9.4.3 待機系ノードで新規インストールする(Red Hat Enterprise Linux)
クラスタ構成の待機系ノードであるRed Hat Enterprise Linuxの管理サーバに,Compute Systems Managerを新規インストールします。
事前に完了しておく操作
- インストールする前の確認作業
- 実行系ノードへのCompute Systems Managerのインストール
待機系ノードでCompute Systems Managerを新規インストールする手順を次に示します。
- 待機系ノードにCompute Systems Managerを新規インストールします。
インストールの際には,次の条件に従ってください。
- インストール先を実行系ノードと同じにしてください。
- ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合は,管理サーバのIPアドレスに論理ホスト名(クラスタ管理IPアドレスに割り当てられた仮想のホスト名)を指定してください。ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されていない場合は,待機系ノードのIPアドレスまたはホスト名を指定してください。
- プラグインライセンスが必要な場合は,ライセンスキーを入力してください。
- クラスタ設定ファイルを作成します。ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,この手順は不要です。
クラスタ設定ファイルは,テキストファイルで次の場所に格納します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/conf/cluster.conf
クラスタ設定ファイルには,次の内容を記述してください。待機系ノードの場合,modeにはstandbyを指定する必要があります。
mode=standby
virtualhost=<論理ホスト名>
onlinehost=<実行系ノードのホスト名>
standbyhost=<待機系ノードのホスト名>
- 共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更します。
その方法を手順5~手順6で説明します。
ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更する手順は不要です。手順7に進んでください。
- 次のコマンドを実行して,データベースを共有ディスクに移行します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmds64dbclustersetup -createcluster -databasepath <共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ> -exportpath <ローカルディスク上の退避データ格納先ディレクトリ> -auto
databasepathには,実行系ノードで指定した<共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ>と同じディレクトリを指定してください。
注意- hcmds64dbclustersetupコマンドを実行すると,Device ManagerとTuning Managerの間のリモート接続の設定が初期化されます。必要に応じて再設定してください。
- データベースが使用するポート番号を実行系ノードで変更した場合は,待機系ノードでも同じポート番号を設定します。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品が停止していることを確認します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmds64srv -status
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスがマシンの起動時に自動的に開始されないようにします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールディレクトリ>/bin/hcmds64srv -starttype manual -all
- Compute Systems Managerがマシンの起動時に自動的に開始されないようにします。
次のファイルを別ディレクトリに移動するか,ファイル名を変更します。ファイル名を変更する場合は,変更後のファイル名の先頭文字にKとSを使用しないでください。
- /etc/rc3.d/S99hicommand64-hcs_csm
- /etc/rc5.d/S99hicommand64-hcs_csm
ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,その製品も自動的に開始されないようにします。操作の対象となるファイルについては,各製品のマニュアルを参照してください。
- 次のファイルのhcsm.shared.directoryプロパティに,実行系ノードで指定した,Compute Systems Managerが使用する作業ディレクトリへのパスを指定します。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>/ComputeSystemsManager/conf/user.properties
- 実行系ノードで,次のファイルのsvp.bind.addressプロパティにクラスタ管理IPアドレスを指定した場合は,待機系ノードでも同様に指定します。
<Compute Systems Managerのインストールディレクトリ>/ComputeSystemsManager/conf/user.properties
- Compute Systems Managerのサービスを,クラスタ管理アプリケーションのグループに登録します。
Compute Systems Managerをインストールする前に,ほかのHitachi Command Suite製品のサービスを削除した場合は,それらの製品が使用するサービスも登録します。
- クラスタ管理アプリケーションで,実行系ノードを選択してクラスタ運用を開始します。
関連項目