2.13.2 ディスク占有量
(1) 実行モジュールとライブラリのディスク占有量
# |
環境 |
OS |
見積もり式 |
---|---|---|---|
1 |
実行環境 |
Linux |
34MB |
2 |
Windows |
34MB※1 |
|
3 |
開発環境 |
Windows |
17MB※2 |
- 注※1
-
WindowsのOSの種類によっては,この値より小さくなる場合があります。また,上記ディスク占有量に加え,インストール時は,一時的に最大112MBのディスク容量が必要となります。
- 注※2
-
WindowsのOSの種類によっては,この値より小さくなる場合があります。また,上記ディスク占有量に加え,インストール時は,一時的に最大62MBのディスク容量が必要となります。
(2) ディレクトリごとのディスク占有量
(a) システム実行ログ
デフォルトは次のとおりですが,環境ファイルにより変更できます。
-
位置
#
環境
OS
位置
1
実行環境
Linux
/opt/jp1as/log (LOG_DIR パラメーター)
2
Windows
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\log (LOG_DIR パラメーター)
3
開発環境
Windows
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\log (LOG_DIR パラメーター)
-
サイズ
#
環境
OS
サイズ
1
実行環境
Linux
2MB × 5 (LOG_FILE_CNT パラメーター)
2
Windows
2MB × 5 (LOG_FILE_CNT パラメーター)
3
開発環境
Windows
2MB × 5 (LOG_FILE_CNT パラメーター)
(b) スプール
デフォルトは次のとおりですが,位置は環境ファイルにより変更できます。
-
位置
#
環境
OS
位置
1
実行環境
Linux
/var/opt/jp1as/spool (SPOOL_DIR パラメーター)
2
Windows
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\spool(SPOOL_DIRパラメーター)
3
開発環境
Windows
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\spool(SPOOL_DIRパラメーター)
-
サイズ
次の表の「ファイルサイズ」列に示した計算式で算出した値の合計によって,ジョブごとのディスク所要量を算出してください。単位はKBです。
なお,ジョブ定義スクリプトファイルのパス名の長さや環境変数の個数など,さまざまな要因によってスプールに必要となるディスク所要量は変化するため,次の計算式では余裕を持たせるために典型的なジョブの場合よりも大きめの所要量を算出します。
#
出力情報
ファイル情報
ファイルサイズ
1
ヘッダ情報など固定情報
-
500.0KB
2
実行されるステップごとのログ情報(※)
ジョブ実行ログ(JOBLOG)
実行されるスクリプトのコマンドまたは制御文の実行回数×0.2KB
+
#-adsh_step_startコマンドの数×0.4KB
3
実行されるスクリプト情報
ファイル名にSCRIPTが含まれるファイル
ジョブ定義スクリプトファイルのファイルサイズ
4
プログラム出力データファイルに格納した情報
#-adsh_spoolfileコマンドによって割り当てたファイル
#-adsh_spoolfileコマンドで割り当てたファイルに出力されるデータ量
注※:このデータは環境設定パラメーターJOBLOG_SUPPRESS_MSGを使用することで,ジョブ実行ログへの特定の情報メッセージの出力量を削減できます。
また,実行環境については,上記に加えて,次の表の「ファイルサイズ」列に示した計算式で算出した値を所要量に加算する必要があります。
#
出力情報
ファイル情報
ファイルサイズ
1
標準出力と標準エラー出力情報
ファイル名にSTDOUTおよびSTDERRが含まれるファイル
コマンドやユーザーアプリケーションが出力するデータ量
2
稼働実績情報※
ファイル名にEVENTFILEが含まれるファイル
実行されるスクリプトのコマンドまたは制御文の実行回数×2.5KB
※:このデータは環境設定パラメーター EVENT_COLLECT を「NO」とすることで稼働実績情報の作成を抑止できます。
以上の計算式で算出した値(KB単位)に,実行するジョブの個数を掛けて,一回の運用で必要となるスプールのディスク所要量を見積もってください。
-
コマンドまたは制御文の実行回数の考え方
「コマンドまたは制御文の実行回数」とは,実際にジョブ定義スクリプトが動作したときに実行されるコマンド・制御文の数を意味します。例を次に示します。
例1:
commandA commandB varA="paramA" commandC $varA
上記のスクリプトの場合,コマンドまたは制御文の実行回数は次のようになります。
-
commandA
-
commandB
-
代入式(varA="paramA")
-
commandC
の4つのコマンド・制御文が動作するため,コマンドまたは制御文の実行回数は「4」となる。
例2:
lop=1 while [ $lop -le 5 ] ; do echo "Loop count: $lop" ((lop+=1)) done
上記のスクリプトの場合,コマンドまたは制御文の実行回数は次のようになります。
-
代入式(lop=1)
-
条件評価([ $lop -le 5 ]) <--+
-
echoコマンド <--+-- ループで5 回繰り返すので, 15 ステップ相当
-
算術演算( ((lop+=1)) ) <--+
-
条件評価([ $lop -le 5 ]) <----- ループから抜け出すための最後の判定処理
コマンドまたは制御文の実行回数は合計「17」となります。
例2のようなループ処理は,ループ回数がその時々の運用の状況によって動的に定まる場合もあり得るため,考えられる最大回数を想定して,余裕を持たせた値とすることを推奨します。
-
(c) ユーザー応答機能管理デーモンの起動ログ【UNIX限定】
ユーザー応答管理デーモンの起動ログの位置およびサイズを次に示します。
-
位置
/opt/jp1as/system
-
サイズ
最大1MB。通常は1KB以内。
このファイルは,論理ホスト用のユーザー応答機能管理デーモンを動作させた場合は,起動したユーザー応答機能管理デーモンごとに作成されます。また,ユーザー応答機能管理デーモンの再起動時に再作成します。
ユーザー応答機能管理デーモンの停止時に応答待ち状態の応答要求メッセージをキャンセルした場合や,エラーが発生した場合に出力内容が1KB以上になる場合があります。
(d) アプリケーション実行エージェント機能ログ【Windows限定】
アプリケーション実行エージェント機能ログの位置およびサイズを次に示します。
-
位置
全ユーザー共通文書フォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\appexec
-
サイズ
最大6MB+1KB(CONFファイル)。