Hitachi

Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Windows®用)


7.8.3 インストール情報設定ファイルの定義内容

インストール情報設定ファイルで定義する内容について,次に示します。

インストール情報設定ファイルの設定方法については,「3.5.2 HDLMをサイレントインストールする場合の準備」を参照してください。

セクション[INSTALLATION_SETTINGS]

installhdlmユーティリティーの動作情報を定義します。なお,「表7‒4 セクション[INSTALLATION_SETTINGS]のキー」に示した項目以外の定義は変更しないでください。

セクション[INSTALLATION_SETTINGS]で定義するキーの一覧を次の表に示します。

表7‒4 セクション[INSTALLATION_SETTINGS]のキー

キー名

説明

定義の要否

指定できる長さ※1

新規インストール

アップグレードインストールまたは再インストール

installfile_location

インストールDVDが入ったドライブの絶対パス名称を指定します。指定しない場合は,次のフォルダーを使用します。

インストールDVDが入ったドライブ:\HDLM_Windows\

省略可

省略可

100

workdir

インストール中のログ情報,および作業用のファイルを出力するフォルダーを,絶対パス名称で指定します。※2※3指定しない場合は,環境変数TMPまたはTEMPで定義されているフォルダーを使用します。

省略可

省略可

100

licensekeyfile

ホストに格納されているライセンスキーファイル名を,絶対パス名称で指定します※2※3。指定しない場合は,次に示すライセンスキーファイルを使用します。

Windowsのインストール先ドライブ:\hdlm_license

省略可※4

省略可※4

100

installdir

HDLMのインストール先フォルダーを,絶対パス名称で指定します。※2※3指定しない場合は,次に示すフォルダーを使用します。

Windowsのインストール先ドライブ:\Program Files\HITACHI\DynamicLinkManager

省略可

不要

100

HDLM_core※5

インストールするHDLMのコンポーネントを,次の値で指定します。

y:HDLM Coreコンポーネントだけをインストールします。HDLM GUIはインストールされません。

n:すべてのHDLMコンポーネントをインストールします(デフォルト)。

省略可

省略可

1

restart

インストール終了後に,ホストの再起動を行うかどうかを,次の値で指定します。※2

y:再起動します。

n:再起動しません(デフォルト)。

クラスター環境の場合,y(再起動する)は指定しないでください。

省略可

省略可

1

(凡例)

省略可:キーまたは設定値を指定しない場合は,デフォルト値が適用されます。

不要:キーまたは設定値の指定は不要です。キーまたは設定値を指定していても無視されます。

注※1

最大値を超える場合は,エラーとなります。

注※2

定義できる内容以外を指定した場合は,エラーとなります。

注※3

指定した値が空白を含む場合でも,その値を「"」で囲む必要はありません。

注※4

HDLMを新規インストールする場合,またはライセンスの有効期限が過ぎている状態でアップグレードインストールする場合は,ライセンスキーファイルを用意してください。

注※5
  • すべてのHDLMコンポーネントがインストールされているホストに対し,HDLM_coreキーに「y」を指定してHDLMをアップグレードインストール,および再インストールすることはできません。この場合は,HDLMをアンインストールしてから新規インストールしてください。

  • HDLM CoreコンポーネントだけがインストールされたHDLMに対してすべてのHDLMコンポーネントをインストールしたい場合は,HDLM_coreキーに「n」を指定してください。

セクション[ENVIRONMENT_SETTINGS]

