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 ボリューム管理 クイックリファレンス


1.11.1 LUN Managerとは(LUN Managerを用いたホスト・ボリューム間の経路設定によるシステムの管理)

ストレージシステムには、各種のUNIX系サーバやPCサーバなど、プラットフォームの異なる複数のホストを接続できます。ホストとストレージシステムを含むシステムを構築するには、LUN Managerを利用して論理ボリュームを設定する必要があります。

論理ボリュームの設定の中で最も重要なのは、ホストと論理ボリュームの間にデータ入出力の経路(LUパス)LUパスを設定することです。LUN Managerでは、ホストグループホストグループを論理ボリュームと結び付けることで、LUパスを設定できます。例えば、3つのホストが登録されているホストグループを論理ボリュームと結び付けると、その3つのホストと論理ボリュームの間にLUパスが設定されます。

ヒント

このマニュアルではLDEVとLUを次の観点で使い分けています。

  • LDEV:論理ボリュームです。ホストとの経路について考慮しないときの呼び方です。論理デバイスとも呼びます。

  • LU:ホストと論理ボリュームの間にデータ入出力の経路(パス)が設定されている、ホストから利用できる状態になった論理ボリュームです。論理ユニットとも呼びます。

システムの運用が始まってしばらく経つと、システム構成の変更が必要になることがあります。例えばホストやドライブを増設した場合は、データ入出力の経路を追加する必要が出てきます。このような場合、システム管理者は稼働中のシステムの設定をLUN Managerで変更できます。LUN Managerでは、システムを再起動しないでシステム設定を変更できるので、ホストやドライブの増設などシステム構成の変更にも柔軟に対応できます。

注意

LUパスを設定する際は、RAID ManagerStorage Navigatorを併用しないでください。両方のプログラムプロダクトを併用した場合、定義操作の順序に不整合が発生して、ストレージの構成が正しく定義されないことがあります。

注意

2TBを超える論理ボリュームを使用する場合、2TBを超える論理ボリュームにアクセスできるかどうかは、ホストのOSによって決まります。

次のOSは2TBを超える論理ボリュームをサポートしています。

  • AIX 5.2 TL08以降

  • AIX 5.3 TL04以降

  • Windows Server 2003 SP1 以降

  • Red Hat Enterprise Linux AS 4 Update 1 以降

ホストのOSがこれら以外の場合は、個々の論理ボリュームの容量が2TBを超えないようにしてください。OSが扱うことのできる論理ボリュームの最大値については、各OSのメーカーにお問い合わせください。