2.6.2 Dynamic Tieringのモニタモード(周期モードと継続モード)
Dynamic Tieringのモニタモードは、プールを作成または編集する際に指定してください。モニタモードには、周期モードと継続モードがあります。性能モニタリングを実行しているときにモードを変更した場合、新しい設定は次回の性能モニタリングの開始時に有効になります。それぞれのモニタモードについて次に説明します。
周期モード
周期モードが有効になっている場合、現在の周期のモニタリング情報を基にして再配置ページを決定します。現在のI/O負荷の変動に追従して、階層再配置を実行します。ただし、I/O負荷の変動が大きい場合、1周期内で階層再配置が完了しない場合があります。
継続モード
初期設定のモードです。継続モードが有効になっている場合、最新のモニタリング情報と過去の周期で取得済みのモニタリング情報にそれぞれ重み付けして、加重平均した値を算出します。加重平均値を基にして階層再配置を実行することで、I/O負荷の一時的な減少や増加が発生した場合でも不要な再配置の実行を抑止できます。
- メモ
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継続モードを使用する場合、次のどちらかの設定でモニタリング情報を採取することを推奨します。
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自動実行モードを設定してモニタリング情報を自動的に採取する
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手動実行モードを設定し、RAID Managerにスクリプトを設定して周期的にモニタリング情報を採取する
実行モードが手動でかつスクリプトを用いない場合も継続モードは設定できます。しかし、この場合も、最新のモニタリング情報と過去に取得したモニタリング情報を基にして加重平均が実行されるため、想定していたモニタ値とは異なる値が算出されることがあります。
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モニタモードが継続モードに設定されている場合、加重計算されたモニタ値を使用して算出された次の値がStorage Navigatorの画面やRAID Managerに表示されます。
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階層ごとの性能稼働率
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プールや仮想ボリュームごとの度数分布
これらの算出値は、今までの性能モニタリング周期のトレンドが考慮された、次の周期での予測値です。このため、実際の性能モニタリングの結果とは異なる値が表示されます。
周期モードと継続モードの階層再配置の流れを次の図に示します。