2.4.1 JP1/FTPデーモンの起動・停止
JP1/FTPを使用するために,JP1/FTPデーモンを起動します。
- 〈この項の構成〉
(1) JP1/FTPデーモンを起動する
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スーパーユーザで,ftsstartコマンドを実行する。
コマンド入力したターミナルおよびシステムログファイルに,JP1/FTPデーモンのメッセージが出力されます。
ftsstartコマンドについては,「6. コマンド」の「ftsstart−JP1/FTPデーモンの起動−」を参照してください。
また,RHEL 7,CentOS 7,Oracle Linux 7,SUSE Linux 12,SUSE Linux 15 環境で,環境変数の設定を追加するなど,起動処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.startupと置き換えます。
- 自動起動方法(Linuxの場合)
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システム開始時に,JP1/FTPデーモンを自動起動するように設定されています。環境変数の設定を追加するなど,起動処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.startupと置き換えます。
システム開始時に,JP1/FTPデーモンを自動起動しないようにするには,systemctl コマンドを使用して,サービスを無効化します。
# systemctl disable jp1_ftpd.service
JP1/Baseなどの他製品との連携で,JP1/FTPデーモンのサービスを他製品より後に起動したい場合は,自動起動の順序が正しく設定されるように,以下の方法でサービスファイルを変更してください。
- (1)サービスファイルをコピーする。
# cp -p /usr/lib/systemd/system/jp1_ftpd.service /etc/systemd/system/.
- (2)コピー先のサービスファイル(/etc/systemd/system/jp1_ftpd.service)を変更する。
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(例)JP1/Baseより後にサービス起動させる場合,以下のようにJP1/Baseの
サービス名(jp1_base.service)を追加してください。
[Unit] After=AAA.target BBB.target CCC.service jp1_base.service
- (3)サービスを無効化する。
# systemctl disable jp1_ftpd.service
- (4)サービスを有効化する。
# systemctl enable jp1_ftpd.service
- 注意事項
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コピー先のサービスファイルは,製品のアンインストール時には,削除してください。
/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.startupを直接実行しないでください。
直接実行した場合,OSがサービスの状態を正しく認識できなくなり,システム終了時にJP1/FTPデーモンの自動停止が行われず,次回JP1/FTPデーモン起動時または起動後に問題が発生する可能性があります。
- 自動起動方法(AIXの場合)
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システム開始時に,JP1/FTPデーモンを自動起動するには,次の設定をします。設定後,次のシステム開始時から有効になります。
- 1. 起動コマンドの作成
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システム開始時に,JP1/FTPデーモンを自動起動するように設定されています。環境変数の設定を追加するなど,起動処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_fts/startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_fts/startupと置き換えます。
なお,自動起動をしない設定にしたい場合,/etc/opt/jp1_fts/startupをテキストエディターなどで開き,次の行を注釈(:#)にして保存します。
<変更前>
/opt/jp1_fts/bin/jftsd 1>/var/opt/jp1_fts/sys/jftsd.log 2>&1
<変更後>
: # /opt/jp1_fts/bin/jftsd 1>/var/opt/jp1_fts/sys/jftsd.log 2>&1
自動起動をしない場合,手順2.の設定は不要です。
- 2. 自動起動の設定
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mkitabコマンドを使用して,自動起動の設定をします。
# mkitab "jp1_fts:2:wait:/etc/opt/jp1_fts/startup"
JP1シリーズを使用する場合は,自動起動の順序が正しく設定されるように,最初にJP1/Baseを設定し,そのあと,JP1シリーズを順次設定します。JP1/IM,JP1/AJS3を使用の場合は,そのあとにJP1/FTPの起動コマンドを登録してください。
JP1/Base,JP1/IM,JP1/AJS3,JP1/FTPの順に自動起動を設定する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
# mkitab -i hntr2mon "jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start" # mkitab -i jp1base "jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start" # mkitab -i jp1cons "jp1ajs2:2:wait:/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start" # mkitab -i jp1ajs2 "jp1_fts:2:wait:/etc/opt/jp1_fts/startup"
設定後,lsitabコマンドを使用して,設定内容を確認してください。
次のように指定してコマンドを実行します。
# lsitab -a
- <出力例>
init:2:initdefault: brc::sysinit:/sbin/rc.boot 3 >/dev/console 2>&1 # Phase 3 of system boot : hntr2mon:2:once:/opt/hitachi/HNTRLib2/etc/D002start jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start jp1ajs2:2:wait:/etc/opt/jp1ajs2/jajs_start jp1_fts:2:wait:/etc/opt/jp1_fts/startup
- 注意事項
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JP1 Version 6またはJP1 Version 7から,バージョンアップまたはリビジョンアップして使用する場合で,すでに自動起動を設定しているときには,/etc/rc.tcpipの次に示す行を削除してください。
test -x /etc/opt/jp1_fts/startup && /etc/opt/jp1_fts/startup
削除後,上記の自動起動を設定してください。
(2) JP1/FTPデーモンを停止する
JP1/FTPデーモンの停止後は,伝送要求を受け付けなくなります。
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スーパーユーザで,ftsstopコマンドを実行する。
コマンド入力したターミナルおよびシステムログファイルに,JP1/FTPデーモンのメッセージが出力されます。
ftsstopコマンドについては,「6. コマンド」の「ftsstop−JP1/FTPデーモンの停止−」を参照してください。
- 自動停止方法(Linuxの場合)
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インストール後は,システム終了時にJP1/FTPデーモンを自動停止するように設定されています。終了処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.stop.modelを参考にして作成したシェルを/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.stopと置き換えてください。
なお,自動停止しない設定には変更できません。自動停止しない設定に変更した場合,ftsstopコマンドでの停止もできなくなります。
/etc/opt/jp1_fts/jp1ftpd.stopを直接実行しないでください。
直接実行した場合,OSがサービスの状態を正しく認識できなくなります。
- 自動停止方法(AIXの場合)
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システム停止時にJP1/FTPデーモンを自動停止する場合には,/etc/rc.shutdownに次の記述を追加してください。
- 記述例
if [ -x /etc/opt/jp1_fts/stop ] then /etc/opt/jp1_fts/stop fi
/etc/rc.shutdownファイルがない場合は作成してください。その際,/etc/rc.shutdownファイルの属性を次の手順で設定してください。
chmod 550 /etc/rc.shutdown chown root /etc/rc.shutdown chgrp shutdown /etc/rc.shutdown
なお,JP1シリーズを使用する場合は,JP1/Base,およびJP1/AJS3の停止処理の前にこの停止処理が動作するようにしてください。
上記以外の独自の終了をしたい場合は,/etc/opt/jp1_fts/stop.modelを参考にして作成したシェルを/etc/opt/jp1_fts/stopと置き換えてください。