8.4.18 headコマンド(ファイルの最初の部分を表示する)
形式
head[-行数|-n 行数][パス名 ...]
機能
ファイルの最初の数行を表示します。ファイルの最初の部分からそれぞれ指定した行数を標準出力に出力します。ファイルの指定がない場合,標準入力から入力します。行数を省略した場合は,10行を仮定します。
引数
- -行数 |-n 行数 〜<10進数>((1〜9223372036854775807))
-
標準出力へ出力する,入力ファイルの最初の行数をそれぞれ指定します。
なお,指定できる行数の範囲は,環境変数ADSH_INTEGER_MODEの指定値によって異なります。
表8‒20 指定できる行数の範囲 環境変数ADSH_INTEGER_MODEの指定値 指定できる行数の範囲 32
1〜2147483647
64,または未定義
1〜9223372036854775807
行数に,上限よりも大きい値を指定した場合,エラーメッセージ(head: line count too small: 指定値/head: line count too large: 指定値)を出力します。
- パス名
入力ファイル名を指定します。
省略時は標準入力から入力します。
複数ファイルを指定できます。複数ファイルを指定した場合,それぞれのファイルを識別するために,次に示す文字をそれぞれのファイルの出力に先行して出力します。2つ目以降のファイルの場合,改行のあとに次に示す文字を出力します。
==> ファイル名 <==
複数ファイルを指定して実行した場合はすべてのファイルを処理し,オープンに失敗したファイルが1つでもあると終了コード1で終了します。
終了コード
終了コード |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
1以上 |
エラー終了 |
使用例
headコマンドを実行した結果表示に使用するファイルの形式を次に示します。
test1.txt
0001:test1.txt 0002:test1.txt 0003:test1.txt 0004:test1.txt 0005:test1.txt 0006:test1.txt 0007:test1.txt 0008:test1.txt 0009:test1.txt 0010:test1.txt
test2.txt
0001:test2.txt 0002:test2.txt 0003:test2.txt 0004:test2.txt 0005:test2.txt 0006:test2.txt 0007:test2.txt 0008:test2.txt 0009:test2.txt 0010:test2.txt
これらのファイルを基にコマンドの実行結果を示します。
test1.txtおよびtest2.txtファイルの最初の2行を表示します。
$ head -2 test1.txt test2.txt ==> test1.txt <== 0001:test1.txt 0002:test1.txt ==> test2.txt <== 0001:test2.txt 0002:test2.txt $
オプションエラーのメッセージを表示します。
このメッセージは,コマンドを実行するプラットフォームによって異なる場合があります。Windowsの例を次に示します。
C:\TEMP>%ADSH_OSCMD_DIR%\head -d head: illegal option -- d usage: head [-count | -n count] [file ...]