1.5.1 NetExecコマンドを使用して他のプログラムを実行するシステム構成
NetExecコマンドを使用して他のプログラムを実行するシステム構成について説明します。NetExecコマンドの詳細については,「8.10.2 NetExec(自PC/他PC上の実行ファイルを呼び出す)」を参照してください。
NetExecコマンドでは,プログラムをサービス空間で実行するか,ログオン空間で実行するかを選択する必要があります。
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サービス空間で実行する場合:
サービスから実行するため,ユーザのログオン状況に関係なく実行できます。ただし,GUIなどでの対話操作が必要なプログラムは実行できません。
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ログオン空間で実行する場合:
ログオンしているユーザのセッションで実行するため,ユーザのログオンが必要です。GUIなどでの対話操作が必要なプログラムを実行できます。
- 〈この項の構成〉
(1) NetExecコマンドを使用するシステム構成(サービス空間で実行する場合)
NetExecコマンド(サービス空間で実行する場合)を使用するシステム構成を次の図に示します。呼び出し先コンピュータでは,JP1/Scriptサービスが起動されている必要があります。
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(2) NetExecコマンドを使用するシステム構成(ログオン空間で実行する場合)
NetExecコマンド(ログオン空間で実行する場合)を使用するシステム構成を次の図に示します。呼び出し先コンピュータでは,ScriptランチャまたはScriptランチャサービスが起動されている必要があります。Scriptランチャサービスの詳細については,「2.4.2 Scriptランチャサービスの設定」を参照してください。
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(3) ScriptランチャとScriptランチャサービスについて
NetExecコマンドをログオン空間指定で実行する場合,ScriptランチャまたはScriptランチャサービスが起動されていなければなりません(ScriptランチャとScriptランチャサービスを同時に起動することはできません)。
ScriptランチャとScriptランチャサービスの仕様差異について,次の表に示します。
項番 |
機能 |
Scriptランチャ |
Scriptランチャサービス |
---|---|---|---|
1 |
自動起動※1 |
○ |
× |
2 |
NetExecログオン空間実行 |
○ |
○ |
3 |
NetExecログオン空間実行ユーザ※2 |
最初にログオンしたユーザ |
サービスの開始パラメータで指定したユーザ または ログオンしているユーザのうち,NetExecログオンユーザ設定ファイルで優先順位が高いユーザ |
4 |
リモートデスクトップでの使用 |
× |
○ |
5 |
NetExecコマンド制限ポリシーファイル※3 |
× |
○ |
- (凡例)
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○:可能
×:不可能
- 注※1
-
自動起動については,「3.1.14 スクリプトの自動起動を設定する」を参照してください。
- 注※2
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NetExecコマンドを使用する場合,ユーザがログオン状態である必要があります。
- 注※3
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NetExecコマンド制限ポリシーファイルについては,「2.4.3 NetExecコマンドによるリモート実行を許可するユーザの設定」を参照してください。
リモートデスクトップ環境では,Scriptランチャは起動できないため,ScriptランチャではNetExecコマンドのログオン空間での要求を制御できません。そのため,リモートデスクトップ環境では,Scriptランチャサービスを使用してください。
Scriptランチャサービスを使用する運用の場合,ログオン空間での自動起動ができません。ログオン空間での自動起動が必要な場合は,Scriptランチャサービスを使用しないで,Scriptランチャを使用してください。