Hitachi

EUR システム設計ガイド


4.11.4 注意事項

IVS(基底文字+異体字セレクタ)で表現される漢字文字の異体字を,印刷またはファイル出力する場合は,異体字セレクタに対応したフォント(IPAmj明朝フォントなど)を使用してください。対応するフォントが存在しない場合は正しく表示されません。

メモ

IVSの字形一覧は,UnicodeコンソーシアムからIVD(Ideographic Variation Database)として公開されています。IVDには,IVSを利用する社会や目的ごとに,区別すべき字形とIVSの対応関係の集合(コレクション)が登録されています。コレクションごとに異体字セレクタのコード範囲が異なっており,IVSを利用できるフォントごとに対応するコレクションが異なります。

IVSを利用できるフォントと対応するコレクションの対応,コレクションと異体字セレクタのコード範囲の例を次に示します。

表4‒27 IVSを利用できるフォントと対応するコレクション

フォント

対応するコレクション

IPAexフォント

Adobe-Japan1

IPAmj明朝フォント

Hanyo-Denshi,Moji_Joho

表4‒28 コレクションと異体字セレクタのコードの範囲(基底文字「葛」の場合)

コレクション

異体字セレクタのコードの範囲

Adobe-Japan1

U+E0100〜U+E0101

Hanyo-Denshi

U+E0102〜U+E0109

Moji_Joho

U+E0102〜U+E0108