7.1.2 複数サーバ構成の管理用サーバをリプレースする手順
複数サーバ構成の管理用サーバをリプレースする手順を次に示します。リプレース先のコンピュータにJP1/IT Desktop Management 2 - Managerをインストールして、リプレース元のコンピュータからデータを移行することで、管理用サーバをリプレースします。リプレース時の注意事項については、「7.1 管理用サーバをリプレースする」を参照してください。
なお、統括管理用サーバ、管理用中継サーバのどちらをリプレースする場合でも、同じ手順でリプレースできます。
複数サーバ構成の管理用サーバをリプレースするには:
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JP1/IT Desktop Management 2のサービスを停止します。
データベースのバックアップ後に、エージェントから通知された操作ログが新規に保管されないよう、あらかじめサービスを停止しておきます。
Windowsの[スタート]メニューから[管理ツール]−[サービス]を選択してください。表示されるダイアログで、サービス名を右クリックして[停止]を選択すると、サービスを停止できます。停止するサービスを次に示します。
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JP1_ITDM2_Agent Control
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JP1_ITDM2_Service
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JP1_ITDM2_Web Container
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JP1_ITDM2_Relay Manager Service
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データベースのバックアップを取得します。
リプレース元のコンピュータで、Windowsの[スタート]メニュー−[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[ツール]−[データベースマネージャ]からJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのデータベースマネージャを起動して、データベースのバックアップを実行してください。バックアップ先フォルダのドライブは、目安として20ギガバイト以上の空き容量を確保してください。
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操作ログのバックアップデータを退避します。
操作ログを保管する設定にしている場合は、セットアップで指定している「操作ログの保管先フォルダ」に格納されているバックアップデータを退避してください。
操作ログを保管する設定にしているかどうかは、Windowsの[スタート]メニュー−[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[ツール]−[セットアップ]からJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのセットアップを起動して、[操作ログの設定]画面で[操作ログを保管する]がチェックされているかどうかで確認します。チェックされている場合は、操作ログを保管する設定になっています。
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変更履歴のバックアップデータを退避します。
保存用の変更履歴を出力する設定にしている場合は、セットアップで指定している「変更履歴の出力先フォルダ」に格納されているバックアップデータを退避してください。
保存用の変更履歴を出力する設定にしているかどうかは、Windowsの[スタート]メニュー−[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[ツール]−[セットアップ]からJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのセットアップを起動して、[保存用の変更履歴の出力設定]画面で[保存用の変更履歴を定期的に出力する]がチェックされているかどうかで確認します。チェックされている場合は、保存用の変更履歴を出力する設定になっています。
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次のファイルを退避します。
Windowsインストール先フォルダ¥jdnagent.nid
- 重要
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インターネットゲートウェイサーバと接続する管理用中継サーバの場合は、最後に使用したインターネット接続設定ファイルも退避してください。「rlyigwsetconf -o」コマンドを使用すると、パスワード情報以外のインターネット接続設定ファイルを出力できます。rlyigwsetconfコマンドの詳細は、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド」の rlyigwsetconf(管理用中継サーバにインターネット接続情報を設定)についての説明を参照してください。
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リプレース先のコンピュータに、操作ログのバックアップデータを格納します。
手順3.で操作ログのバックアップデータを退避した場合は、インストール前に、リプレース先のコンピュータで「操作ログの保管先フォルダ」に指定する予定のフォルダに格納しておきます。なお、このフォルダには、操作ログのバックアップデータ以外のデータは格納しないでください。
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リプレース先のコンピュータに、変更履歴のバックアップデータを格納します。
手順4.で変更履歴のバックアップデータを退避した場合は、インストール前に、リプレース先のコンピュータで「変更履歴の出力先フォルダ」に指定する予定のフォルダに格納しておきます。なお、このフォルダには、変更履歴のバックアップデータ以外のデータは格納しないでください。
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リプレースの前後で管理用サーバのIPアドレスおよびホスト名が変わらない場合、リプレース元のコンピュータをネットワークから切断します。
