Hitachi

EUR システム設計ガイド


4.4.5 CODE128バーコード

〈この項の構成〉

(1) データの指定

JIS X 0504で規格されているCODE128バーコードのコードセットは,コードセットA,コードセットB,およびコードセットCがあります。そのうち,EURでCODE128バーコードを表示する場合は,コードセットBとコードセットCを使用して,データ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。どちらのコードセットを使用するかは,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログの[入力データ形式]で指定します。

指定したコードセットで使用できるデータを次に示します。

表4‒8 CODE128バーコードで指定できる入力データ

数値

EURのデータファイルに指定できるデータ

コードセットBを使用する場合

コードセットCを使用する場合

0

△(0x20:半角空白)

00

1

!

01

2

"

02

3

#

03

4

$

04

5

%

05

6

&

06

7

'

07

8

(

08

9

)

09

10

*

10

11

+

11

12

,

12

13

-

13

14

.

14

15

/

15

16

0

16

17

1

17

18

2

18

19

3

19

20

4

20

21

5

21

22

6

22

23

7

23

24

8

24

25

9

25

26

:

26

27

;

27

28

<

28

29

=

29

30

>

30

31

?

31

32

@

32

33

A

33

34

B

34

35

C

35

36

D

36

37

E

37

38

F

38

39

G

39

40

H

40

41

I

41

42

J

42

43

K

43

44

L

44

45

M

45

46

N

46

47

O

47

48

P

48

49

Q

49

50

R

50

51

S

51

52

T

52

53

U

53

54

V

54

55

W

55

56

X

56

57

Y

57

58

Z

58

59

[

59

60

\

60

61

]

61

62

^

62

63

_

63

64

`

64

65

a

65

66

b

66

67

c

67

68

d

68

69

e

69

70

f

70

71

g

71

72

h

72

73

i

73

74

j

74

75

k

75

76

l

76

77

m

77

78

n

78

79

o

79

80

p

80

81

q

81

82

r

82

83

s

83

84

t

84

85

u

85

86

v

86

87

w

87

88

x

88

89

y

89

90

z

90

91

{

91

92

|

92

93

}

93

94

~

94

95

95

96

96

97

97

98

98

99

[CODEC]

99

100

[CODEB]

101

102

[FNC1]

[FNC1]

(凡例)

−:該当する項目はありません。

注※

コードセットBを使用してデータファイルに「0x5C」を指定した場合,出力するときのフォント指定によって,「\」に出力できます。

\」を「\」に出力する場合は,データキャラクタのフォントに,Arialなどの欧文フォントを指定してください。MS ゴシックなどの日本語フォントを指定した場合は,「\」のまま出力されます。

コードセットBも,コードセットCも,指定するデータの桁数は任意です。ただし,コードセットCの場合は,2桁の数字で一つのバーコードキャラクタを表すので,偶数になるように入力してください。奇数指定の場合,データは欠損値として扱われ,バーコードは表示されません。

CODE128バーコードの形式を次に示します。

[図データ]

CODE128バーコードのスタート/ストップキャラクタと,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,バーで表します。

また,CODE128バーコードのスタート/ストップキャラクタとチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能が自動付加しているために指定できませんが,指定した入力データ形式によって,スタートキャラクタが次のように異なります。

[図データ]

CODE128バーコードには,FNC1のファンクションキャラクタをEUR 帳票作成機能で付加できます。FNC1は,特定の工業規格に合致するシンボルを識別するキャラクタです。FNC1の付加指定は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。FNC1は,スタートキャラクタのあとに付加されます。

[図データ]

CODE128バーコードでは,帳票出力時にバーコードの幅を補正できます。補正値は,プリンタ定義ファイルまたは環境変数で指定します。詳細は,マニュアル「EUR 帳票出力 EUR Designer/EUR Viewer編」またはマニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」を参照してください。

(2) サイズの指定

CODE128で指定できるサイズと単位は,0.1〜1.1mmです。

CODE128バーコードは,1モジュールの幅を,0.01mm単位で指定します。「モジュール」とは,黒バー,白バー,およびクワイエットゾーンを表現する最小単位です。「クワイエットゾーン」とは,バーコードの両端にある余白部分です。

CODE128バーコードには,入力データ形式に「コードセットB」と「コードセットC」がありますが,サイズの求め方は同じです。

[図データ]

(1)クワイエットゾーン(1モジュール×10)

(2)スタートキャラクタ(11モジュール)

(3)データ(1データキャラクタは,11モジュール)

(4)チェックキャラクタ(11モジュール)

(5)ストップキャラクタ(13モジュール)

(6)クワイエットゾーン(1モジュール×10)

例えば,12桁のデータ(データキャラクタ)を表示するとき,サイズに「0.5」を指定すると,次に示す式によって,幅 93.5(mm)のCODE128バーコードが帳票に出力できます。

クワイエットゾーン=(0.5(mm)×10)×2(個所)
スタートキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
データ=(11(モジュール)×12(桁))×0.5(mm)
チェックキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
ストップキャラクタ=13(モジュール)×0.5(mm)
CODE128バーコードにFNC1を付加する場合

[FNC1を付加する]のチェックボックスをオンにしたときは,スタートキャラクタの右横にファンクションキャラクタが付加されます。

[図データ]

(7)ファンクションキャラクタ(11モジュール)

例えば,12桁のデータ(データキャラクタ)を表示するとき,サイズに「0.5」を指定すると,次に示す式によって,幅 99(mm)のCODE128バーコードが帳票に出力できます。

クワイエットゾーン=(0.5(mm)×10)×2(個所)
スタートキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
ファンクションキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
データ=(11(モジュール)×12(桁))×0.5(mm)
チェックキャラクタ=11(モジュール)×0.5(mm)
ストップキャラクタ=13(モジュール)×0.5(mm)

(3) アイテム枠の幅の指定

CODE128バーコードの場合,計算で求めた値でアイテム枠を確保しても,多少横に広がって出力されます。そのため,帳票にCODE128バーコードを収めるときは,アイテム枠の幅を少し余裕を持って確保してください。サイズに「0.5」を指定した場合,求めた値は幅 93.5(mm)ですが,帳票に確保するアイテム枠の幅を94(mm)程度確保すると収まります。

(4) プリンタの解像度によって出力できるバーコードの最小サイズ

出力するプリンタの解像度が300dpiの場合

最小サイズは0.20mmです。

出力するプリンタの解像度が600dpiの場合

最小サイズは0.15mmです。