4.4.37 コマンドプロパティの設定ダイアログ
ボタンコントロールやファンクションキーコントロールをクリックしたとき,またはエディットコントロールへ入力を完了したときのコマンドのプロパティを定義するダイアログです。
[コマンドプロパティの設定]ダイアログは,[ツール]−[コマンドプロパティの設定]を選択すると表示されます。
- 〈この項の構成〉
(1) ダイアログの項目
[コマンドプロパティの設定]ダイアログでは,コマンドについて,次の項目を設定できます。
- コマンド番号
-
コマンドの番号を指定します。
- ボタン押下時の動作
-
- 実行内容・メニューフォームの状態
-
コマンドの実行内容と,コマンドを実行した後の実行状態をドロップダウンリストから選択します。
デフォルトでは,「実行内容」は「外部コマンドを実行する」,「メニューフォームの状態」は「メニューフォームをクローズする」が設定されています。
「ボタン押下時の動作」の指定については,「(3)ボタン押下時の動作」を参照してください。
- 実行するファイルパス
-
実行する対象のファイルパスを指定します。文字列,または文字列を格納した変数名が指定できます。指定した文字列,または変数に格納された文字列がファイルパスとして不正な場合はエラーになります。
ファイルパスは「実行内容」が「外部コマンドを実行する」の場合にだけ指定できます。
変数名に配列変数は指定できません。
- 変数名
-
「実行するファイルパス」に変数名を指定する場合にチェックします。
- 参照
-
「実行するファイルパス」を,[ファイルを開く]ダイアログから指定します。
- パラメータ
-
実行対象へ渡すパラメータを指定します。文字列,または文字列を格納した変数名で指定します。
なお,パラメータに次の文字列を指定すると,起動するアプリケーションのウィンドウ表示のデフォルトとして扱われます。明示的にウィンドウを表示するアプリケーションには有効になりません。
変数名に配列変数は指定できません。
パラメータ
意味
"/SPT:HIDE"
アプリケーションのウィンドウを非表示にします。
"/SPT:MIN"
アプリケーションのウィンドウを最小化します。
"/SPT:MAX"
アプリケーションのウィンドウを最大表示します。
パラメータは「実行内容」が「外部コマンドを実行する」の場合にだけ指定できます。
- 変数名
-
「パラメータ」に変数名を指定する場合にチェックします。
また,変数は一つしか指定できません。変数として二つ以上のパラメータを渡したい場合は,一つの変数に値を複数設定してください(値をスペースで区切る)。
- 実行フォルダ
-
コマンドの実行フォルダを指定します。文字列,または文字列を格納した変数名で指定します。
実行フォルダは「実行内容」が「外部コマンドを実行する」の場合にだけ指定できます。
「実行フォルダ」を省略すると,現在のフォルダが内部的に仮定されます。
変数名に配列変数は指定できません。
- 変数名
-
「実行フォルダ」に変数名を指定する場合にチェックします。
- 参照
-
[フォルダの選択]ダイアログから「実行フォルダ」を指定します。
- 実行するメニューフォーム名
-
実行するメニューフォームの名称を指定します。
メニューフォームの名称は「実行内容」が「ファイル内のメニューフォームを表示する」の場合にだけ指定できます。
- 実行するサブルーチン名
-
実行するサブルーチンの名称を指定します。
サブルーチンの名称は「実行内容」が「ファイル内のサブルーチンを呼び出す」の場合にだけ指定できます。
(2) ダイアログでの操作
-
[OK]ボタンを選択すると,指定した内容が設定されて[コマンドプロパティの設定]ダイアログが閉じます。
-
[キャンセル]ボタンを選択すると,内容を変更しないでダイアログを閉じます。
(3) ボタン押下時の動作
[コマンドプロパティの設定]ダイアログで設定する「ボタン押下時の動作」の「実行内容」と「メニューフォームの状態」の指定の組み合わせと指定時の処理動作を次に示します。
(a) 実行内容「外部コマンドを実行する」の場合
メニューフォームの状態 |
指定 |
処理動作 |
---|---|---|
「メニューフォームをクローズする」 |
○ |
外部コマンドを実行し,終了を待たないでメニューフォームを終了する。 |
「キャンセルして 直前のメニューフォームに戻る」 |
× |
− |
「直前のメニューフォームに戻る」 |
○ |
外部コマンドを実行し,終了を待たないで直前のメニューフォームに戻る。 |
「表示したまま終了を待つ」 |
○ |
外部コマンドを実行し,メニューフォームを使用不能な状態で表示して終了を待つ。 |
「非表示にして終了を待つ」 |
○ |
外部コマンドを実行し,メニューフォームを非表示にして終了を待つ。 |
「最小化して待つ」 |
○ |
外部コマンドを実行し,メニューフォームを最小化して終了を待つ。 |
「アイドル状態にする」 |
○ |
外部コマンドを実行するだけで,終了待ちはしない。 |
