Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)
ホストの再起動時に,HDLMがパスを新規に検出する場合,検出されたパスが既存のLU(HDLM管理対象のデバイス)に対するものか,新規に追加したLUに対するものかによって,HDLMデバイスの割り当て方法は異なります。ここでは,新規のLUに対して作成される,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名について説明します。
新規に検出されたパスが既存のLUに対するものだった場合,すでに登録されているHDLMデバイスが割り当てられます。
新規に検出されたパスが新規のLUに対するものだった場合,HDLMデバイスが新規に作成され,割り当てられます。このとき,HDLMデバイスの論理デバイスファイルの名称には,アルファベット順に空いている文字列が使用されます。
HDLMデバイスが新規に割り当てられる場合に,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名に付けられるファイル名称の例を次の表に示します。
ホストの再起動前の状態 | ホストの再起動後の状態 |
---|---|
なし | /dev/sddlmaa ※ |
/dev/sddlmaa | /dev/sddlmaa /dev/sddlmab※ |
/dev/sddlmaa /dev/sddlmab |
/dev/sddlmaa /dev/sddlmab /dev/sddlmac※ |
/dev/sddlmaa /dev/sddlmac |
/dev/sddlmaa /dev/sddlmab ※ /dev/sddlmac |
/dev/sddlmab /dev/sddlmac |
/dev/sddlmaa ※ /dev/sddlmab /dev/sddlmac |
/dev/sddlmaa :/dev/sddlmpp |
/dev/sddlmaa :/dev/sddlmpp /dev/sddlmaaa※ |
/dev/sddlmaa :/dev/sddlmaap |
/dev/sddlmaa :/dev/sddlmaap /dev/sddlmbaa※ |
KAPL10357-Eのメッセージが表示された場合は,新しいLUを認識してもHDLMデバイスは追加されません。その場合,ユーザは,HDLM構成定義ユティリティ(dlmcfgmgr -u)を実行して,使用していない(または,「-」(ハイフン)表示になっている)HDLMデバイスを削除し,使用できる名称を解放することで新規LUのHDLMデバイスファイルを作成できるようにする必要があります。
HDLM管理対象外のデバイス(LU)にパスを追加してホストを再起動しても,追加したパスに対応するHDLMデバイスは管理対象外となります。
パス管理PATH_IDは,ホスト起動時にHDLMがSCSIデバイスを認識した順番で割り当てられます。このため,ホストの起動ごとに同一パスのパス管理PATH_IDが,変更される場合があります。
異なるLUに対して同じパス名が割り当てられた場合,ホストの再起動後に新しく割り当てられたLUに対して新しいHDLMデバイスが割り当てられます。その場合,以前のHDLMデバイスは自動的に登録が解除されます。
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