2.8.3 Advanced Shellをインストールしたあとのユーザー応答機能の設定【UNIX限定】
ユーザー応答機能を使用する場合の,Advanced Shellのインストール後の設定について説明します。
なお,Advanced Shellの設定後に,JP1/IM - Managerで応答待ちイベントに関する機能を有効にする必要があります。詳細については,「2.8.4 JP1/IM - Managerで環境情報を設定する」を参照してください。
(1) ユーザー応答機能管理デーモンの自動起動と自動停止
システムの起動時および終了時に,ユーザー応答機能管理デーモンを自動起動・自動停止させるための設定方法について説明します。
Advanced Shellでは,ユーザー応答機能管理デーモンを自動起動・停止するためのUnitファイルjp1_as_md.serviceを/opt/jp1as/sampleディレクトリに格納しています。このUnitファイルを利用して次の手順で設定します。
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/usr/lib/systemd/systemディレクトリへの追加
/opt/jp1as/sampleディレクトリに格納されているjp1_as_md.serviceを/usr/lib/systemd/systemに追加します。jp1_as_md.serviceを追加するには次のように指定します。
cp /opt/jp1as/sample/jp1_as_md.service /usr/lib/systemd/system chmod u=rw,go=r /usr/lib/systemd/system/jp1_as_md.service chown root:root /usr/lib/systemd/system/jp1_as_md.service
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自動起動・自動停止の設定
ユーザー応答機能管理デーモンの自動起動・自動停止の設定は,systemctlコマンドを次のように指定して実行します。
systemctl --system enable jp1_as_md.service
なお,上記の設定によりユーザー応答機能管理デーモンの自動起動と自動終了が行われた場合,タイミングによっては次の動作が発生します。
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自動起動時
OSが出力するユーザー応答機能管理デーモンの起動結果に,OSがユーザー応答機能管理デーモンのpidファイルへアクセスしたときの状態についての情報が出力される場合がありますが,対処は不要です。
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自動終了時
システム停止時,OSが応答要求メッセージの応答待ち状態のジョブに終了シグナルを通知する場合があります。このとき,未応答の応答要求メッセージはジョブコントローラによってキャンセルされます。
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(2) JP1/Baseの設定
ユーザー応答機能を使用するためには,Advanced Shellが提供するユーザー応答機能用アダプタコマンド設定ファイルをJP1/Baseの対応するディレクトリにコピーしておく必要があります。次に示すユーザー応答機能用アダプタコマンド設定ファイルをJP1/Baseの対応するディレクトリにコピーしてください。
コピー元のディレクトリ(Advanced Shellが提供するユーザー応答機能用アダプタコマンド設定ファイルの格納ディレクトリ)
/opt/jp1as/sample
- Advanced Shellが提供するユーザー応答機能用アダプタコマンド設定ファイル名:
Adapter_HITACHI_JP1_AS_USERREPLY.conf
コピー先のディレクトリ(JP1/Baseの対応するディレクトリ)
/opt/jp1base/plugin/conf
この設定は,Advanced Shellのインストール後に一度だけ実施してください。ただし,JP1/Baseを再インストールした場合は,この操作を再度実行してください。