5.2 メッセージでの障害情報の確認
syslogにHDLMのメッセージを出力したい場合,syslogの設定ファイルに定義するシステム機能名(Facility)は「user」を指定してください。
次に,syslogdを使用している場合に,システム機能名(Facility)が「user」で,かつ優先順位レベル(Priority)が「情報メッセージ」(info)以上のメッセージを/tmp/syslog.user.logファイルに出力する例を示します。
user.info /tmp/syslog.user.log
パスの障害は,syslogに出力されるKAPL08xxxのメッセージから確認できます。
パスについての詳細な情報を得たい場合は,メッセージの情報を基にviewオペレーションの実行結果を確認してください。
viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。
次にメッセージの例を示します。
KAPL08022-E パスの異常が発生しました。ErrorCode = aa...aa, PathID = bb...bb, PathName = cc...cc.dd...dd.ee...ee.ff...ff, DNum = gg...gg, HDevName = hh...hh
メッセージの各項目について説明します。
- ErrorCode
AIXがパスの障害を検出したときのエラー番号を示します。
- PathID
パスに付けられたIDで,パス管理PATH_IDと呼びます。ホストの再起動時,またはパスの構成変更時に割り当てられます。また,ホストを再起動しないで新規LUを追加する場合には,HDLMコンフィグマネージャ(dlmcfgmgr)の実行時にそのLUの各パスにパス管理PATH_IDが新しく割り当てられます。
これは,HDLMコマンドのviewオペレーションで表示される「PathID」と同じです。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。
- PathName
パスを表す項目で,パス名と呼びます。システムの構成を変更する場合やハードウェアを交換する場合は,パス名を参照して影響を受けるパスを確認してください。
次に示す4つの項目をピリオドで区切ったものが,パス名として表示されます。
HBAアダプタ番号またはアダプタ種別(文字列)
バス番号またはアダプタ番号(文字列)
ターゲットID(16進数)
ホストLU番号(16進数)
パス名は,コマンドのviewオペレーションで表示される「PathName」と同じです。パス名の詳細については,「6.7 view 情報を表示する」を確認してください。
- DNum
Dev番号です。
AIXでは論理ボリューム番号に該当します。
LU内のDevに,0から順に付けられます。
AIXでは,1つのLUに1つのDevがあるため,「0」(固定)が表示されます。
これはviewオペレーションで表示される「DNum」と同じです。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。
- HDevName
ホストデバイス名です。
HDLMデバイスの論理デバイスファイル名(dlmfdrvn(nはHDLMデバイスのインスタンス番号))が表示されます。
これはviewオペレーションで表示される「HDevName」と同じです。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。