Hitachi Dynamic Link Manager EX ユーザーズガイド(AIX用)

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2.11.1 採取するログの種類

HDLMが検知した障害情報やトレース情報は,統合トレースファイル,トレースファイル,障害ログ,HDLMユティリティのログおよびsyslogに採取されます。これらの障害情報から,障害状況の把握や原因の解析ができます。

それぞれのログで採取できる障害情報について次の表に示します。

表2-7 障害情報の種類

ログ名 内容 出力先
統合トレースファイル HDLMコマンドの動作ログが採取されます。 デフォルトのファイル名称を,次に示します。
/var/opt/hitachi/HNTRLib2/spool/hntr2[1-16].log
統合トレースファイルの出力先ディレクトリおよびファイルのプレフィックスは,Hitachi Network Objectplazaトレース共通ライブラリ(HNTRLib2)のユティリティで指定します。
トレースファイル HDLMマネージャのトレース情報が,ユーザの設定したレベルで採取されます。障害が発生したときに,設定を変更してトレース情報を採取することがあります。 トレースファイルの名称を,次に示します。
/var/DynamicLinkManager/log/hdlmtr[1-64].log
障害ログ 検知した障害の中で,ユーザが設定したレベルの障害情報が採取されます。デフォルトでは,検知したすべての障害情報が採取されます。

HDLMマネージャのログ
/var/DynamicLinkManager/log/dlmmgr[1-16].log

共通エージェントコンポーネントのログ
/var/DynamicLinkManager/log/dlmwebagent[1-N].log
Nの値は,dlmwebagent.propertiesファイルの設定に依存します。
デフォルト値は2です。ファイル数を変更する場合は,logFileNumに2~16の値を指定します。
HDLMユティリティのログ HDLMユティリティ実行時のログを採取します。 ログファイルの名称を,次に示します。
/var/DynamicLinkManager/log/dlmutil[1-2].log
syslog ユーザがsyslogの設定ファイルで設定したレベル以上のHDLMのメッセージが採取されます。Information以上の情報の出力を設定することをお勧めします。
syslogは,テキストエディタで確認できます。
デフォルトではsyslogは出力されません。
出力したい場合,syslogのファイルパスは,syslogの設定ファイルで設定します。詳細はAIXのマニュアルを参照してください。
HDLM Inquiryログ hdiskにInquiryを発行したときの応答ログです。 /var/DynamicLinkManager/log/dlminquiry[1-2].log
HDLM構成ログ HDLMドライバを構成する処理の動作ログです。 /var/DynamicLinkManager/log/dlmconfig[1-2].log

注※
syslogにHDLMのメッセージを出力したい場合,syslogの設定ファイルに定義するシステム機能名(Facility)は「user」を指定してください。
次に,syslogdを使用している場合に,システム機能名(Facility)が「user」で,かつ優先順位レベル(Priority)が「情報メッセージ」(info)以上のメッセージを/tmp/syslog.user.logファイルに出力する例を示します。
user.info           /tmp/syslog.user.log

障害レベルについては「2.11.2 障害情報のフィルタリング」を参照してください。