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Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(VMware®用)


1.1 HDLMとは

データウェアハウスの普及やマルチメディアデータの利用拡大によって,ネットワーク上で大容量のデータを高速に利用する要求が高まっています。このような要求に応えるために,SANなどのデータ転送専用のネットワークを使用してストレージシステムへアクセスする運用が始められています。

HDLMはストレージシステムへのアクセス経路を管理するプログラムです。

HDLMは,経路に掛かる負荷を分散してバランスを取ったり,経路の障害時にほかの経路に切り替えたりする機能を持ちます。HDLMを使用することでシステムの可用性と信頼性を向上させることができます。

注※

経路の障害はI/Oまたはパスヘルスチェック実施の結果,OSから障害の発生が通知されることで検出しています。

ホストとストレージシステムとの接続形態を次の図に示します。

SANを経由してストレージシステムと接続するESXiサーバーを,ホストと呼びます。また,LANを経由してホストに接続し,コマンドやユーティリティーを通じてホストを制御するためのマシンを,リモート管理クライアントと呼びます。

注※

このマニュアルでは,ESXiおよびESXを区別する必要がない場合,ESXiと表記しています。

図1‒1 ホストとストレージシステムとの接続形態
[図データ]

HDLMがサポートするストレージシステムについては,「3.1.2 HDLMがサポートするストレージシステム」を参照してください。