9.1.1 リモートコレクトの実行
リモートコレクトは、リモートインストールマネージャから実行します。リモートインストールマネージャは、Windowsの[スタート]メニューから[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[リモートインストールマネージャ]を選択して起動します。
- 〈この項の構成〉
(1) ジョブの作成と実行
リモートコレクト時の、ジョブの作成手順を次に示します。操作および設定内容の詳細については、「10.2 ジョブを作成する」を参照してください。
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[システム構成]ウィンドウまたは[あて先]ウィンドウで[実行]−[ジョブの実行]を選択する、または[ジョブ定義]ウィンドウで[ファイル]−[ジョブ定義の新規作成]を選択する。
[ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスが表示されます。
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[ジョブ定義の新規作成]ダイアログボックスでジョブ種別を指定し、[OK]ボタンをクリックする。
リモートコレクトを実行するジョブのジョブ種別は、「リモートコレクト」、「中継までのリモートコレクト」、および「中継からのコレクトファイル収集」の3種類です。このうちの1つを選択してください。
[ジョブの作成]ダイアログボックスが表示されます。
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[ジョブの作成]ダイアログボックスで、各パネルの項目を設定する。
ダイアログボックス上に表示されるパネルの種類および設定内容は次のとおりです。なお、[ジョブ]パネル、[あて先]パネル、および[スケジュール]パネルは、すべてのジョブに共通ですが、[コレクトファイル]パネルは、リモートコレクト関連のジョブを作成するときだけ表示されるものです。
- [ジョブ]パネル
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ジョブ名を設定します。
[ジョブ]パネルの設定方法については、「10.2.3 [ジョブ]パネルの設定」を参照してください。
- [あて先]パネル
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リモートコレクトの対象となるシステムを設定します。必ず1つ以上設定してください。
複数サーバ構成では、中継システムおよび配下の管理用中継サーバを経由するあて先も設定できます。
[あて先]パネルの設定方法については、「10.2.4 [あて先]パネルの設定」を参照してください。
- [コレクトファイル]パネル
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リモートコレクトするソフトウェアの情報を設定します。
[コレクトファイル]パネルの設定方法については、「9.1.1(2) [コレクトファイル]パネルの設定」を参照してください。
- [スケジュール]パネル
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ジョブの登録日時、実行日時、および実行期限を設定します。
[スケジュール]パネルの設定方法については、「10.2.5 [スケジュール]パネルの設定」を参照してください。
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[実行]、[保存]、または[保存&実行]ボタンをクリックして、ジョブを保存または実行する。
ジョブが保存または実行されます。
- 注意事項
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「中継までのリモートコレクト」ジョブの実行中に「中継サーバからのコレクトファイル収集」ジョブを実行した場合、中継するシステムに次のイベントが出力されることがありますが、処理は正常に行われているので対処は不要です。
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ソース:JP1ITDM2 (DMC)
種類:エラー
イベントID:0
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ソース:JP1ITDM2 (DMC)
種類:エラー
イベントID:1002
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ソース:JP1ITDM2 (DMC)
種類:エラー
イベントID:8039
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ソース:JP1ITDM2 (DMC)
種類:エラー
イベントID:8006
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(2) [コレクトファイル]パネルの設定
リモートコレクトジョブを作成する場合、[ジョブの作成]ダイアログボックスの[コレクトファイル]パネルで、収集するファイル、および収集したファイルを格納するディレクトリを設定します。収集対象は、ファイルまたはディレクトリ単位に指定できます。ディレクトリを指定すると、ディレクトリ下のすべてのファイルがアーカイブされて(1つにまとめて)収集されます。アーカイブファイルには、拡張子にdmzを持つファイル名が付けられます。
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- 収集対象
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リモートコレクトの対象として設定したファイル、またはディレクトリが表示されます。100個までの収集対象が設定できます。
異なるドライブの同一名のディレクトリを収集対象に設定するときは、ディレクトリ内に同一名のファイルがないことを確認してください。同一名のディレクトリ内に同一名のファイルがあると、上書きしてリモートコレクトされます。
- 収集ファイル格納ディレクトリ名
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リモートコレクトしたファイルをどのディレクトリに格納するかを指定します。ここで指定したディレクトリの下位に、次に示す形式でファイルをリモートコレクトします。
