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EUR システム設計ガイド(UNIX(R)用)


4.3.2 FIX形式のデータ形式

レコード中に区切り文字がなく,すべてのレコードの,フィールドの開始位置とデータ長が固定である形式を持つファイルです。フィールドの開始位置とデータ長は,EUR 帳票作成機能で帳票設計する時に,データのプロパティで指定できます。

\0(Null:0x00)は,改行コードと同様に1レコードの終端と見なされます。

データに記述できるFIX形式のファイルサイズ,およびレコードの上限値は,次のとおりです。

表4‒2 FIX形式のファイルサイズ,およびレコードの上限値

項目

EUR Designer,EUR Viewerでの上限値

EUR Serverでの上限値

ファイルサイズ

2GBを上限とします。

2GBを上限とします。

レコード数

上限はありません。

上限はありません。

レコード長

改行コードを含めないで32,767バイトを上限とします。

改行コードを含めないで100,000バイトを上限とします。

フィールド数

上限はありません。ただし,レコード長と1フィールド長の上限値によって制限されます。

1レコードの上限が100,000バイトなので,その範囲内では制限なしと見なします。

1フィールドの長さ

32,767バイトを上限とします。

100,000バイトを上限とします。

フィールド名の長さ

マッピングデータのフィールド名:510桁を上限とします。

ユーザ定義データのフィールド名:499桁を上限とします。

(凡例)

−:該当する項目はありません。

データの記述形式について,次に示します。

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) 数値データ

数値をそのまま記述します。

EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと

フィールド定義で種別を「数値」,または「数値(集計対象外)」に設定します。1桁以上のデータがある場合は,ゼロサプレス処理をします。

(2) 文字データ

文字列をそのまま記述します。文字列中のタブは,空白に変換されます。

EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと

フィールド定義で種別を「文字列」に設定します。

(3) 画像データ

画像ファイル名(拡張子を含む)をそのまま記述します。指定できる画像データは,次のとおりです。

EURで扱える画像データについては,マニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」またはマニュアル「EUR 帳票出力 EUR Designer/EUR Viewer編」を参照してください。

EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと

フィールド定義で種別を「画像」に設定します。

補足説明

一つの帳票で複数の画像ファイルを使用する場合は,使用する画像ファイルを同じフォルダに保存しておいてください。

(4) 日付データ

日付データは,西暦または和暦を数値で指定します。

日付データには,入力データの桁数と,指定したいデータ種別の桁数が一致するように入力データを指定してください。入力データの桁数とデータ種別の桁数が合っていないと,マッピングデータウィンドウに表示されないことがあります。

EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと

指定したデータの桁数に合わせて,フィールド定義で種別を設定します。

補足説明

年号を表すデータは4桁で認識されます。そのため,[コントロールパネル]の[地域のオプション]の設定で,年号を2桁に設定している場合は,[日付]ページの[短い形式]のリストボックスから,年号を4桁で表示する形式「yyyy」に選択し直してください。[区切り記号]は,「/」を指定してください。また,Windowsの時刻表示を12時間制の形式に設定している場合は,[時刻]ページの[時間の形式]のリストボックスから,24時間制の形式に選択し直してください。この場合,午前,または午後を表す「t」の付く形式は設定しないでください。

(5) バーコードデータ

バーコードで使用するデータを指定します。表示するバーコードの種類によって,使用できるデータや桁数が異なります。バーコードのデータについては,「4.4 EURで使用できるバーコード」を参照してください。

データを読み込んだあと

フィールド定義で種別を「バーコード」に設定します。

(6) 特殊編集レベルデータ

繰り返し機能で,帳票に読み込んだデータをレコード単位で任意に編集したい場合は,特殊編集レベルを1〜99の範囲で記述します。

EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと

フィールド定義で種別を「特殊編集レベル」に設定します。

(7) 区切り文字

データの区切りは,データの開始位置で決まるため,区切り文字は使用しません。

なお,データ中に「,」などを記述すると,データとして扱われます。

FIX形式のデータファイルでは,空データを次のように指定します(△は半角空白を示します)。

(a) あるフィールドのデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合

あるフィールドのデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合,そのフィールドは空データになります。データ長を4とした場合,次のようになります。

(例)

指定したデータ:あかしろ△△△△あお
入力されるデータ

一つ目のデータ:あか

二つ目のデータ:しろ

三つ目のデータ:(空データ)

四つ目のデータ:あお

指定したデータ:△△△△△△△△500△△△△△
入力されるデータ

一つ目のデータ:(空データ)

二つ目のデータ:(空データ)

三つ目のデータ:500

四つ目のデータ:(空データ)

(b) n番目以降のデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合

n番目以降のデータに,データ長分の半角空白を並べて指定した場合,n番目以降のフィールドがすべて空データになります。データ長を4とした場合,次のようになります。

(例)

指定したデータ:あかしろ△△△△△△△△
入力されるデータ

一つ目のデータ:あか

二つ目のデータ:しろ

三つ目のデータ:(空データ)

四つ目のデータ:(空データ)

このように,n番目以降のデータに,データ長分の半角空白を並べて指定する場合,半角空白は省略できます。

(例)

指定したデータ:500△1000
入力されるデータ

一つ目のデータ:500

二つ目のデータ:1000

三つ目のデータ:(空データ)

四つ目のデータ:(空データ)

(c) 1行すべてのフィールドを空データにする場合

1行すべてのフィールドを空データにする場合は,半角空白だけを指定するか,または改行コードだけを指定します。

(例)

データの指定:△△△△△△△△△△△△
入力されるデータ

一つ目のデータ:(空データ)

二つ目のデータ:(空データ)

三つ目のデータ:(空データ)

四つ目のデータ:(空データ)

指定したデータ:△△△△△△
入力されるデータ

一つ目のデータ:(空データ)

二つ目のデータ:(空データ)

三つ目のデータ:(空データ)

四つ目のデータ:(空データ)

指定したデータ:改行コード
入力されるデータ

一つ目のデータ:(空データ)

二つ目のデータ:(空データ)

三つ目のデータ:(空データ)

四つ目のデータ:(空データ)