Replication Manager Application Agent CLI リファレンスガイド
SQL Serverデータベースの情報を表示する場合
drmsqldisplay [ インスタンス名 ] [ -target データベース名 | -f 一括定義ファイル名 ] [ -transact_log ][ -datafile ] [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -v ][ -cf ]ローカルサイトとリモートサイトのコピーグループを関連づけして表示する場合
drmsqldisplay [ インスタンス名] [ -target データベース名| -f 一括定義ファイル名] [ -transact_log ][ -datafile ] [ -v ][ -remote ]ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新する場合
drmsqldisplay [ インスタンス名 ] -refresh [ -coremap ]次の3つの機能があります。
- コマンドを実行したサーバ上のSQL Serverデータベースのリソース情報を表示します。
- コマンドを実行したシステム上の任意のインスタンスについて,リソース情報を表示します。
- ディクショナリマップファイルのSQL Serverデータベースの情報を更新します。バックアップする前に実行してください。
1.および2.で表示する項目を次の表に示します。
表示項目 意味 INSTANCE SQL Serverインスタンス名 T オブジェクトタイプを示します。
D:データファイル
T:トランザクションログDB SQL Serverデータベース名 OBJECT SQL Serverオブジェクト名
DATAFILE:データファイル名
TRANSACT:トランザクションログファイル名FILE ファイル名またはディレクトリ名 FS マウントポイントディレクトリ名 FSTYPE ファイルシステムタイプ(NTFS) DG 「-」が表示されます。 LVM-DEVICE 論理デバイスファイル名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「GUID」(論理ボリュームマネージャーを導入していない環境の場合) DEVICE※1 Harddisk<n>(n:整数) COPY-GROUP コピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名L-COPY-GROUP ローカルサイトのコピーグループ名を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名R-COPY-GROUP リモートサイトのコピーグループ名+リモート先のSVOLのペア識別子(MU#)を次の形式で示します。
RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名 リモート先のSVOLのペア識別子(MU#)PORT# サーバホスト側のポート名称 TID# サーバホスト側のターゲットID LUN# サーバホスト側の論理ユニット番号 MU# ペア識別子 LDEV# RAID装置内での論理デバイス番号 P/S 正ボリュームか副ボリュームかを識別する文字
P:正ボリューム
S:副ボリューム
-:ペアボリュームを構成していないボリュームSERIAL# RAID装置内でのシリアル番号 COPY-FUNC コピー種別
コピー種別:コピー種別の名称はDKCソフトウェア製品(ストレージシステム装置)のモデルおよびマイクロコードのバージョンによって変わります。
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合(この表示を使用して動作するようなプログラムを作成しないでください)GEN-NAME 世代識別名
local_n:ローカルのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
remote_n:リモートのペアボリュームの場合(nは0から999までの世代番号)
-:ペアボリュームを構成していないボリュームを示す場合VIRTUAL-SERVERNAME※2 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値) DB-PATH※2 ディクショナリマップファイル格納ディレクトリ名 CORE-MAPFILE-UPDATE-TIME※2 コアマップファイル更新時刻 APP.-MAPFILE-UPDATE-TIME※2 アプリケーションマップファイル更新時刻
- 注※1
- -deviceオプションを指定してコマンドを実行した場合,OBJECTの次に表示されます。
- 注※2
- -vオプションを指定してコマンドを実行した場合,表示されます。
表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。
各項目は,空白文字で区切られて表示されます。
インスタンス名
情報を表示または更新するSQL Serverデータベースのインスタンスの名称を指定します。SQL Serverインスタンスが既定のインスタンスの場合,「DEFAULT」と指定します。インスタンス名を省略した場合,drmsqlinitコマンドで登録してあるすべてのインスタンスの情報を表示します。
-target データベース名
インスタンス名で指定したインスタンスの特定のデータベースに関する情報を表示する場合に指定します。複数のデータベースを表示する場合は,1つのデータベース名ごとにコンマで区切って指定します。空白文字を含んだデータベース名を指定する場合,「"」で囲んで指定します。
-f 一括定義ファイル名
インスタンス名で指定したインスタンスの特定のデータベースに関する情報を表示する場合に指定します。-targetオプションと異なり,表示するデータベースの一覧を記述した定義ファイルをあらかじめ作成しておき,そのファイルの名称を指定することで,情報を表示するデータベースを一度に指定できます。一括定義ファイル名は絶対パスで指定します。空白文字を含んだ一括定義ファイル名を指定する場合,「"」で囲んで指定します。
-transact_log
トランザクションログに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- トランザクションログファイル名
- ファイルシステム情報
- 論理ボリューム構成情報
- 物理ディスク情報
インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスのトランザクションログに関連する情報だけを表示します。インスタンス名を省略した場合,すべてのインスタンスのトランザクションログに関連する情報を表示します。
-datafile
データファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- データファイル名
- ファイルシステム情報
- 論理ボリューム構成情報
- 物理ディスク情報
インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスのデータファイルに関連する情報だけを表示します。インスタンス名を省略した場合,すべてのインスタンスのデータファイルに関連する情報を表示します。
