Hitachi

Hitachi Microservices Platform - Paxos Commit Transaction Orchestrator ユーザーズガイド


10.6.1 取得する情報

ユーザ(システム運用者)が調査するため、また、システム運用者がサポート部署へ資料を送付するために取得する情報を次の表に示します。

表10‒50 取得する情報

項番

情報の種類

取得する情報

1

標準出力の情報

(HMP-PCTOのメッセージを含む)

Elasticsearchに格納された標準出力の情報(HMP-PCTOのメッセージを含む)です。

HMP-PCTOは、各podの標準出力をElasticsearchに送信します。

各コンテナの標準出力には、HMP-PCTOと同一コンテナ上で動作している次の項目が出力したメッセージなどを含みます。Elasticsearchに送信することで、どの項目が出力した情報なのかを検索したり、フィルタリングしたりできます。

  • ユーザ責務のKubernetesアプリケーションが出力したメッセージ

  • HMP-PCTOの前提プログラム/連携製品

    ・HMP-ADIF

    ・Spring

    ・Java VM

    ・Javaランタイム

    ・TP1/Client/J

2

分散トレースの情報

Elasticsearchに格納された分散トレース情報です。

HMP-PCTOは、各podの分散トレース情報をElasticsearchに送信します。

3

メトリクスの情報

Prometheus-Serverに格納されたメトリクス情報です。

HMP-PCTOは、各podのメトリクス情報をPrometheus-Serverに送信します。Prometheus-Serverはメトリクス情報をElasticsearchに送信します。

4

Kubernetesの情報

Kubernetes上のpodの詳細情報です。

Podで問題が発生していないかどうか、発生している場合はEvent情報で、どんな問題が発生しているかを確認します。

このEvent情報にはライフサイクルイベントハンドラで実行したHMP-PCTOのシェルスクリプトの標準出力の情報も出力されます。

5

連携製品が出力したトラブルシュート情報

連携製品が出力した次のトラブルシュート情報のファイルです。

次の情報については、コンテナのボリュームにファイルが出力されます。

  • PostgreSQLのログ情報

  • EADSのトラブルシュート情報(トライアル版では取得できません)

  • Tomcatのアクセスログ

  • TP1/Client/Jのトレース情報

次の情報については、連携製品が稼働するマシン上で収集します。

出力されるファイルのパス、ファイルの出力方法については、各連携製品のマニュアルを参照してください。

  • HiRDBのトレース・ログ情報

  • SQL Serverのトレース・ログ情報

  • uCosminexus Service Platformのトレース・ログ情報

  • OpenTP1のトレース・ログ情報

ユーザ(システム運用者)が調査する方法を次の表に示します。

表10‒51 ユーザの調査方法

項番

情報の種類

調査方法

1

標準出力の情報

(HMP-PCTOのメッセージを含む)

Elasticsearchに送られた標準出力の情報を、Kibanaなどの可視化ツールのUIで確認します。

2

分散トレースの情報

Elasticsearchに送られた分散トレースの情報をJaegerのWeb UIで確認します。

3

メトリクスの情報

  • Prometheus-Serverに送られたメトリクスの情報をPrometheusのWeb UI(またはGrafanaなどの可視化ツール)で確認します。

  • Elasticsearchに送られたメトリクスの情報をKibanaなどの可視化ツールのUIで確認します。

4

Kubernetesの情報

コマンド「kubectl describe」で確認します。

5

連携製品が出力したトラブルシュート情報

  • uCosminexus Application Runtime with Java for Spring Bootのスナップショットログ収集機能を使用して収集したものを確認します。

  • 各Podのトラブルシュート情報のファイルの内容を、サイドカーのFilebeatコンテナからLogstashに出力し、Elasticsearchに送信した内容を確認します。

  • 連携製品が稼働するマシン上に出力されたトラブルシュート情報を確認します。

ユーザが調査しても原因不明だった場合、システム運用者がサポート部署へ資料を送付するために収集する資料を次の表に示します。

表10‒52 情報の収集方法

項番

情報の種類

収集する情報

収集方法

1

標準出力の情報

(HMP-PCTOのメッセージを含む)

Elasticsearchに格納された標準出力の情報

Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。

2

分散トレースの情報

Elasticsearchに格納された分散トレース情報をエクスポートしたファイル

Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。

3

メトリクスの情報

Elasticsearchからメトリクス情報をエクスポートしたファイル

Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。

4

Kubernetesの情報

Kubernetes上のpodの詳細情報

コマンド「kubectl describe」で出力された情報をファイルに出力します。

5

連携製品が出力したトラブルシュート情報

連携製品が出力した、次のトラブルシュート情報のファイル

  • PostgreSQLのログ情報

  • EADSのトラブルシュート情報(トライアル版では取得できません)

  • Tomcatのアクセスログ

  • TP1/Client/Jのトレース情報

  • uCosminexus Application Runtime with Java for Spring Bootのスナップショットログ収集機能を使用して収集します。

  • Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。

6

連携製品が出力した、次のトラブルシュート情報のファイル

  • HiRDBのトレース・ログ情報

  • SQL Serverのトレース・ログ情報

  • uCosminexus Service Platformのトレース・ログ情報

  • OpenTP1のトレース・ログ情報

連携製品が稼働するマシン上でトラブルシュート情報の収集・出力を実施します。

収集・出力方法については、連携製品のマニュアルを参照してください。