6.19.4 二次利用サーバーにユーザーデータベースを構築する

現用サーバーのユーザーデータベースを使用して，二次利用サーバーにユーザーデータベースを構築する手順について説明します。

二次利用サーバーにユーザーデータベースを構築するには：

1. 二次利用サーバーがデータベースサーバー（現用サーバー）になっている場合，二次利用サーバーのAlwaysOn可用性グループの構成を削除します。
2. 二次利用サーバー（現用サーバー）のユーザーデータベースをデタッチします。
3. 二次利用サーバー（現用サーバー）で，次の操作を実施します。
   
   1. SQL Serverインスタンスを停止する。
   2. 副ボリュームのファイルシステムをアンマウントする。
   3. 副ボリュームのディスクをオフラインに設定する。
4. ユーザーデータベースを副ボリュームにバックアップします。
   データベースサーバー（現用サーバー）で，drmsqlbackupコマンドに-targetオプションまたは-fオプションを指定して実行します。
   drmsqlbackupコマンドに-targetオプションを指定して実行する場合：
   

   PROMPT> drmsqlbackup <インスタンス名> -target <ユーザーデータベース名>

   drmsqlbackupコマンドに-fオプションを指定して実行する場合：
   

   PROMPT> drmsqlbackup <インスタンス名> -f <一括定義ファイル名>

   コマンドを実行すると，データベースサーバー（現用サーバー）のバックアップカタログに，バックアップID（連番で未使用のID）でバックアップ情報が登録されます。
   
5. ユーザーデータベースのトランザクションログをバックアップします。
   データベースサーバー（現用サーバー）で，drmsqllogbackupコマンドを実行します。
   

   PROMPT> drmsqllogbackup <インスタンス名>

   トランザクションログのバックアップを実行したあとは，データベースサーバー（現用サーバー）のユーザーデータベースを更新しないでください。
   
6. バックアップ情報をエクスポートします。
   データベースサーバー（現用サーバー）でdrmdbexportコマンドを実行して，正ボリュームから副ボリュームへのバックアップ操作に関する情報を，ファイルにエクスポートします。
   

   PROMPT> drmdbexport <バックアップID> -f <バックアップ情報ファイル名>

7. ファイルを転送します。
   二次利用サーバー（現用サーバー）に，リストア時に必要なエクスポートしたバックアップ情報ファイル，およびリカバリー操作に必要なトランザクションログバックアップファイルを転送します。
   
8. 二次利用サーバー（現用サーバー）で，次の操作を実施します。
   
   1. 副ボリュームのディスクをオンラインに設定する。
   2. 副ボリュームのファイルシステムをマウントする。
   3. SQL Serverインスタンスを起動する。
9. バックアップ情報ファイルをインポートします。
   二次利用サーバー（現用サーバー）でdrmdbimportコマンドを実行して，現用サーバーでエクスポートしたバックアップ情報ファイルを，二次利用サーバー（現用サーバー）のバックアップカタログにインポートします。
   

   PROMPT> drmdbimport -f <バックアップ情報ファイル名>

10. バックアップ情報ファイルが正しくインポートされたか確認します。
    二次利用サーバー（現用サーバー）で，drmsqlcatコマンドを実行します。
    

    PROMPT> drmsqlcat インスタンス名>

11. ユーザーデータベースをリストアします。
    二次利用サーバー（現用サーバー）で，drmsqlrestoreコマンドを実行します。
    

    PROMPT> drmsqlrestore <バックアップID> -no_resync -nochk_host -target <ユーザーデータベース名>

12. ユーザーデータベースをリカバリーします。
    二次利用サーバー（現用サーバー）で，drmsqlrecovertoolコマンドを実行します。
    

    PROMPT> drmsqlrecovertool <インスタンス名>

    コマンドを実行すると，drmsqlrecovertoolダイアログボックスが表示されます。
    次の条件を設定したあと，drmsqlrecovertoolの[Recovery]ボタンをクリックしてください。
    
    • [Add]ボタンをクリックして，トランザクションログバックアップファイルをすべて選択する。
    • [Recovery mode]を[Online]にする。
    • [Roll forward?]を [Yes]にする。
13. SQL Serverの管理ツールなどを使用して，二次利用サーバーのAlwaysOn可用性グループの構成を作成します。