することもできます。
(5) HUSまたはAMS2000シリーズと接続時の注意事項
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HUSまたはAMS2000シリーズ側の障害時に、ローカルストレージシステムからHUSまたはAMS2000シリーズへのコマンドの応答が遅延することがあります。この応答遅延が要因で外部ストレージシステムからの要求がタイムアウトにならないように、ローカルストレージシステム側で次のように設定してください。
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ローカルストレージシステムのI/Oタイムアウト値(秒):35
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外部ストレージシステムのタイムアウト値(秒):80(I/Oタイムアウト値(35秒) × 2 + マージン(10秒))
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外部ストレージシステムとしてHUSまたはAMS2000シリーズを使用する場合、外部ストレージシステムに対する負荷が高くなり過ぎないようにしてください。
外部ストレージシステムとしてHUSまたはAMS2000シリーズを使用する場合、外部パスのモードはMultiモードです。このため、パス数や外部ボリューム数が多いと外部ストレージシステムに対する負荷が高くなり、ホストからローカルストレージシステムへのコマンドやローカルストレージシステムから外部ストレージシステムへのコマンドがタイムアウトになる場合があります。外部ストレージシステムに対する負荷が高くなり過ぎないように、次のことを推奨します。
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各外部ボリュームのパス数が2つになるように、HUSまたはAMS2000シリーズ側でマッピングしてください。その際、HUSまたはAMS2000シリーズ側のポートがパスごとに別のコントローラとなるように設定してください。
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HUSまたはAMS2000シリーズ1台当たりに同時に発行されるコマンドのキュー数を500以下にしてください。1台当たりのコマンドキュー数の計算方法を次に示します。
「キューの数 × 外部ボリュームのパス数 × 同時にコマンドが発行される外部ボリューム数 ≦ 500」
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HUSまたはAMS2000シリーズの外部ボリュームをコピー系プログラムプロダクトを使用してコピーする場合、コピー操作が複数のRAIDグループに分散されるように実施してください。
形成コピーや再同期化するときにコピーできるペア数には上限があります。このため、複数の外部ボリュームに対してコピー操作をした場合、コピー操作の順番によっては特定のRAIDグループにコピー操作が集中する場合があります。特定のRAIDグループにコピー操作が集中すると、HUSまたはAMS2000側のドライブがボトルネックとなり、十分な性能が出ない場合があります。