Hitachi

 Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(AIX用)


4.5.6 HDLMデバイスの構成変更

HDLMの管理対象デバイスを変更する場合,dlmfdrv.unconfファイルに管理対象外にする物理ボリューム(hdisk)を登録し,HDLMデバイスを再構成してください。

次に,HDLM管理対象デバイスを管理対象外にする手順および構成を変更する手順を説明します。

〈この項の構成〉

(1) HDLM管理対象デバイスを管理対象外にする

HDLM管理対象のデバイスを管理対象外に変更する手順を次に示します。

  1. 管理対象外にするデバイスを定義したHDLMデバイス(dlmfdrvn)に対応する物理ボリューム(hdisk)を確認し,控えておきます。

    次に,コマンドの実行例を示します。

    # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -drv | grep -w dlmfdrv6
    000024 dlmfdrv6 hdisk10  VSP_Fx00.410017.001026
    000025 dlmfdrv6 hdisk49  VSP_Fx00.410017.001026
    000026 dlmfdrv6 hdisk80  VSP_Fx00.410017.001026
    000027 dlmfdrv6 hdisk111 VSP_Fx00.410017.001026
  2. 管理対象外にするHDLMデバイス(dlmfdrvn)を削除します。

    次に,コマンドの実行例を示します。

     # rmdev -dl dlmfdrv6 
  3. 削除したHDLMデバイスに対応する物理ボリューム(hdisk)をdlmfdrv.unconfに追加します。

    手順2までの環境の場合,hdisk10,hdisk49,hdisk80,hdisk111をdlmfdrv.unconfに追加します。

  4. 管理対象外にしたデバイスに接続しているパスが削除されていることを確認します。

    次に,コマンドの実行例を示します。

     # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path | grep -w dlmfdrv6 

    手順3までの環境の場合,パス管理PATH_ID 000024,000025,000026,000027のパスが表示されなければ問題ありません。

(2) HDLM管理対象デバイスの構成を変更する

デバイスの削除(rmdev),追加(cfgmgr)などでHDLM管理対象デバイスの構成を変更する場合の手順を次に示します。

次に示すdlmrmdev -Aティリティを実行すると,手順4から手順7を省略できます。ただし,手順7で特定のHDLMデバイスだけを削除したい場合は,dlmrmdev -Aティリティを実行しないでください。

 # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmrmdev -A 
  1. HDLM管理対象のデバイスの構成を変更します。

    削除するデバイスにHDLMデバイスが構成されていると,対応する物理ボリュームを削除できません。次の手順でコマンドを実行してHDLMデバイスを削除してから,対応する物理ボリュームを削除して,ストレージシステムの構成から該当するLUを削除してください。

    対応する物理ボリュームを追加する場合,該当するLUをストレージシステムの構成に追加してください。

    • 管理対象外にするデバイスを定義したHDLMデバイス(dlmfdrvn)に対応する物理ボリューム(hdisk)を確認し,控えておきます。

      次に,コマンドの実行例を示します。

      # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -drv | grep -w dlmfdrv6
      000024 dlmfdrv6 hdisk10 VSP_Fx00.410017.001026
      000025 dlmfdrv6 hdisk49 VSP_Fx00.410017.001026
      000026 dlmfdrv6 hdisk80 VSP_Fx00.410017.001026
      000027 dlmfdrv6 hdisk111 VSP_Fx00.410017.001026
    • HDLMデバイス(dlmfdrvn)を削除します。

      次に,コマンドの実行例を示します。

      # rmdev -dl dlmfdrv6
    • 物理ボリューム(hdiskn)を削除します。

      次に,コマンドの実行例を示します。

      # rmdev -dl hdisk10
      # rmdev -dl hdisk49
      # rmdev -dl hdisk80
      # rmdev -dl hdisk111
    • 物理ボリューム(hdiskn)の再構成を行うためにcfgmgrコマンドを実行します。

  2. dlmfdrv.confファイル,またはdlmfdrv.unconfファイルを編集します。

    構成を変更する前と変更したあとに,次のコマンドの出力結果を取得し,再構成前後の状態を比較して,dlmfdrv.confおよびdlmfdrv.unconfを再設定してください。

    次のコマンドを実行して,scsi_idおよびlun_idから該当するLUを特定してください。

     # lsattr -El hdiskn 

    キャラクタ型のデバイスを使用している場合も,上記と同様にscsi_idおよびlun_idから該当LUを特定して,キャラクタ型のデバイスを使用しているアプリケーションなどの設定の見直しをしてください。

  3. HDLMの管理対象パスを使用しているプロセス,およびサービスをすべて停止します。

    DBMSなどの,各種アプリケーションのプロセスおよびサービスが,HDLMの管理対象パスを使用している場合,それらをすべて停止します。

  4. 次に示すコマンドを実行して,HDLMで使用しているファイルシステムをアンマウントします。

     # umount ファイルシステムのマウントポイント 
  5. 次に示すコマンドを実行して,活動化状態のボリュームグループをすべて表示させます。

     # lsvg -o 
  6. 表示されたボリュームグループから,HDLMで使用しているボリュームグループを非活動化します。

     # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmvaryoffvg ボリュームグループ名 
  7. 次に示すコマンドを実行して,不要なHDLMデバイスを削除します。

    動作中のカーネルからHDLMデバイスすべてを削除する場合
    # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmrmdev
    特定のHDLMデバイスを削除する場合
    # rmdev -dl dlmfdrvn
  8. HDLM構成管理ユティリティdlmcfgmgr)を実行して,HDLMデバイスを構成します。

     # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmcfgmgr 

(3) HDLMデバイスの再構成

dlmhdiskを使用して,HDLMデバイスを再構成する手順を次に示します。

  1. HDLM管理デバイス構成ユティリティdlmhdisk)を実行して,HDLMデバイスを構成しないで,新たに追加された物理ボリューム(hdisk)を再構成します。dlmhdiskを使用する場合の注意事項については,「7.8 dlmhdisk HDLM管理デバイス構成ユティリティ」を参照してください。

    次のコマンドを実行してください。

     # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmhdisk 
  2. dlmfdrv.confまたはdlmfdrv.unconfがある場合,再構成された物理ボリューム(hdisk)と,dlmfdrv.confまたはdlmfdrv.unconfを確認し,再構成された環境に従ってdlmfdrv.confまたはdlmfdrv.unconfの内容を変更します。

  3. HDLM構成管理ユティリティdlmcfgmgr)を実行して,HDLMデバイスを構成します。

     # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmcfgmgr 
  4. 次に示すコマンドを実行して,パス情報を確認します。

     # /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path 

    パス情報の詳細については,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。