あて先のホスト名またはIPアドレス(ノード識別キーによる)−ホスト識別子\アーカイブファイル名
[コレクトファイル]パネルでは、次の操作ができます。
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収集対象の追加
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収集対象の削除
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リモートコレクトのオプションの設定
(a) 収集対象の追加
[コレクトファイル]パネルで[追加]ボタンをクリックすると、[対象の設定]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで、追加する収集対象を指定します。
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「収集パス名」欄に、収集対象として追加するファイルまたはディレクトリのパスを指定します。収集対象のパス名の終端に「\」を指定すると、ジョブがエラーとなるので注意してください。収集対象のパス名は、OSがWindowsのコンピュータに対しては半角256文字以内で、OSがUNIXのコンピュータに対しては半角63文字以内で指定してください。復元時のファイルのフルパスが半角259文字を超えると、ファイルの復元ができません。
(c) リモートコレクトのオプションの設定
[コレクトファイル]パネルで[詳細]ボタンをクリックすると、[リモートコレクトの詳細オプション設定]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスでは、リモートコレクトのオプションとして、収集のタイミング、収集時の圧縮の有無、起動する外部プログラムなどを設定できます。
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このダイアログボックスの設定項目は次のとおりです。
- 収集タイミング
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中継システム、管理用中継サーバ、および管理対象のコンピュータ側でのリモートコレクトのタイミングを設定します。
- 圧縮指定
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リモートコレクトするときに、ファイルを圧縮するかどうかを設定します。デフォルトは「圧縮あり」です。
「圧縮あり」を指定した場合、圧縮方法は「UNIX共用」固定となります。
圧縮方法については、「7.2.9 [オプション]パネル」の圧縮方法の説明を参照してください。
- エージェントでの外部プログラム起動
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リモートコレクトをする際、中継システム、管理用中継サーバ、および管理対象のコンピュータ側では次のタイミングで外部プログラムを起動させ、ユーザ固有の処理を実行できます。
- 収集直前
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リモートコレクトする直前に外部プログラムを起動します。あらかじめ中継システム、管理用中継サーバ、および管理対象のコンピュータのデータを加工(データ形式の変換など)してから収集したい場合などに設定します。
- 収集直後
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リモートコレクトの直後に外部プログラムを起動します。
- 収集エラー
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リモートコレクトのエラー時に外部プログラムを起動します。なお、UNIXに対しては指定できません。
起動させる外部プログラムのパス名を、ドライブ名を含めて128文字以内(Windows)または64文字以内(UNIX)で指定してください。外部プログラムを指定するときの注意事項を次に示します。
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外部プログラムのパスにスペースを含める場合は「"」で囲んで指定してください。ただし、UNIXで外部プログラムを起動させる場合は、パスにスペースを含めることはできません。
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外部プログラムのパスには、文字列「%HITACHI_REG\xxx%」を含めることはできません(xxxは、任意の文字列)。この文字列は、各日立プログラムプロダクトの固有のパスを表すもので、JP1/IT Desktop Management 2の予約語となっています。一般ユーザは指定しないでください。
(3) 実行結果の確認
ジョブの実行状況は、配布管理システムによって一定の間隔で監視され、[ジョブ実行状況]ウィンドウに表示されます。[ジョブ実行状況]ウィンドウにはすべてのジョブの実行状況が表示されますが、ジョブ名の先頭に表示されるアイコンで、ジョブの種別を判断できます。
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:「リモートコレクト」ジョブ
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:「中継までのリモートコレクト」ジョブ
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:「中継からのコレクトファイル収集」ジョブ
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:「中継のコレクトファイル削除」ジョブ
左側の枠でリモートコレクトのジョブを選択すると、右側の枠には、ジョブの詳細情報としてリモートコレクトしたファイルのパスが表示されます。アーカイブされたファイルを復元するときは、このパスを確認してから、アンアーカイバを使用してください。
[ジョブ実行状況]ウィンドウに表示される内容や、ジョブごとの詳細情報の表示方法、ジョブの再実行の方法などについては、「10.4 ジョブの実行状況を確認する」を参照してください。