9.3.13 exportコマンド(シェル変数をエクスポートする)
形式
export [-p][name[=value]...]
機能
nameに指定されたシェル変数をエクスポートします。なお,-pオプションとnameを同時に指定した場合,nameのエクスポートが優先されます。
すべてのオプションを指定しないで実行した場合,エクスポートされているすべての変数の変数名を標準出力に出力します。
引数
- -p
エクスポートされているすべての変数を「export 変数名=値」の書式で標準出力に出力します。
- name
エクスポートする変数の名称を指定します。
Windowsでシェル変数をエクスポートする場合,指定できる変数名は次のように異なります。
VAR_ENV_NAME_LOWERCASEパラメーターにDISABLEを指定した場合
シェル変数名に小文字が含まれているとエクスポートできないため,変数名に含まれる英字はすべて大文字にする必要があります。
英小文字が含まれるシェル変数をエクスポートしようとすると,エラーメッセージを出力し,バッチジョブを終了します。
VAR_ENV_NAME_LOWERCASEパラメーターにENABLEを指定した場合
シェル変数名に小文字が含まれていてもエクスポートできます。
ただし,環境変数は大文字・小文字の区別はなく,最後にエクスポートした同じスペルのシェル変数が最終的な環境変数値となります。また,シェル変数はエクスポートの有無に関係なく,大文字・小文字の相違があれば別々の値を保持します。
nameにはエクスポートする変数名および配列名を複数指定できます。nameに配列名を指定した場合,配列を構成する全要素をエクスポートします。配列の1つの要素を指定した場合も,配列の全要素をエクスポートします。
nameに未作成の変数を指定した場合,変数の作成とエクスポートを同時に行います。ただし,この場合はvalueを指定しないとnameには改行文字が代入され,エクスポートされます。
nameに指定されたシェル変数が読み込み専用属性でかつvalueを指定した場合,エラー終了します。
- value
nameに指定された変数に代入する値を指定します。
nameの後ろに=valueを指定した場合,nameへの値の代入とエクスポートを同時に行います。valueを指定しなかった場合,nameに設定されている値でエクスポートされます。
終了コード
終了コード |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
1 |
エラー終了 |
注意事項
この特殊組み込みコマンドは,コマンドの構文を誤るとコマンドを実行しているシェルが終了します。
使用例
シェル変数HOMEに"/home/jp1as"を代入してエクスポートします。
export HOME="/home/jp1as"