9.1 クラスタを使用するための環境設定と運用とは
Compute Systems Managerでは,クラスタ環境で管理サーバのフェールオーバーを設定することで,管理サーバの信頼性を高められます。
クラスタを使用してCompute Systems Managerの運用を開始するためには,Compute Systems Managerのインストールまたは非クラスタ環境からクラスタ環境への移行,ならびにクラスタ構成に関する環境の設定が必要です。
また,データベースの操作やCompute Systems Managerの起動または停止など,クラスタ環境で運用する場合の手順があります。
クラスタ環境では,2台の管理サーバを,それぞれ実行系ノード,待機系ノードとして運用します。
障害発生時は,フェールオーバーすることで,実行系ノードで使用していたシステムリソースを待機系ノードに引き継いで運用の停止を防ぎます。
- 実行系ノード
クラスタ運用しているシステムで,実際に稼働しているホストです。
- 待機系ノード
クラスタ運用しているシステムで,障害発生時に,実行系ノードで使用していたシステムリソースを引き継げるように待機しているホストです。
このマニュアルでは,次のクラスタ管理アプリケーションを対象としています。
- Windows
Windows Server Failover Clustering
- Red Hat Enterprise Linux
Red Hat High Availability
マニュアルでは,Red Hat High Availabilityが提供するCongaを使用した手順を説明します。Congaを使用する場合は,パッケージ(luci)をインストールする必要があります。
マニュアルに記載している操作例は,次に示すバージョンのluciパッケージがインストールされていることを前提にしています。
Version:0.26.0
Release:48.el6
luciパッケージの詳細については,Red Hat High Availabilityのマニュアルを参照してください。
重要- 障害が発生し,実行系ノードから待機系ノードにフェールオーバーした場合,実行中のタスクは失敗します。必要に応じて,失敗したタスクを再実行してください。
- ストレージシステムの一部機種のSVPと,Compute Systems Managerを同一ホストで運用する場合,SVPはクラスタ構成をサポートしていないため,Compute Systems Managerを非クラスタ構成にしてください。
対象となるストレージシステムの機種については,ソフトウェア添付資料を参照してください。
関連項目