4.1.3 しおりを付けて出力する
PDF形式ファイルにしおりを付けて出力できます。
しおりとは,見たいページに移動するために付加する印です。PDF形式ファイルにしおりを付加しておくと,Adobe Readerで表示したときに,次のような利点があります。
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PDF形式ファイルの構成がわかりやすい
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PDF形式ファイルを閲覧しやすい(しおりを選択することで,目的の場所に直接ジャンプできる)
- 〈この項の構成〉
(1) しおりに出力できるもの
しおりに出力できるものを次に示します。
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PDF文書情報のタイトル
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帳票名
「PDF形式ファイルを構成するサブ文書(帳票)を示すしおり」になります。
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キー項目
「(帳票に出力する)データのまとまりを表す項目のしおり」になります。「データのまとまり」とは,特定のフィールドでの同一データのことです。対象となるデータは,マッピングデータです。
PDF形式ファイルの構成としおりの対応を,次の図に示します。
「PDF形式ファイルを示すしおり」をトップレベルのしおりとしますが,「PDF形式ファイルを示すしおり」がない場合は,「PDF形式ファイルを構成するサブ文書(帳票)を示すしおり」をトップレベルのしおりとします。
「(帳票に出力する)データのまとまりを表す項目のしおり」は,しおり定義ファイル中に指定した順に出力されます。階層は,5階層までです。
なお,「PDF形式ファイルを構成するサブ文書(帳票)を示すしおり」と「(帳票に出力する)データのまとまりを表す項目のしおり」を総称して,「サブ文書の情報を示すしおり」と呼びます。
(2) 使用するファイル
「PDF形式ファイルを示すしおり」を付ける場合は,文書しおり定義ファイルに情報を設定します。「サブ文書の情報を示すしおり」を付ける場合は,しおり定義ファイルに情報を設定します。各ファイルの指定内容の詳細については,マニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」を参照してください。
(a) 文書しおり定義ファイル
文書しおり定義ファイルには,「PDF形式ファイルを示すしおり」となる文字列とPDF形式ファイルのページの表示方法を指定します。
文書しおり定義ファイルに「PDF形式ファイルを示すしおり」の情報が指定されていると,PDF形式ファイルを開いた場合,次のように表示されます。
(b) しおり定義ファイル
しおり定義ファイルには,「PDF形式ファイルを構成するサブ文書(帳票)を示すしおり」と「(帳票に出力する)データのまとまりを表す項目のしおり」の文字列とPDF形式ファイルのページの表示方法を指定します。
しおり定義ファイルに「サブ文書の情報を示すしおり」の情報が指定されていると,PDF形式ファイルを開いた場合,次のように表示されます。
- ■PDF形式ファイルにしおりを付ける場合の指定例
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- 文書しおり定義ファイルの定義内容
TITLE="ペット情報" SCALE=fit BOOKMARK=open
- しおり定義ファイルの定義内容
NAME="ペット" BREAKFLD="科目",fit
次に示すように表示されます。フィールド名「科目」のデータのまとまりを示す項目「イヌ」,「ウサギ」,または「ハムスター」をクリックすると,直接ページを開けます。
しおり定義ファイルの指定内容と,しおりの文字列との関係を次の図に示します。
(3) 注意事項
EUR 帳票作成機能で設計した帳票に出力ページ機能が設定されている場合でも,しおり付きPDF形式ファイルを出力することはできます。ただし,出力ページと連動させたり,最終ページのしおりをしおりパレットに出力させたりすることはできません。