1.7.7 排他エラーリトライ機能と試行オープン機能について
排他エラーリトライ機能は,ファイルやフォルダにアクセスするコマンドやステートメントの実行で排他エラー※が発生した場合に,ファイルやフォルダへのアクセスをリトライできるようにする機能です。
また,試行オープン機能は,TextOpenコマンドで書き込みを実行したファイルをTextCloseコマンドでクローズする際,ディスクへの書き込みが完了したことを確認するために,TextCloseコマンドの実行直後にファイルを試行オープンする機能です。
Windowsのファイルシステムは,通常,ディスクへの書き込みキャッシュをしているため,デバイスレベルでディスクへの書き込み遅延が発生することがあります。そのため,ディスクへの書き込み遅延が発生している状態で,ファイルやフォルダにアクセスするコマンドやステートメントを実行すると,排他エラーでコマンドやステートメントの実行が失敗することがあります。排他エラーリトライ機能および試行オープン機能を使用すると,このようなディスクへの書き込み遅延によるコマンドやステートメント実行のエラーを回復できます。
注※ 次のエラーが出力された場合,排他エラーが発生しています。
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0032:プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。
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0005:アクセスは拒否されました。ファイルの属性又はセキュリティを見直してください。
排他エラーリトライ機能の詳細については,「2.4.5 排他エラーリトライ機能の設定」および「9.9.2 SetRetryMode(排他エラーリトライ機能を設定する)」を参照してください。
試行オープン機能の詳細については,「2.4.6 試行オープン機能の設定」および「9.9.4 SetTrialOpenMode(試行オープン機能を設定する)」を参照してください。