3.2.6 性能を監視する
背景
容量削減機能が有効な仮想ボリュームを運用する場合、監視する必要がある項目を次に示します。
監視項目 |
説明 |
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性能 |
容量削減機能が有効な仮想ボリュームのスループットを確認します。次に示すスループットを確認します。
プールおよびボリュームが性能要件を満たしていない場合、容量削減機能の設定を変更する、またはプール容量を拡張してください。 |
プール容量 |
プール使用量がしきい値を超えているかどうかを確認します。しきい値を超えている場合、ガベージデータ量の目安となるシステムデータ量を確認します。その結果、ガベージデータ量が少ない場合、プール容量を拡張してください。 |
性能不足の検出、原因の分析、改善までのワークフローを次に示します。
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図中の項番1から5について、次に解説します。
操作手順
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性能が低下しているプールまたはボリュームを検出します。
プールまたはボリュームが、ユーザの性能要件を満たしているかどうかを確認してください。業務サイクルで、ホストからの平均書き込みのスループットが、次のどれかに該当する場合、設定内容に問題があります。2を実施してください。
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現在のスループットが、ユーザ要件のスループットよりも低い。
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ストレージシステム単位でのホストからの書き込みのスループットが、そのストレージシステムのガベージコレクションの性能を上回っている。
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MPユニット単位のホストからの書き込みのスループットが、そのMPユニットのガベージコレクションの性能を上回っている。
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容量削減機能が有効な仮想ボリューム単位のホストからの書き込みのスループットが、その仮想ボリュームのガベージコレクションの性能を上回っている。
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容量削減機能の設定内容を確認します。
設定内容の確認と対処を次に示します。
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意図せず容量削減設定を[圧縮]または[重複排除および圧縮]にしている場合、容量削減設定を[無効]に変更してください。
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意図せず容量削減モード設定を[インライン]にしている場合、[ポストプロセス]に変更してください。容量削減モードの変更については、RAID Managerコマンドリファレンスを参照してください。
設計通りに設定されている場合、3を実施してください。
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プールの使用率を確認します。
プールの使用率が、警告しきい値以上になっているかどうかを確認してください。プールの使用率が警告しきい値を超えている場合、SIMが出力されます。設計通りの設定にもかかわらず性能不足になっている場合、プールが満杯に近づいており、I/Oよりもガベージコレクションの優先度が高くなっている可能性があります。使用量が警告しきい値以上の場合、4を実施してください。使用量が警告しきい値未満の場合、5を実施してください。
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システムデータの比率を確認します。
[システムデータ量]を参照して、ほぼ同じサイズのガベージデータ量を確認してください。
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プール使用量に占めるシステムデータ量の比率が10%を超えている場合、ガベージデータの増加が一時的なものであることが分かっていて、性能回復までの時間が許容できる場合、性能回復まで待ってください。しかし、性能回復までの時間を許容できない場合、プール容量を拡張してください。プール使用量に占めるシステムデータ量の比率が10%を超える場合、ガベージコレクションによってガベージデータが回収されれば、プール使用率はしきい値未満になります。しきい値未満になると、ガベージコレクションの優先度は下がり、I/O性能は回復します。
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プール使用量に占めるシステムデータ量の比率が10%未満の場合、プール容量を拡張してください。この場合は、回収すべきガベージデータが少ないにもかかわらず、ガベージコレクションの優先度が高い状態です。
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容量削減機能の無効化を検討します。
ガベージコレクションの影響が無いにもかかわらず仮想ボリュームの性能が不足する場合、それらの仮想ボリュームへの容量削減機能の適用を推奨しません。仮想ボリュームの容量削減設定を、無効にしてください。なお、容量削減設定の無効にすることによってプール使用量が増えるため、プールに十分な空き容量があることを事前に確認してください。