4.4.3 ITFバーコード
(1) データの指定
ITFバーコードは,指定したデータの情報によって,表示される形式(標準バージョン,拡張バージョン,およびアドオンバージョン)が異なります。
(a) 標準バージョン
標準バージョンで表示する場合は,半角数字(0〜9)を使用して,次に示すどちらかの方法で,14桁(固定)の情報をデータファイルに指定します。
-
物流識別キャラクタ(1桁固定)+フラッグキャラクタ(2桁)+データ(データキャラクタ)(10桁)+チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)(1桁)
-
物流識別キャラクタ(1桁固定)+フラッグキャラクタ(3桁)+データ(データキャラクタ)(9桁)+チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)(1桁)
標準バージョンの形式を次に示します。
物流識別キャラクタは,物流商品コードのうち,個装,または内装商品の数や組み合わせなどの相違を識別するキャラクタです。
フラッグキャラクタは,物流商品コードのうち,国コードなどのフラッグコードを表し,商品コードの管理単位を識別するキャラクタです。フラッグキャラクタは,国によって,2桁の場合と3桁の場合があります。日本の場合は,EANインターナショナル協会(International Article Numbering Association EAN)から,「49」と「45」が付番されています。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,物流識別キャラクタ,フラッグキャラクタ,およびデータ(データキャラクタ)から,「モジュラス10」という,モジュラチェックキャラクタを算出する計算方法を使用して求めてください。
なお,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能で付加することもできます。その場合は,半角数字(0〜9)を使用して,13桁(固定)の情報を,次に示すどちらかの方法でデータファイルに指定します。
-
物流識別キャラクタ(1桁固定)+フラッグキャラクタ(2桁)+データ(データキャラクタ)(10桁)
-
物流識別キャラクタ(1桁固定)+フラッグキャラクタ(3桁)+データ(データキャラクタ)(9桁)
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。
(b) 拡張バージョン
拡張バージョンで表示する場合は,半角数字(0〜9)を使用して,次に示すどちらかの方法で,16桁(固定)の情報をデータファイルに指定します。
-
スペアキャラクタ「0」(1桁固定)+物流識別キャラクタ(2桁固定)+フラッグキャラクタ(2桁)+データ(データキャラクタ)(10桁)+チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)(1桁)
-
スペアキャラクタ「0」(1桁固定)+物流識別キャラクタ(2桁固定)+フラッグキャラクタ(3桁)+データ(データキャラクタ)(9桁)+チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)(1桁)
拡張バージョンの形式を次に示します。
スペアキャラクタは,コード体系を調整するためのキャラクタで,「0」固定です。
物流識別キャラクタは,物流商品コードのうち,個装,または内装商品の数や組み合わせなどの相違を識別するキャラクタです。
フラッグキャラクタは,物流商品コードのうち,国コードなどのフラッグコードを表し,商品コードの管理単位を識別するキャラクタです。フラッグキャラクタは,国によって,2桁の場合と3桁の場合があります。日本の場合は,EANインターナショナル協会(International Article Numbering Association EAN)から,「49」と「45」が付番されています。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,物流識別キャラクタ,フラッグキャラクタ,およびデータ(データキャラクタ)から,「モジュラス10」という,モジュラチェックキャラクタを算出する計算方法を使用して求めてください。
なお,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能で付加することもできます。その場合は,半角数字(0〜9)を使用して,15桁(固定)の情報を,次に示すどちらかの方法でデータファイルに指定します。
-
スペアキャラクタ「0」(1桁固定)+物流識別キャラクタ(2桁固定)+フラッグキャラクタ(2桁)+データ(データキャラクタ)(10桁)
-
スペアキャラクタ「0」(1桁固定)+物流識別キャラクタ(2桁固定)+フラッグキャラクタ(3桁)+データ(データキャラクタ)(9桁)
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。
(c) アドオンバージョン
アドオンバージョンで表示する場合は,半角数字(0〜9)を使用して,データ(データキャラクタ)(5桁)+チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)の情報をデータファイルに指定します。
アドオンバージョンの形式を次に示します。
なお,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能で付加することもできます。その場合は,半角数字(0〜9)を使用して,データ(データキャラクタ)5桁(固定)の情報をデータファイルに指定します。
チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。
(2) サイズの指定
指定できるサイズと単位は,0.1〜1.3倍です。
JIS X 0502で規定されているエレメントのサイズに対する倍率を,0.01倍単位で指定します。JIS X 0502では,倍率「1」のとき,エレメントのサイズを,細エレメント幅を1.016mm,太エレメント幅を2.540mmに規定しています。「エレメント」とは,1本の白バー,または黒バーを示します。
(a) 標準バージョンの場合
標準バージョンの場合,データは14桁固定です。
- (1)ベアラーバー(細エレメント幅1.016mmのとき,4.8mm)
-
「ベアラーバー」とは,バーコードの周辺を縦,横に取り囲むバーです。
- (2)クワイエットゾーン(細エレメント×10)
-
「クワイエットゾーン」とは,バーコードの両端にある余白部分です。
(3)スタートコードバー(細エレメント×4)
(4)データ(1桁は,細エレメント×3と太エレメント×2)
(5)ストップコードバー(細エレメント×2と太エレメント×1)
(6)クワイエットゾーン(細エレメント×10)
(7)ベアラーバー
例えば,サイズに「1」を指定すると,次に示す式によって,幅 約152(mm)のITF標準バージョンのバーコードが帳票に出力できます。
ベアラーバー=(4.8(mm)×1(倍))×2(個所) クワイエットゾーン={(1.016(mm)×1(倍))×10}×2(個所) スタートコードバー=(1.016(mm)×1(倍))×4 ストップコードバー={(1.016(mm)×1(倍))×2}+{(2.540(mm)×1(倍))×1} データ={(1.016(mm)×1(倍))×3+(2.540(mm)×1(倍))×2}×14(桁)
[サイズ]の値 |
帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.1 |
幅 約16(mm) |
0.7 |
幅 約107(mm) |
1.3 |
幅 約198(mm) |
スタートコードバー/ストップコードバーは,2進法記号で表され,スタートコードバーは「0000」,ストップコードバーは「100」の固定です。
(b) 拡張バージョンの場合
拡張バージョンの場合は,データは16桁固定です。
[サイズ]の値 |
帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.1 |
幅 約17(mm) |
0.7 |
幅 約118(mm) |
1.0 |
幅 約167(mm) |
1.3 |
幅 約219(mm) |
(c) アドオンバージョンの場合
アドオンバージョンの場合は,データは6桁固定です。
[サイズ]の値 |
帳票に出力されるバーコードの実サイズ |
---|---|
0.1 |
幅 約9(mm)※ |
0.7 |
幅 約62(mm) |
1.0 |
幅 約87(mm) |
1.3 |
幅 約114(mm) |