HDLMの動作情報を定義します。このセクションは省略できます。このセクションの定義を省略した場合,次のようになります。

なお,「表7‒5 セクション[ENVIRONMENT_SETTINGS]のキー」に示した項目以外の定義は変更しないでください。

セクション[ENVIRONMENT_SETTINGS]で定義するキーの一覧を次の表に示します。

表7‒5 セクション[ENVIRONMENT_SETTINGS]のキー

キー名※1

説明※2

定義の要否

指定できる長さ※3

新規インストール

アップグレードインストールまたは再インストール

load_balance

ロードバランス機能を有効,または無効にするかを,次の値で指定します。

on:有効(デフォルト)

off:無効

省略可

省略可

3

load_balance_type

ロードバランス機能のアルゴリズムを,次の値で指定します。

rr:ラウンドロビン

exrr:拡張ラウンドロビン

lio:最少I/O数

exlio:拡張最少I/O数(デフォルト)

lbk:最少ブロック数

exlbk:拡張最少ブロック数

省略可

省略可

5

load_balance_same_path_use_times

ロードバランスのアルゴリズムに,ラウンドロビン(rr),最少I/O 数(lio),または最少ブロック数(lbk)を適用する場合,I/O に同一のパスを使用する回数を指定します。回数は,「0999999」の値を設定できます。デフォルトは「1」です。

0を指定した場合,ロードバランス機能を無効にしたときと同じです。

省略可

省略可

6

lbex_usetimes_limit

ロードバランスのアルゴリズムに,拡張ラウンドロビン(exrr),拡張最少I/O数(exlio),または拡張最少ブロック数(exlbk)を適用する場合,シーケンシャルI/Oに同一のパスを使用する回数を指定します。

回数は,「0~999999」の値を設定できます。デフォルトは「100」です。

0を指定した場合,無制限(パスを切り替えない)となります。

省略可

省略可

6

lbex_random_io_usetimes_limit

ロードバランスのアルゴリズムに,拡張ラウンドロビン(exrr),拡張最少I/O数(exlio),または拡張最少ブロック数(exlbk)を適用する場合,ランダムI/Oに同一のパスを使用する回数を指定します。

回数は,「0~999999」の値を設定できます。デフォルトは「1」です。

0を指定した場合,無制限(パスを切り替えない)となります。

省略可

省略可

6

error_log_level

障害ログとして採取する障害情報のレベルを設定します。

レベルは,「0~4」が設定できます。デフォルトは「3」です。

省略可

省略可

1

error_log_size

障害ログファイル(dlmmgr[1-16].log)のサイズをKB単位で指定します。

サイズは,「100~2000000」の値を設定できます。デフォルトは「0」です。

省略可

省略可

7

error_log_number

障害ログファイル(dlmmgr[1-16].log)の数を設定します。

ファイル数は,「2~16」の値を設定できます。デフォルトは「2」です。

省略可

省略可

2

trace_level

トレースの出力レベルを設定します。

レベルは,「0~4」が設定できます。デフォルトは「0」です。

省略可

省略可

1

trace_file_size

トレースファイル(hdlmtr[1-64].log)のサイズをKB単位で設定します。

サイズは,「100~16000」の値を設定できます。デフォルトは「1000」です。

省略可

省略可

5

trace_file_number

トレースファイル(hdlmtr[1-64].log)の数を設定します。

ファイル数は,「2~64」の値を設定できます。デフォルトは「4」です。

省略可

省略可

2

path_health_check

パスヘルスチェック機能を有効,または無効にするかを,次の値で指定します。

on:有効(デフォルト)

off:無効

省略可

省略可

3

path_health_check_interval

パスヘルスチェックのチェック間隔を,分単位で指定します。

チェック間隔は,「1~1440」の値を設定できます。デフォルトは「30」です。

省略可

省略可

4

auto_failback

障害パスの自動フェールバック機能を有効,または無効にするかを,次の値で指定します。

on:有効

off:無効(デフォルト)

省略可

省略可

3

auto_failback_interval

パスの状態確認の終了から,次回のパスの状態確認を開始するまでのチェック間隔を,分単位で指定します。

チェック間隔は,「1~1440」の値を設定できます。デフォルトは「1」です。

省略可

省略可

4

intermittent_error_monitor※4※5

間欠障害監視を有効,または無効にするかを,次の値で指定します。

on:有効

off:無効(デフォルト)