- (凡例)
-
○:組み合わせ可能な指定
×:組み合わせ不可能な指定
−:該当なし
(b) 実行内容「ファイル内のメニューフォームを表示する」の場合
メニューフォームの状態 |
指定 |
処理動作 |
---|---|---|
「メニューフォームをクローズする」 |
× |
− |
「キャンセルして 直前のメニューフォームに戻る」 |
× |
− |
「直前のメニューフォームに戻る」 |
× |
− |
「表示したまま終了を待つ」 |
○ |
ファイル内の新しいメニューフォームを表示し,メニューフォームを使用不能な状態で表示して終了を待つ。 |
「非表示にして終了を待つ」 |
○ |
ファイル内の新しいメニューフォームを表示し,メニューフォームを非表示にして終了を待つ。 |
「最小化して待つ」 |
× |
− |
「アイドル状態にする」 |
× |
− |
- (凡例)
-
○:組み合わせ可能な指定
×:組み合わせ不可能な指定
−:該当なし
(c) 実行内容「ファイル内のサブルーチンを呼び出す」の場合
メニューフォームの状態 |
指定 |
処理動作 |
---|---|---|
「メニューフォームをクローズする」 |
○ |
ファイル内のサブルーチンを呼び出し,メニューフォームを使用不能な状態で表示して終了を待つ。サブルーチンがFunctionステートメントでその戻り値がTrueの場合はメニューフォームを終了し,True以外の場合は何もしない。 |
「キャンセルして 直前のメニューフォームに戻る」 |
× |
− |
「直前のメニューフォームに戻る」 |
○ |
ファイル内のサブルーチンを呼び出し,メニューフォームを使用不能な状態で表示して終了を待つ。サブルーチンがFunctionステートメントでその戻り値がTrueの場合は直前のメニューフォームに戻り,True以外の場合は何もしない。 |
「表示したまま終了を待つ」 |
○ |
ファイル内のサブルーチンを呼び出し,メニューフォームを使用不能な状態で表示して終了を待つ。 |
「非表示にして終了を待つ」 |
○ |
ファイル内のサブルーチンを呼び出し,メニューフォームを非表示にして終了を待つ。 |
「最小化して待つ」 |
× |
− |
「アイドル状態にする」 |
× |
− |
- (凡例)
-
○:組み合わせ可能な指定
×:組み合わせ不可能な指定
−:該当なし
(d) 実行内容「ファンクションキーを切り替える」の場合
メニューフォームの状態 |
指定 |
処理動作 |
---|---|---|
「メニューフォームをクローズする」 |
× |
− |
「キャンセルして直前のメニューフォームに戻る」 |
× |
− |
「直前のメニューフォームに戻る」 |
× |
− |
「表示したまま終了を待つ」 |
× |
− |
「非表示にして終了を待つ」 |
× |
− |
「最小化して待つ」 |
× |
− |
「アイドル状態にする」 |
× |
− |
- (凡例)
-
○:組み合わせ可能な指定
×:組み合わせ不可能な指定
−:該当なし
(e) 実行内容「何もしない」の場合
メニューフォームの状態 |
指定 |
処理動作 |
---|---|---|
「メニューフォームをクローズする」 |
○ |
メニューフォームを終了する。 |
「キャンセルして 直前のメニューフォームに戻る」 |
○ |
入力されたデータのチェック,および変数への値の代入をしないで,直前のメニューフォームに戻る。 |
「直前のメニューフォームに戻る」 |
○ |
直前のメニューフォームに戻る。 |
「表示したまま終了を待つ」 |
× |
− |
「非表示にして終了を待つ」 |
× |
− |
「最小化して待つ」 |
○ |
最小化する。 |
「アイドル状態にする」 |
○ |
何もしない。 |
- (凡例)
-
○:組み合わせ可能な指定
×:組み合わせ不可能な指定
−:該当なし
(4) 処理詳細
-
「実行内容」を「外部コマンドを実行する」に設定している場合,予約変数には次の値が格納されます。
メニューフォームの状態
予約変数
格納される値
「アイドル状態にする」
_EXEC_RTN_
なし
_EXEC_ID_
実行ファイルの識別子
「アイドル状態にする」以外
_EXEC_RTN_
外部コマンドの終了コード
-
Menuコマンドから実行された外部コマンドの終了コードに0以外が返された場合,メッセージボックスを表示します。メッセージボックスを表示しない場合は,次に示すレジストリの値に0を設定してください。
- 〔レジストリキー〕
-
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Hitachi\JP1/Script\SPTX
- 〔値名〕
-
Menu_EmgMsgBox
- 〔値のデータタイプ〕
-
REG_DWORD
- 〔値〕
-
0:メッセージボックスを表示しない
1:メッセージボックスを表示する
- 〔設定が有効になるタイミング〕
-
スクリプトファイルの次回実行時