-device デバイスファイル名
デバイスファイルに関連する情報だけを表示する場合に指定します。次の情報を表示します。
- SQL Serverデータベース名
- トランザクションログ
- データファイルのファイル情報
- ファイルシステム情報
- 物理ディスク情報
- 論理ボリューム構成情報
インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスのデバイスファイルに関連する情報だけを表示します。インスタンス名を省略した場合,すべてのインスタンスのデバイスファイルに関連する情報を表示します。
-l
SQL Serverデータベースの情報をロング形式で表示する場合に指定します。
-v
ディクショナリマップファイルに関する管理情報を表示する場合に指定します。
次の情報を表示します。
- ディクショナリマップファイルの格納ディレクトリ名
Application Agentの構成定義ファイル(init.conf)のDRM_DB_PATHに設定されているパスを表示します。
DRM_DB_PATHが設定されていない場合は,インストール時に自動的に作成されたデフォルトのディクショナリマップファイル格納ディレクトリを表示します。- 仮想サーバ名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値)
環境変数DRM_HOSTNAMEが設定されていない場合は「-」を表示します。- ディクショナリマップファイルの更新時刻
コアマップファイルとアプリケーションマップファイルに分けて更新時刻を表示します。-refresh
ディクショナリマップファイルの情報を最新の状態に更新します。
インスタンス名と一緒にこのオプションを指定した場合,指定したインスタンスに関するアプリケーションマップファイルの情報だけが最新の状態に更新されます。コアマップファイルについては,存在しているかどうかで次のように処理が異なります。
- すでに存在している場合,更新されません。
- 存在していない場合,作成されます。
インスタンス名を省略した場合,コアマップファイルとすべてのインスタンスに関するアプリケーションマップファイルの情報を最新の状態に更新します。このとき,ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。
次の操作をした場合は,コマンドでディクショナリマップファイルを最新の状態に更新する必要があります。
- SQL Serverのインスタンスを構築した場合
- SQL Serverのデータベース構成が変更された場合
- RAID Managerの構成定義ファイルを変更し,ボリュームのペア構成を変更した場合
- マウントポイントを変更した場合
- ハードディスクを追加したり,取り外したりして,ディスクの構成を変更した場合
- drmdbsetupユーティリティを実行し,ディクショナリマップの格納場所を変更した場合
- ディクショナリマップファイルにVSSスナップショットのディスク情報を設定する場合
-coremap
コアマップファイルを更新する場合に指定します。このオプションは,インスタンス名と一緒に指定した場合だけ有効となります。なお,コアマップファイルが存在していない場合には作成されます。
このとき,ディクショナリマップファイルの更新に失敗すると,コアマップファイルの情報は削除された状態になります。
-cf
ローカルコピー,リモートコピーの種別を表示する場合,またはコピーグループ名に対応する世代識別名を表示する場合に指定します。このオプションを指定した場合は,リモートの情報も表示されます。
-remote
ローカルサイトとリモートサイトのコピーグループを関連づけして情報を表示する場合に指定します。
-fオプション,または-target オプションによって空白を含んだファイル名またはディレクトリ名をコマンドラインのオプションとして指定する場合,指定されるパス名は,引用符(")で囲む必要があります。
ただし,一括定義ファイル内で対象のファイル名またはディレクトリ名を記述する場合は,指定するパス名を引用符(")で囲む必要はありません。
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
- インスタンス「SQL1」で指定されるデータベースの情報を表示する。
PROMPT> drmsqldisplay SQL1 INSTANCE: SQL1 T DB OBJECT FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP D DB1 DATAFILE D:\SQL\data1.mdf D: - Harddisk1 VG01,dev01 - - - - - - - VG01,dev01 T DB1 TRANSACT D:\SQL\tlog1.ldf D: - Harddisk1 VG01,dev01 - - - - - - - VG01,dev01 D DB2 DATAFILE E:\SQL\data2.mdf E: - Harddisk2 VG02,dev02 - - - - - - - VG02,dev02 T DB2 TRANSACT E:\SQL\tlog2.ldf E: - Harddisk2 VG02,dev02 - - - - - - - VG02,dev02- インスタンス「SQL1」で指定されるデータベースの情報をロング形式で表示する。
PROMPT> drmsqldisplay SQL1 -l INSTANCE: SQL1 T DB OBJECT FILE FS FSTYPE DG LVM-DEVICE DEVICE COPY-GROUP PORT# TID# LUN# MU# LDEV# P/S SERIAL# D DB1 DATAFILE D:\SQL\data1.mdf D: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG01,dev01 CLI-A 2 10 0 10000 P 15044 - - - - - - - - - VG01,dev01 CLI-A 2 20 0 10020 S 15044 D DB1 DATAFILE D:\SQL\data2,mdf D: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG01,dev01 CLI-A 2 10 0 10000 P 15044 - - - - - - - - - VG01,dev01 CLI-A 2 20 0 10020 S 15044 T DB1 TRANSACT D:\SQL\tlog1.ldf D: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG01,dev01 CLI-A 2 10 0 10000 P 15044 - - - - - - - - - VG01,dev01 CLI-A 2 20 0 10020 S 15044 T DB1 TRANSACT D:\SQL\tlog2.ldf D: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG01,dev01 CLI-A 