Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Solaris用)
Solaris 11.3からSolaris 11.4へバージョンアップする際に,HDLMをアップグレードインストールできます。アップグレードインストールすることで,HDLMの設定情報が引き継げます。HDLMのアップグレードの手順について説明します。ブートディスク環境の場合でもこの手順で実施できます。
- この項の構成
- (1) 事前準備
- (2) HDLMのアップグレードインストール
OSをSolaris 11.3からSolaris 11.4へバージョンアップします。
- 次のコマンドを実行して,OSを更新します。
# pkg update --accept- beadm listコマンドを実行して,Solaris 11.4用のBE(ブート環境)が作成されたことを確認します。
# beadm list BE Flags Mountpoint Space Policy Created -- ----- ---------- ----- ------ ------- solaris - - 10.83M static 2018-06-15 16:37 solaris-1 N / 49.86M static 2019-01-24 12:42 solaris-2 R - 15.62G static 2019-01-31 09:37 solaris-backup-1 - - 95.51M static 2018-06-15 16:59 solaris-backup-2 - - 98.02M static 2018-11-28 15:11Solaris 11.4用のBEのフラグが「R」になっています。「R」はリブート時にアクティブになることを示します。OSをリブートすると,「R」のBEが使用され,OSが起動します。フラグが「N」のBEは現在アクティブになっているBEです。
- 注意事項
- このあと,HDLMをアップグレードインストールする前にOSのリブートを行わないでください。Solaris 11.4でHDLMを使用するためには,Solaris 11.4用のHDLMドライバをインストールする必要があります。HDLMをアップグレードインストールしないでOSをリブートした場合,HDLMデバイスが作成されません。
- beadm createコマンドを実行して,Solaris 11.4用のBEを複製します。「(1) 事前準備」で作成されたSolaris 11.4用のBE名をsolaris-2,複製先のBE名をsolaris-3とした場合のコマンド実行例を次に示します。BE名はあとでbeadm renameコマンドで変更できます。
# beadm create -e solaris-2 solaris-3- beadm listコマンドを実行し,BEが複製されたことを確認します。
# beadm list BE Flags Mountpoint Space Policy Created -- ----- ---------- ----- ------ ------- solaris - - 10.83M static 2018-06-15 16:37 solaris-1 N / 9.89M static 2019-01-24 12:42 solaris-2 R - 15.76G static 2019-02-08 15:31 solaris-3 - - 87.70M static 2019-02-08 15:50 solaris-backup-1 - - 95.51M static 2018-06-15 16:59 solaris-backup-2 - - 98.02M static 2018-11-28 15:11- installhdlmまたはinstallux.shユティリティを-eパラメタを指定して実行し,複製先のBEにHDLMをアップグレードインストールします。
複製先のBE名としてsolaris-3を指定した場合の,コマンドの実行例を次に示します。
- installhdlmユティリティを使用する場合
# /DVD-ROMをマウントしたディレクトリ/HDLM_Solaris/installhdlm -e solaris-3
- installux.shユティリティを使用する場合
# /DVD-ROMをマウントしたディレクトリ/installux.sh -e solaris-3- beadm activateコマンドを実行して,HDLMをアップグレードインストールしたBEを次回のリブート時にアクティブにします。
# beadm activate solaris-3- beadm listコマンドを実行して,BEの状態を表示します。HDLMをアップグレードインストールしたBEのフラグが「R」であることを確認します。
# beadm list BE Flags Mountpoint Space Policy Created -- ----- ---------- ----- ------ ------- solaris - - 10.83M static 2018-06-15 16:37 solaris-1 N / 9.89M static 2019-01-24 12:42 solaris-2 - - 57.0K static 2019-02-08 15:31 solaris-3 R - 15.93G static 2019-02-08 15:50 solaris-backup-1 - - 95.51M static 2018-06-15 16:59 solaris-backup-2 - - 98.02M static 2018-11-28 15:11- OSをリブートします。 Solaris 11.4用のHDLMがインストールされた状態でOSが起動します。
- Global Link Managerと連携している場合は,OS が起動したあとにHDLMコンポーネントインストールユティリティ(dlminstcomp)を実行してください。dlminstcompユティリティについては,「7.4 dlminstcomp HDLMコンポーネントインストールユティリティ」を参照してください。
- 注意事項
- 操作をやり直す場合は,solaris-1のBEを使用してSolaris 11.3に戻したあと,solaris-2とsolaris-3を削除し,再度,「(1) 事前準備」から実施してください。
- コマンドの実行例を次に示します。
# beadm activate solaris-1 # reboot- OSがリブートしたら,次のコマンドを実行します。
# beadm destroy solaris-2 # beadm destroy solaris-3
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