3.2.7 重複データ初期化の操作について
トラブルシューティングを実施する際に、重複データ初期化の操作をすることがあります。重複データ初期化とは、指定されたプールの容量削減機能の状態を初期化する処理です。プールを指定して重複データ初期化を実行すると、関連づけられている重複データを持つ仮想ボリュームのデータが強制的に破棄されます。このため、事前にこれらのボリュームのユーザデータをバックアップしてください。重複データ初期化を実行する必要があるユースケースを次に示します。
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RAIDレベル障害(ドライブの冗長度を超えたドライブ障害)が起きた場合のプール回復
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ストレージシステムの電源オフによるシェアドメモリのデータ揮発後の初期化
重複データ初期化の操作の仕様を次に示します。操作手順については、関連タスクを参照してください。
項目 |
仕様 |
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指定範囲 |
プール単位 |
実行対象 |
指定されたプールに関連づけられている次のボリューム
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操作を実行したあとのボリュームの状態 |
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実行時間 |
実行対象ボリュームの合計容量40TBあたり、1分かかります。 次の計算式で実行時間を算出できます。 実行時間[分] = 5[分] + ↑(合計容量[TB] / 40[TB])↑ ↑()↑:↑で囲まれた部分は、小数点以下を切り上げることを示します。 実行対象ボリュームの合計容量が100TBの場合の例を次に示します。 5+↑(100/40)↑ = 5+↑2.5↑= 8[分] |
- 注※
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容量削減の設定が[圧縮]の仮想ボリュームも初期化する場合、システムオプションモード1115をONにする必要があります。システムオプションモードの設定変更については、日立サポートサービスにお問い合わせください。