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リプレース先のコンピュータに、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerをカスタムインストールでインストールします。
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手順5.で退避したファイル(jdnagent.nid)を、リプレース先のコンピュータのWindowsインストール先フォルダに格納します。
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次に示す内容を入力したインベントリ設定ファイル(jdng_inventory.conf)をテキストエディタで作成し、%ALLUSERSPROFILE%¥HITACHI¥jp1itdma¥confフォルダに格納します。
[NodeID] ReproductionLimit=0
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JP1/IT Desktop Management 2 - Managerをセットアップします。
リプレース先のコンピュータで、Windowsの[スタート]メニュー−[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[ツール]−[セットアップ]からJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのセットアップを起動して、セットアップを実行してください。
管理用中継サーバのリプレースの場合、上位接続先の管理用サーバはリプレース元と同じにしてください。
操作ログを保管する設定にしている場合は、[操作ログの自動保管の設定]画面で「操作ログの保管先フォルダ」に、手順6.でバックアップデータを格納したフォルダを指定してください。
保存用の変更履歴を出力する設定にしている場合は、[保存用の変更履歴の出力設定]画面で「変更履歴の出力先フォルダ」に、手順7.でバックアップデータを格納したフォルダを指定してください。
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手順2.でバックアップしたデータベースをリストアします。
リプレース先のコンピュータで、Windowsの[スタート]メニュー−[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Manager]−[ツール]−[データベースマネージャ]からJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのデータベースマネージャを起動して、データベースのリストアを実行してください。
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各管理用サーバで製品ライセンスを管理している場合は、統括管理用サーバでdistributelicenseコマンドを実行して、管理用中継サーバに製品ライセンスの情報を設定します。
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統括管理用サーバまたはライセンスの登録を許可されている管理用中継サーバをリプレースしている場合、リプレース先の管理用サーバにライセンスを登録します。
リプレース先のコンピュータにインストールしたJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのログイン画面で、[ライセンス]ボタンをクリックします。表示されるダイアログで[ライセンスを登録]ボタンをクリックして、ライセンスを登録します。
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リプレースの前後で管理用サーバのIPアドレスまたはホスト名が変更になる場合、次の手順を参照して必要な設定を実施します。
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正しく運用できることを確認します。
リプレース先のコンピュータにインストールしたJP1/IT Desktop Management 2 - Managerで、エージェントが管理用サーバに接続されたかどうかを確認します。機器画面の[機器一覧]画面で、[最終接続確認日時]が更新されていることを確認してください。
[最終接続確認日時]はデフォルトでは表示されていないため、表示されていない場合は[機器一覧]画面の一覧の項目を右クリックして、[表示項目の選択]から表示されるダイアログで確認してください。[最終接続確認日時]が更新されない場合、利用者のコンピュータで、Windowsの[スタート]メニュー−[すべてのプログラム]−[JP1_IT Desktop Management 2 - Agent]−[管理者ツール]−[セットアップ]からエージェントのセットアップを起動して、接続先にリプレース先の管理用サーバが設定されているかどうかを確認してください。
- 重要
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インターネットゲートウェイサーバと接続する管理用中継サーバの場合は、手順5で退避したインターネット接続設定ファイルを、リプレース先の管理用中継サーバとインターネットゲートウェイにあわせてインターネット接続設定ファイルを編集し、適用してください。インターネット接続設定ファイルを適用する手順の詳細は、「7.18 管理用中継サーバをインターネットゲートウェイに接続する手順」を参照してください。
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リプレース元のコンピュータで、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerをアンインストールします。
管理用サーバのリプレースが完了します。
- ヒント
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リプレース元のコンピュータで取得したバックアップは、リプレース完了後に、必要に応じて削除してください。
- ヒント
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リプレース完了後にエージェントが管理用サーバに接続されたかどうかは、機器画面の[機器一覧]画面で、[最終接続確認日時]が更新されていることで確認できます。エージェントが接続されない場合、利用者のコンピュータで、エージェントのセットアップから接続先が正しく設定されているかどうか確認してください。
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