Replication Manager Application Agent CLI リファレンスガイド
EX_DRM_TAPE_BACKUP オペレーションID [ -exopt [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ] [ -raw ][ -force ] [ -bup_env 構成定義ファイル名 ] ]次の書式でもコマンドを実行できます。
EX_DRM_TAPE_BACKUP オペレーションID [ -mount_pt マウントポイントディレクトリ名 ][ -raw ]drmmountコマンド,drmmediabackupコマンドおよびdrmumountコマンドを実行し,バックアップサーバ上の特定のマウントポイントに副ボリュームをマウントし,バックアップしたデータをテープへバックアップします。テープへのバックアップが完了すると,マウントされた副ボリュームは自動的にアンマウントされます。なお,バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合はVDIメタファイルもテープにバックアップします。
drmmountコマンドが正常に終了した場合,drmmediabackupコマンドの実行結果に関係なく,drmumountコマンドが実行されます。
次の前提条件があります。
- 指定したオペレーションIDに対応するオペレーション定義ファイルが用意されていること
- テープバックアップ管理用のソフトウェアと連携していること
- この拡張コマンドを実行する前に,EX_DRM_DB_IMPORTが実行され,バックアップIDがバックアップID記録ファイルに格納されていること
- マウントポイントディレクトリが作成されていること
複数のEX_DRM_TAPE_BACKUPを並列実行する場合は,コマンドのリトライ時間に注意してください。コマンドの並列実行については,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド」を参照してください。
オペレーションID
処理の対象となるリソースを表す固有の文字列を指定します。指定したオペレーションIDに対応したオペレーション定義ファイルの情報が,拡張コマンドの実行に使用されます。
-exopt
このオプションは,拡張された機能を使用するために指定します。ほかのオプションを指定するときは,このオプションも指定する必要があります。ただし,-forceオプションと-bup_envオプションを指定しないときには,このオプションを省略できます。
-mount_pt マウントポイントディレクトリ名
副ボリュームをマウントするマウントポイントディレクトリの名称を指定します。副ボリュームは,指定したマウントポイントにマウントされ,副ボリュームのデータがテープへバックアップされます。このオプションを指定すると,バックアップ対象となる副ボリュームをすべてマウントします。
マウントポイントディレクトリ名は,ドライブ文字またはドライブ文字から始まる絶対パスで指定します。ディレクトリ名は,Windowsのディレクトリ名に指定できる文字で,パスの末尾の「\」を含めて64バイト以内で指定してください。ただし,半角スペース,マルチバイト文字,および半角カタカナは使用できません。
ドライブ文字から始まる絶対パスを指定する場合,空のディレクトリを指定してください。
パスの末尾に「\」がない場合でも,「\」が指定されているものと見なされます。例えば,「D:」と「D:\」は同じドライブと見なされます。また,「D:\MOUNTDIR」と「D:\MOUNTDIR\」は同じディレクトリと見なされます。
マウント先は次のようになります。
- マウントポイントディレクトリ名としてドライブ文字だけを指定した場合
- マウントポイントディレクトリ名に指定したドライブ,および指定したドライブからアルファベット順に検索した未使用のドライブ
- マウントポイントディレクトリ名として絶対パスを指定した場合
- <マウントポイントディレクトリ名に指定した絶対パス>\<正ボリュームのドライブ文字>\<正ボリュームでのマウントポイント>
- 例えば,正ボリュームが「C:\p_mnt\」にマウントされていて,-mount_ptオプションに指定したマウントポイントディレクトリ名が「D:\s_mnt\」の場合,副ボリュームでのマウント先は「D:\s_mnt\C\p_mnt\」となります。
マウントポイントディレクトリ名を省略した場合は,使用されていないドライブにマウントします。
-raw
このオプションは,副ボリュームをRAWデバイスとしてバックアップする場合に指定します。RAWデバイスとしてバックアップする場合,副ボリュームはマウントされないで,論理ボリューム単位でバックアップされます。
このオプションを省略した場合,副ボリュームはファイルシステムまたはデータベースとしてバックアップされます。
-force
このオプションは,強制的にマウントを実行する場合に指定します。このオプションを指定すると,ファイルサーバまたはデータベースサーバでバックアップを実行したときに取得した正ボリュームのコピーグループ名がファイルサーバまたはデータベースサーバの情報と一致していれば,LDEV番号またはSERIAL番号が一致していない場合にも強制的にマウントされます。
このオプションを省略すると,ファイルサーバまたはデータベースサーバでバックアップを実行したときに取得した正ボリュームのコピーグループ名,LDEV番号およびSERIAL番号がファイルサーバまたはデータベースサーバの情報と一致していない場合には,マウントされないで拡張コマンドにエラーが発生します。
このオプションは,副ボリュームが障害などの理由で交換され,LDEV番号またはSERIAL番号が変更された場合など,正ボリュームのコピーグループ名だけをキーとして強制的に副ボリュームにマウントする必要があるときに指定してください。通常のバックアップでこのオプションを指定した場合,データが破壊されるおそれがあります。
-bup_env 構成定義ファイル名
テープにバックアップ,または,テープからリストアをする場合に,ユーザーが作成した構成定義ファイルの起動パラメーターを指定したいときに指定します。
このオプションを省略した場合は,デフォルトの構成定義ファイルを使用します。このため,デフォルトの構成定義ファイルを作成しておく必要があります。
構成定義ファイルは,デフォルト構成定義ファイルと同じディレクトリの下に作成してください。詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド」の,構成定義ファイルの作成についての記述を参照してください。
構成定義ファイル名を指定するときの条件は次のとおりです。
最大文字数(ディレクトリ長とファイル名の合計):255バイト
使用できる文字:Windowsでファイル名として使用できる文字
0:正常終了した場合
0以外:エラーが発生した場合
次の場合には,この拡張コマンドはエラーとなります。
- 不正なオプションが指定された場合
- オペレーションIDに対応する定義ファイルの情報取得に失敗した場合
- この拡張コマンドのオプションとして指定できないApplication Agentのコマンドオプションが指定された場合
- バックアップID記録ファイルからの情報取得に失敗した場合
- 内部で実行するコマンドにエラーが発生した場合
- 内部で実行するコマンドの実行結果の取得に失敗した場合
- ホスト環境設定ファイルからの情報取得に失敗した場合
- オペレーション定義ファイルで指定された拡張コマンド用一時ファイル格納ディレクトリが存在しない場合
- ディクショナリマップファイル格納ディレクトリ名の取得に失敗した場合
- オペレーションID「operation01」で特定される副ボリュームをRAWデバイスとしてバックアップする。
EX_DRM_TAPE_BACKUP operation01 -exopt -raw- オペレーションID「operation01」で特定される副ボリュームに強制的にマウントしてテープバックアップを実行する。
EX_DRM_TAPE_BACKUP operation01 -exopt -force
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