7.3.22　JOBEXECLOG_PRINTパラメーター（ジョブ終了時に標準エラー出力へ出力するジョブ実行ログの内容を定義する）

形式

#-adsh_conf JOBEXECLOG_PRINT {JOBLOG△1SCRIPT△1STDERR | STDERR | STDERR△1STDOUT}

機能

ジョブ終了時に標準エラー出力へ出力するジョブ実行ログの内容を定義します。このパラメーターで定義した内容が，adshexecコマンドを実行した端末画面や，JP1/AJS - Viewの［実行結果詳細］ダイアログボックスなどに表示されます。

Advanced Shell - Developerまたはadshexec -dコマンドによるデバッグ実行では，このパラメーターの指定に関係なく，ジョブ終了時にはジョブ実行ログの内容は標準エラー出力へ出力されません。

オペランド

JOBLOG SCRIPT STDERR

ジョブ終了時に次の内容を標準エラー出力へ出力します。

• JOBLOGの内容（コマンドの実行結果やファイルの割り当て結果など，ジョブの動作状況を示すメッセージ）

  ルートジョブの標準エラー出力へ出力される，子孫ジョブのJOBLOGの内容も含まれます。

• ジョブ定義スクリプト

• ジョブ実行中の標準エラー出力の内容

STDERR

ジョブ終了時に標準エラー出力へ出力する内容は，ジョブ実行中の標準エラー出力だけとします。

標準エラー出力には，もともと出力されている情報メッセージに加えて，メッセージ種別がIのメッセージ（通常はJOBLOGファイルに出力される情報メッセージ）以外のメッセージも出力されます。

ルートジョブの標準エラー出力へ出力される子孫ジョブのJOBLOGの内容は出力されません。

STDERR STDOUT

ジョブ終了時に，標準エラー出力へ出力する内容は，ジョブ実行中の標準エラー出力と標準出力とします。標準エラー出力には，もともと出力されている情報メッセージに加えて，メッセージ種別がIのメッセージ（通常はJOBLOG ファイルに出力される情報メッセージ）以外のメッセージも出力されます。ルートジョブの標準エラー出力へ出力される子孫ジョブのJOBLOGの内容は出力されません。

注意事項

• システム環境ファイルとジョブ環境ファイルの両方にこのパラメーターが定義されていた場合，ジョブ環境ファイルでの定義が有効になります。

• このパラメーターに対して，同一環境ファイル内で次のどれかの指定をした場合，Advanced Shellのジョブコントローラはジョブを実行しないで，エラー終了します。

  • このパラメーターを2つ以上指定した場合

  • オペランドを1つも指定しなかった場合

  • JOBLOG SCRIPT STDERR，STDERR，またはSTDERR STDOUT以外のオペランドを指定した場合

• ジョブが簡潔出力モードまたは最小出力モードで動作する場合は，このパラメーターの指定に関係なく，ジョブ終了時にジョブ実行ログを標準エラー出力へ出力しません。

• このパラメーターにSTDERR STDOUTを指定しても，次の場合，ジョブ実行ログに標準出力の内容は出力されません。

  • 環境設定パラメーターOUTPUT_STDOUTにPARENTを指定してadshexecコマンドを実行した場合

  • -sオプションにPARENTを指定してadshexecコマンドを実行した場合

使用例

JOBEXECLOG_PRINTパラメーターの各オペランドを指定して，次のジョブ定義スクリプトを実行した場合の実行結果を示します。

スクリプト内容

echo before step
#-adsh_step_start step1
echo STEP_STDOUT_001
echo STEP_STDERR_001 >&2
#-adsh_step_end
echo after step