2 10 0 10000 P 15044 - - - - - - - - - VG01,dev01 CLI-A 2 20 0 10020 S 15044 D DB2 DATAFILE E:\SQL\data1.mdf E: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG02,dev01 CLI-A 2 11 0 10001 P 15044 - - - - - - - - - VG02,dev01 CLI-A 2 21 0 10021 S 15044 D DB2 DATAFILE E:\SQL\data2.mdf E: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG02,dev01 CLI-A 2 11 0 10001 P 15044 - - - - - - - - - VG02,dev01 CLI-A 2 21 0 10021 S 15044 T DB2 TRANSACT E:\SQL\tlog1.ldf E: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG02,dev01 CLI-A 2 11 0 10001 P 15044 - - - - - - - - - VG02,dev01 CLI-A 2 21 0 10021 S 15044 T DB2 TRANSACT E:\SQL\tlog2.ldf E: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG02,dev01 CLI-A 2 11 0 10001 P 15044 - - - - - - - - - VG02,dev01 CLI-A 2 21 0 10021 S 15044- インスタンス「SQL1」で指定されるデータファイル名だけの情報をロング形式で表示する。
PROMPT> drmsqldisplay SQL1 -l -transact_log INSTANCE: SQL1 T DB OBJECT FILE FS FSTYPE DG LVM-DEVICE DEVICE COPY-GROUP PORT# TID# LUN# MU# LDEV# P/S SERIAL# T DB1 TRANSACT D:\SQL\tlog1.ldf D: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG01,dev01 CLI-A 2 10 0 10000 P 15044 - - - - - - - - - VG01,dev01 CLI-A 2 20 0 10020 S 15044 T DB1 TRANSACT D:\SQL\tlog2.ldf D: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG01,dev01 CLI-A 2 10 0 10000 P 15044 - - - - - - - - - VG01,dev01 CLI-A 2 20 0 10020 S 15044 T DB2 TRANSACT E:\SQL\tlog1.ldf E: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG02,dev01 CLI-A 2 11 0 10001 P 15044 - - - - - - - - - VG02,dev01 CLI-A 2 21 0 10021 S 15044 T DB2 TRANSACT E:\SQL\tlog2.ldf E: NTFS - \\?\Volume{df67a5b0-5583-11d5-a410-806d6172696f}\ Harddisk1 VG02,dev01 CLI-A 2 11 0 10001 P 15044 - - - - - - - - - VG02,dev01 CLI-A 2 21 0 10021 S 15044- インスタンス「SQL1」で指定されるSQL Serverデータベースの情報とディクショナリマップファイルの管理情報を表示する。
PROMPT> drmsqldisplay SQL1 -v VIRTUAL-SERVERNAME: host1 DB-PATH: D:\Program Files\Hitachi\DRM\db2 INSTANCE: SQL1 CORE-MAPFILE-UPDATE-TIME: 2002/06/01 10:00:00 APP.-MAPFILE-UPDATE-TIME: 2002/06/01 10:00:00 T DB OBJECT FILE FS DG DEVICE COPY-GROUP D DB1 DATAFILE D:\SQL\data1.mdf D: - Harddisk1 VG01,dev01 - - - - - - - VG01,dev01 T DB1 TRANSACT D:\SQL\tlog1.ldf D: - Harddisk1 VG01,dev01 - - - - - - - VG01,dev01 D DB2 DATAFILE E:\SQL\data2.mdf E: - Harddisk2 VG02,dev02 - - - - - - - VG02,dev02 T DB2 TRANSACT E:\SQL\tlog2.ldf E: - Harddisk2 VG02,dev02 - - - - - - - VG02,dev02- インスタンス「SQL1」で指定されるSQL Serverデータベースの情報とディクショナリマップファイルの管理情報を表示する(ディクショナリマップファイルが存在しない場合)。
PROMPT> drmsqldisplay SQL1 -v VIRTUAL-SERVERNAME: host1 DB-PATH: D:\Program Files\Hitachi\DRM\db2 KAVX0039-E コアマップファイルが存在しません。- カスケードを含めた情報を表示する。
PROMPT> drmsqldisplay -remote -target UserDB1 INSTANCE: default T DB OBJECT FILE L-COPY-GROUP R-COPY-GROUP PORT# TID# LUN# MU# LDEV# P/S SERIAL# D UserDB1 DATAFILE Z:\UserDB1_Data.MDF - - CL1-A 1 32 - 32 P 116 - - - - SI11,dev01 - CL1-A 1 60 0 60 S 116 - - - - TC11,dev11 - CL1-A 1 32 0 32 S 600 - - - - TC11,dev11 TC11,dev11#0 - - - 0 60 C 600 T UserDB1 TRANSACT Z:\UserDB1_Log.LDF - - CL1-A 1 32 - 32 P 116 - - - - SI11,dev01 - CL1-A 1 60 0 60 S 116 - - - - TC11,dev11 - CL1-A 1 32 0 32 S 600 - - - - TC11,dev11 TC11,dev11#0 - - - 0 60 C 600 PROMPT>
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