12.2.1 帳票にアクセスできるユーザを制限する
スプールデータに設定した属性情報(ジョブ検索キーの分類と値)と,ユーザ定義とを組み合わせることで,帳票管理GUIでスプールデータを操作するユーザを制限できます。
ユーザ定義には,スプールデータを操作するユーザごとに,アクセスできるスプールデータの条件を定義します。
帳票管理GUIでスプールデータを操作するユーザを制限する場合,ユーザ定義には次の情報を定義します。
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ユーザ認証情報
ユーザ名と確認キーを定義します。
-
スプールデータに対するアクセス制限情報
アクセス制限情報には,次の4種類があります。
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アクセス制限方式
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アクセスを許可するスプールデータの属性情報
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ユーザ名が一致するスプールデータのアクセス可否
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アクセスを許可する分類名がジョブ検索キーに設定されていないスプールデータのアクセス可否
-
なお,ユーザ定義のユーザ認証情報を使用する代わりに,LDAPサーバと連携してスプールデータを操作するユーザを制限することもできます。LDAPサーバと連携する場合の設定内容については,マニュアル「EUR システム設計ガイド」を参照してください。
(1) 定義する情報とアクセス制限との関係
スプールデータに設定した属性情報(ジョブ検索キーの分類と値)が,ユーザ定義の定義内容と一致すると,条件に一致するスプールデータにアクセスできます。
存在しないユーザ名を指定した場合,または指定したユーザ名と確認キーがユーザ定義の内容と一致しなかった場合は,デフォルトユーザとしてスプールデータにアクセスします。デフォルトユーザとは,アクセス制限の対象としないスプールデータにアクセスするための最低限の権限を持つユーザのことです。
(2) アクセス制限の例
スプールデータの属性情報を使用したアクセス制限の例を次に示します。
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スプールデータの属性情報
帳票管理GUIで管理しているスプールデータの属性情報を,次の表に示します。
表12‒3 スプールデータの属性情報の設定内容 ファイル名
ジョブ検索キー
分類1
値1
分類2
値2
ファイルA
ユーザ名
管理者
−
−
ファイルB
ユーザ名
管理者
公開先
部内
ファイルC
ユーザ名
管理者
公開先
社内
ファイルD
ユーザ名
リーダー
−
−
ファイルE
ユーザ名
リーダー
公開先
部内
ファイルF
ユーザ名
リーダー
公開先
社内
ファイルG
−
−
−
−
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ユーザ定義
ユーザ定義を次の表に示すように定義します。
表12‒4 ユーザ定義の定義内容 ユーザ認証情報
アクセス制限方式
アクセスを許可する属性情報※
ユーザ名が一致するスプールデータの場合
アクセスを許可する分類名がジョブ検索キーに設定されていない場合
ユーザ認証に使用する分類名
ユーザ名
分類名
キー値
ユーザ名
管理者
分類
公開先
部内
社内
○
×
ユーザ名
リーダー
分類
公開先
社内
△
○
(a) ファイルのアクセス可否
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ユーザ名が「管理者」のユーザ
次のどちらかの条件を満たすスプールデータにアクセスできます。
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ユーザ名が一致するスプールデータ
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「公開先」の値が「部内」と「社内」のスプールデータ
そのため,「ファイルA」,「ファイルB」,「ファイルC」,「ファイルE」,および「ファイルF」にアクセスできます。
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-
ユーザ名が「リーダー」のユーザ
次のどちらかの条件を満たすスプールデータにアクセスできます。
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「公開先」の値が「社内」のスプールデータ(ユーザ名が一致するかどうかは関係ありません)
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「公開先」がジョブ検索キーに設定されていないスプールデータ
そのため,「ファイルA」,「ファイルC」,「ファイルD」,「ファイルF」,および「ファイルG」にアクセスできます。
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(3) アクセス制限を実施するには
ユーザ認証情報,およびスプールデータに対するアクセス制限情報は,スプールデータの属性情報を基に定義します。利用できる属性情報がない場合は,属性情報を新たに追加します。また,新規にスプールデータを作成する場合は,印刷データの蓄積時に,スプールデータの管理方法に合わせて必要な属性情報を設定します。
スプールデータの属性情報を追加する方法については,「13. スプールデータを管理するには」を参照してください。印刷データの蓄積方法については,「5.2 帳票の印刷データを蓄積する」を参照してください。
また,ユーザ定義の定義方法については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。