オペランドごとの実行結果

• 「JOBLOG SCRIPT STDERR」を指定した場合

  $ /opt/jp1as/bin/adshexec ./test.ash
  KNAX0724-I ジョブ識別子を割り当てました。Jobid=000001
  ---------------------------------------------------------------
  Advanced Shell 11-10-03
  [ジョブ情報]
  ジョブ識別子 : 000001
  スプールジョブディレクトリパス : /home/jp1as/log/spool/000001/
  実行日付 : 2017/11/01
  システム環境ファイルパス :
  ジョブ環境ファイルパス : /home/jp1as/conf.ase
  ホスト名 : HOST0001
  [Automatic Job Management Systemから渡された環境変数]
  ---------------------------------------------------------------
  ******** ジョブコントローラのメッセージ出力 ********
  12:20:32 000001 KNAX0091-I ADSH000001 ジョブが開始しました。
  12:20:32 000001 KNAX7901-I ジョブコントローラは，ジョブ終了時にすべての非同期実行プロセスの完了を待ちます。
  12:20:32 000001 KNAX7902-I ジョブコントローラは，"端末入力モード"で動作します。
  12:20:32 000001 KNAX6112-I コマンド（echo, 行番号=1）が正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  12:20:32 000001 KNAX0092-I ADSH000001.step1 ステップが開始しました。
  12:20:32 000001 KNAX6112-I コマンド（echo, 行番号=3）が正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  12:20:32 000001 KNAX6112-I コマンド（echo, 行番号=4）が正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  12:20:32 000001 KNAX6597-I ADSH000001.step1 ジョブステップが正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  12:20:32 000001 KNAX6112-I コマンド（echo, 行番号=6）が正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  12:20:32 000001 KNAX0098-I ADSH000001 ジョブが終了しました。rc=0 E-Time=0.002s C-Time=0.000s
  
  ******** ジョブ定義スクリプトの内容 ********
  
  ***** /home/jp1as/test.ash *****
  0001 : echo before step
  0002 : #-adsh_step_start step1
  0003 : echo STEP_STDOUT_001
  0004 : echo STEP_STDERR_001 >&2
  0005 : #-adsh_step_end
  0006 : echo after step
  
  ***** パス変換情報 *****
  
  ******** 実行ジョブのSTDERRファイルの内容 ********
  KNAX6597-I ADSH000001.step1 ジョブステップが正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  KNAX0098-I ADSH000001 ジョブが終了しました。rc=0 E-Time=0.002s C-Time=0.000s
  
  ******** ジョブステップの出力 ********
  KNAX0719-I STEP ステップ番号=0001 ステップ名=step1 出力先=STDERR
  STEP_STDERR_001
  
  KNAX6380-I ルートジョブのスプールジョブディレクトリにジョブ名を付加します。spool job directory="/home/jp1as/log/spool/000001-ADSH000001/"
  KNAX7999-I ルートジョブのジョブコントローラがバッチジョブを終了しました。rc=0
  $

• 「STDERR」を指定した場合

  $ /opt/jp1as/bin/adshexec ./test.ash
  KNAX7901-I ジョブコントローラは，ジョブ終了時にすべての非同期実行プロセスの完了を待ちます。
  KNAX0724-I ジョブ識別子を割り当てました。Jobid=000002
  ******** 実行ジョブのSTDERRファイルの内容 ********
  KNAX6597-I ADSH000002.step1 ジョブステップが正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  KNAX0098-I ADSH000002 ジョブが終了しました。rc=0 E-Time=0.002s C-Time=0.000s
  
  ******** ジョブステップの出力 ********
  KNAX0719-I STEP ステップ番号=0001 ステップ名=step1 出力先=STDERR
  STEP_STDERR_001
  
  KNAX6380-I ルートジョブのスプールジョブディレクトリにジョブ名を付加します。spool job directory="/home/jp1as/log/spool/000002-ADSH000002/"
  KNAX7999-I ルートジョブのジョブコントローラがバッチジョブを終了しました。rc=0
  $

• 「STDERR STDOUT」を指定した場合

  $ /opt/jp1as/bin/adshexec ./test.ash
  KNAX7901-I ジョブコントローラは，ジョブ終了時にすべての非同期実行プロセスの完了を待ちます。
  KNAX0724-I ジョブ識別子を割り当てました。Jobid=000003
  ******** 実行ジョブのSTDERRファイルの内容 ********
  KNAX6597-I ADSH000003.step1 ジョブステップが正常終了しました。rc=0 E-Time=0.000s C-Time=0.000s
  KNAX0098-I ADSH000003 ジョブが終了しました。rc=0 E-Time=0.002s C-Time=0.000s
  
  ******** 実行ジョブのSTDOUTファイルの内容 ********
  before step
  after step
  
  ******** ジョブステップの出力 ********
  KNAX0719-I STEP ステップ番号=0001 ステップ名=step1 出力先=STDERR
  STEP_STDERR_001
  
  KNAX0719-I STEP ステップ番号=0001 ステップ名=step1 出力先=STDOUT
  STEP_STDOUT_001
  
  KNAX6380-I ルートジョブのスプールジョブディレクトリにジョブ名を付加します。spool job directory="/home/jp1as/log/spool/000003-ADSH000003/"
  KNAX7999-I ルートジョブのジョブコントローラがバッチジョブを終了しました。rc=0
  $