Hitachi

Hitachi Microservices Platform - Paxos Commit Transaction Orchestrator ユーザーズガイド


3.7.2 Helmチャートへのパラメタ追加

HMP-PCTOが提供するHelmチャートには、HMP-PCTOのトラブルシュート機能で使用する次のOSSを動作させるために必要な最低限のパラメタだけが記載されています。

HMP-PCTOのトラブルシュート機能で使用するOSSに対して、Helmチャートに記載のないOSSパラメタを使用したい場合は、次の手順に従ってパラメタを追加してください。なお、この手順では、Jaeger-collectorにcollector.queue-size-memoryパラメタを新規追加し、values.yamlでパラメタの値を設定する場合の例を示します。

  1. Helmチャートを展開する

    次のコマンドを実行し、tgzファイルからHelmチャートを展開します。

    tar -xzf jaeger-collector-V.R.S.tgz

    注 V.R.Sは使用するHMP-PCTOのバージョンに合わせて読み替えてください。

    コマンドを実行すると、次に示す構成でHelmチャートが展開されます。編集対象のファイルを太字で示します。

    ファイルまたはディレクトリ構成

    <作業ディレクトリ>/

    jaeger-collector

    .helmignore

    Chart.yaml

    values.schema.json

    values.yaml

    templates

    deployment.yaml

    service.yaml

    serviceaccount.yaml

  2. deployment.yamlファイルを修正する

    templatesフォルダ内のdeployment.yamlファイルを開き、新規パラメタを追加します。

    次に示す例では、新規にcollector.queue-size-memoryパラメタを作成し、パラメタの値をJaeger-collectorのvalues.yamlで設定できるようにしています。オレンジ色の背景で示す行が追加した行です。

          containers:
          - name: jaeger-collector
            image: '{{ .Values.image }}'
            imagePullPolicy: {{ .Values.imagePullPolicy }}
            args:
            - "--collector.queue-size={{ .Values.collector.queueSize }}"
            - "--collector.num-workers={{ .Values.collector.numWorkers }}"
            - "--es.num-replicas={{ .Values.replicas }}"
            - "--es.num-shards={{ .Values.collector.numShards }}"
            - "--collector.queue-size-memory={{ .Values.collector.queueSizeMemory }}"
  3. values.yamlを修正する

    values.yamlファイルを開き、手順2で追加したパラメタの設定値を追加します。

    次に示す例ではcollectorセクション内に、追加したパラメタとその設定値を追記しています。オレンジ色の背景で示す行が追記した行です。

    collector:
      queueSize: "10000"
      numWorkers: "50"
      numShards: "5"
      queueSizeMemory: "設定値"
  4. パッケージを再作成する

    <作業ディレクトリ>(jaeger-collectorフォルダの上の階層)へ移動し、次のコマンドを実行してください。修正したHelmチャートが再度パッケージ化されます。

    helm package ./jaeger-collector

上記の手順を実施することで、Jaeger-collectorに新規パラメタが追加され、その設定値が設定されます。このあと、「3.7.9 Jaeger-collectorのHelmチャートのカスタマイズを参照して、values.yamlの抽出およびカスタマイズを実施してください。なお、デプロイ手順については「(15) Kubernetesアプリケーションのデプロイ」を参照してください。

注※

ほかのOSSのHelmチャートにOSSパラメタを追加した場合は、そのOSSのHelmチャートのカスタマイズを実施してください。