9.6 クラスタ環境に移行する
クラスタ環境に移行します。
事前に完了しておく操作
- デプロイメントマネージャーで使用しているイメージファイルの,共有ディスクへの移動
デプロイメントマネージャーを使用している場合,次の手順で,既存のイメージファイルを共有ディスクに移動し,登録し直してください。
- デプロイメントマネージャーの設定で,共有ディスクに移動するイメージファイルを削除します。
- イメージファイルを共有ディスクに移動します。
- デプロイメントマネージャーの設定で,共有ディスクに移動したイメージファイルを登録します。
イメージファイルの登録,削除など,デプロイメントマネージャーの設定でのイメージファイルの管理については,マニュアル「Hitachi Command Suite Compute Systems Manager Software ユーザーズガイド」を参照してください。
- Compute Systems Managerが使用する作業フォルダの,共有ディスクへの移動
Compute Systems Managerが使用する作業フォルダの下に,すでにサブフォルダやファイルなどが格納されているか確認してください。すでにサブフォルダやファイルなどが格納されている場合は,共有ディスクにCompute Systems Managerが使用する作業フォルダを移動してください。
Compute Systems Managerが使用する作業フォルダについては,次のファイルに定義するhcsm.shared.directoryプロパティの説明を参照してください。
<Compute Systems Managerのインストールフォルダ>¥ComputeSystemsManager¥conf¥user.properties
非クラスタ構成でCompute Systems Managerの運用を開始したあとに,クラスタ構成へ移行したい場合は,次の手順で変更してください。
ここでは,すでに運用中のCompute Systems Managerがインストールされたマシンを実行系ノードとする場合を想定して説明します。
- 待機系ノードとなるマシンにCompute Systems Managerをインストールします。
- プラグインライセンスが必要な場合は,待機系ノードのIPアドレスでログイン画面にアクセスして,ライセンスキーを入力してください。
- 実行系ノードで次のコマンドを実行して,Compute Systems ManagerにアクセスするURLを論理ホスト名に変更します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>¥bin¥hcmdschgurl /change http://<実行系ノードのIPアドレスまたはホスト名>:<ポート番号> http://<論理ホスト名>:<ポート番号>
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,クラスタ設定ファイルを作成します。
ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,この手順は不要です。
クラスタ設定ファイルは,テキストファイルで次の場所に格納します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>¥conf¥cluster.conf
実行系ノードのクラスタ設定ファイルの内容を次に示します。modeには,onlineを指定する必要があります。
mode=online
virtualhost=<論理ホスト名>
onlinehost=<実行系ノードのホスト名>
standbyhost=<待機系ノードのホスト名>
待機系ノードの場合は,次の内容をクラスタ設定ファイルに記述してください。modeにはstandbyを指定する必要があります。
mode=standby
virtualhost=<論理ホスト名>
onlinehost=<実行系ノードのホスト名>
standbyhost=<待機系ノードのホスト名>
- 次のコマンドを実行して,実行系ノードでデータベースをバックアップします。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>¥bin¥hcmdsbackups /dir <ローカルディスク上のバックアップファイル格納先フォルダ> /auto
- データベースが使用するポートをデフォルト(23032/tcp)以外のポートに変更して運用している場合は,使用しているポート番号を控えておきます。
- 実行系ノードで,次のコマンドを実行して,データベースを共有ディスクに移行します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>¥bin¥hcmdsdbclustersetup /createcluster /databasepath <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ> /exportpath <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ> /auto
- 待機系ノードで次のコマンドを実行して,共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>¥bin¥hcmdsdbclustersetup /createcluster /databasepath <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ> /exportpath <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ> /auto
databasepathには,実行系ノードで指定した<共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>と同じフォルダを指定してください。
注意- hcmdsdbclustersetupコマンドを実行すると,データベースが使用するポート番号およびTuning Managerのリモート接続の設定が初期化されます。デフォルト以外のポートに変更して運用していた場合は,控えておいたポート番号を,実行系および待機系の各ノードで再設定してください。
- 実行系および待機系の各ノードで次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品が停止していることを確認します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>¥bin¥hcmdssrv /status
- 実行系および待機系の各ノードで,次のサービスを手動で起動するよう変更します。
Windowsの[サービス]ダイアログで次のサービスのプロパティを開き,[スタートアップの種類]を[自動]から[手動]に変更します。
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HCS Compute Systems Manager Web Service
- 実行系および待機系の各ノードで,次のファイルのhcsm.shared.directoryプロパティに,Compute Systems Managerが使用する作業フォルダへのパスを指定します。
あらかじめCompute Systems Managerが使用する作業フォルダを共有ディスクに移動してあれば,そのフォルダへのパスを指定します。移動していなければ,共有ディスクに任意のフォルダを作成したあと,そのフォルダへのパスを指定します。
<Compute Systems Managerのインストールフォルダ>¥ComputeSystemsManager¥conf¥user.properties
- デプロイメントマネージャーを使用している場合は,実行系および待機系の各ノードで,次のバッチファイルを実行し,デプロイメントマネージャーのサービスが正しく起動されるように設定します。
<Compute Systems Managerのインストールフォルダ>¥ComputeSystemsManager¥DeploymentManager¥hcsm_setting¥set_cluster.bat
- クラスタ管理アプリケーションに,Compute Systems Managerのサービスをリソースとして登録します。
デプロイメントマネージャーを使用している場合は,デプロイメントマネージャーのサービスも同様に,リソースとして登録します。
関連項目