省略可

省略可

3

intermittent_error_monitor_interval※5

間欠障害監視時間を分単位で指定します。

チェック間隔は,「1~1440」の値を設定できます。デフォルトは「30」です。

省略可

省略可

4

intermittent_error_monitor_number※5

間欠障害と見なす障害の発生回数を指定します。

発生回数は,「1~99」の値を設定できます。デフォルトは「3」です。

省略可

省略可

2

remove_lu

LUの動的削除機能を有効,または無効にするかを,次の値で設定します。

on:有効

off:無効(デフォルト)。

省略可

省略可

3

remove_lu_force

LUに対するすべてのパスが切断された場合,Offline(C)を含むパスがあるときも,HDLMの管理対象からLUを削除するかを,次の値で指定します。※2

on:LUを削除する

off:LUを削除しない(デフォルト)

省略可

省略可

3

retry_count_monitor

リトライ回数監視機能を有効,または無効にするかを,次の値で指定します。

on:有効

off:無効(デフォルト)

省略可

省略可

3

retry_count_monitor_interval

リトライ回数監視機能の監視時間を秒単位で指定します。

監視時間は,「1~86400」の値を設定できます。デフォルトは「30」です。

省略可

省略可

5

retry_count_monitor_number

リトライ回数監視機能の監視回数を指定します。

監視回数は,「2~99」の値を設定できます。デフォルトは「3」です。

省略可

省略可

2

(凡例)
省略可:
  • 新規インストールの場合

    キーまたは設定値を指定しない場合,デフォルト値が適用されます。

  • アップグレードインストールまたは再インストールの場合

    キーまたは設定値を指定しない場合,以前のHDLMの設定情報が引き継がれます。

注※1

アップグレードまたは再インストールする場合にキーが指定されていないときは,設定値が引き継がれます。

注※2

定義できる内容以外を指定した場合は,エラーとなります。

設定する機能の詳細については,「6.6 set 動作環境を設定する」を参照してください。

注※3

最大値を超える場合は,エラーとなります。

注※4

次に示す場合だけ,キーを指定できます。

  • 新規インストールの場合

    インストール情報設定ファイルのauto_failbackキーに「on」を指定している。

  • アップグレードインストールまたは再インストールの場合

    インストール情報設定ファイルのauto_failbackキーに「on」を指定しているか,またはインストール前の設定で,自動フェールバック機能を有効にしている。

注※5

間欠障害監視を有効にする場合は,auto_failbackキー,およびauto_failback_intervalキーのあとに指定してください。

インストール情報設定ファイルの編集例を,次に示します。

[INSTALLATION_SETTINGS]
installfile_location=
workdir=
licensekeyfile=C:\temp\hdlm_license
installdir=D:\Program Files\HITACHI\DynamicLinkManager
HDLM_core=n
restart=n
[ENVIRONMENT_SETTINGS]
load_balance=on
load_balance_type=exlio
load_balance_same_path_use_times=1
lbex_usetimes_limit=100
lbex_random_io_usetimes_limit=1
error_log_level=3
error_log_size=9900
error_log_number=2
trace_level=0
trace_file_size=1000
trace_file_number=4
path_health_check=on
path_health_check_interval=30
auto_failback=off
#auto_failback_interval=1
#intermittent_error_monitor=off
#intermittent_error_monitor_interval=30
#intermittent_error_monitor_number=3
dynamic_io_path_control=off
dynamic_io_path_control_interval=10
remove_lu=off
remove_lu_force=off
retry_count_monitor=off
#retry_count_monitor_interval=30
#retry_count_monitor_number=3
注意事項
  • インストール情報設定ファイルで,行の先頭に「#」がある場合は,その行をコメント行と見なします。

  • キーまたは設定値を指定しない場合は,キーを定義している行の先頭に「#」を付けてください。