Hitachi

Hitachi Microservices Platform - Paxos Commit Transaction Orchestrator ユーザーズガイド


8.2.1 共通

Orchestrator、Entity-Service、Mediator、SQL-Participant、TCC-ParticipantおよびTP1-Bridgeで共通のパラメタを説明します。

〈この項の構成〉

(1) jp.co.Hitachi.soft.hmppctoのパラメタ

各パラメタの接頭辞は、jp.co.Hitachi.soft.hmppctoです。

表8‒3 共通のjp.co.Hitachi.soft.hmppctoのパラメタ

パラメタ

説明

設定範囲

デフォルト値

tracing.instance-id

Orchestrator/Entity-Service/Participant/TP1-Bridge/Mediatorを一意に識別するためのIDです。この指定値は、分散トレースのサービス名として表示します。

32文字以内の任意の文字列を設定してください。

省略した場合、デフォルト値としてユニークなIDが設定されます。

IDがシステムで一意になるように、Orchestrator/Entity-Service/Participant/TP1-Bridge/Mediatorごとに異なる値を設定してください。

一意ではない場合、分散トレース情報がどのプロセスの情報かの判別ができません。

ただし、レプリカ設定を実施する場合は、このパラメタを省略してください。

設定してしまうと、レプリカ設定を実施している場合に複数台で同じIDとなり、分散トレース情報がどのサービスかを判別できません。

String

32文字

  • Mediator以外の場合

    省略した場合および指定しなかった場合は、次の形式でサービス名が設定されます。

<コンポーネント名> -<12桁のランダムな数字>
  • Mediatorの場合

    省略した場合および指定しなかった場合は、次の形式でサービス名が設定されます。

<ホスト名>@Mediator

tracing.url

HMP-PCTOが分散トレースの送信先に使用するURLです。

Jaeger-collectorのURLを設定してください。

パラメタtracing.trace-useの指定値がtrueの場合は省略不可です。

次の形式で指定してください。

  • Jaeger-collectorが同一namespaceの場合

    http://jaeger-collector:<ポート番号>/api/traces

  • Jaeger-collectorが異なるnamespaceの場合

    http://jaeger-collector.<ネームスペース名>.svc.cluster.local:<ポート番号>/api/traces

指定例

  • Jaeger-collectorが同一namespaceの場合

    http://jaeger-collector:14268/api/traces

  • Jaeger-collectorが異なるnamespaceの場合

    http://jaeger-collector.my-namespace.svc.cluster.local:14268/api/traces

String

なし

tracing.trace-use

分散トレースの取得有無を指定します。

true

分散トレースを取得します。

false

分散トレースを取得しません。テスト環境などでJaegerを使用できない場合に指定してください。本番環境では指定しないでください。

Boolean

true|false

true

tracing.queue-size

メモリ上のキューに保持できる分散トレース数を指定します。tracing.trace-useパラメタの指定値がtrueの場合は省略できません。

この設定値を上回る数の分散トレースが発生した場合、その分散トレースは破棄されます。

キューに存在する分散トレースは、次のどちらかの条件を満たすごとに分散トレース基盤に送信されます。

  • キュー内の分散トレース数がjp.co.Hitachi.soft.hmppcto.tracing.batch-sizeパラメタで設定した値を上回った場合

  • 前回の送信からjp.co.Hitachi.soft.hmppcto.tracing.delay-timeパラメタで設定した値以上の時間が経過した場合

Integer

10000-100000

20000

tracing.delay-time

分散トレースを分散トレース基盤に送信する間隔をミリ秒単位で指定します。tracing.trace-useパラメタの指定値がtrueの場合は省略できません。

前回の送信からこのパラメタに設定した値以上の時間が経過すると、キューに存在する分散トレースが分散トレース基盤に送信されます。

Integer

1000-5000

1000

tracing.batch-size

分散トレースを分散トレース基盤に送信する際に、一度に送信する分散トレース数を指定します。tracing.trace-useパラメタの指定値がtrueの場合は省略できません。

キューに存在する分散トレース数が、このパラメタに設定した値を上回ると、キューに存在する分散トレースが分散トレース基盤に送信されます。

Integer

1000-10000

2000

(凡例)−:該当しません。